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砂田喜昭 2013年4月7日更新  
市民意見募集結果
どんな石動駅にするか

 市が昨年11月から12月にかけて行った石動駅周辺整備計画(素案)に対する市民意見募集の結果が3月議会まちづくり特別委員会に報告されました。


橋上駅化、南北自由通路、南口改札の3案


 石動駅周辺整備計画(素案)では@石動駅の橋上駅化(概算事業費24億円から30億円)、A駅の南北を自由通路でつなぐ(同13億円から17億円)、B駅の南側(綾子側)に改札口を新設(同9億円から12億円)の3案を示しました。


バリアフリー化、エレベーターは来年春頃完成

 石動駅のバリアフリー化は、JR西日本が来年(2014年)春頃までに完成させます。現在の跨線橋に手すりを取り付けるとともに、もう一つ新しい跨線橋を福岡寄りに新設(通路部分の有効幅員2m)し、これにエレベーターを設置します。これを利用して右記3案のいずれにも対応できることになります。

多い回答数 245通も


 回答数は245通で、この種の調査ではたいへん多い回答数でした。JR石動駅でリーフレット配布し、駅にも回収箱を設けた結果、回収箱での回答は176通、全体の72%を占めましたので、駅利用者の声がかなり反映しているものとみられます。

「駅南側からの利便性向上」が最多
  駐車場、トイレの要望も


 石動駅整備の方向性についての設問には、「駅南側からの利用者の利便性の向上」との回答が155件で、最も多くありました。こう回答した人の職業は、会社員・公務員が一番多く93件でした。利用頻度別ではほぼ毎日利用する人が43件、週に数回利用する人が15件、月に数回利用する人が39件で、それ以下の人が55件でした。
 駅周辺に欲しい施設・機能についての設問には、多い順に並べると@「駐車場」(121件)、A「南北自由通路」(110件)、B「南口改札」(93件)、C「エレベーター」(92件)、D「公衆トイレ」(80件)、E「橋上駅」(79件)、が望まれていました。この回答でA、B、Eのいずれもが「駅南側からの利用者の利便性の向上」に役立つ施設であり、解決すべき課題は、これと駐車場、トイレにあることが浮き彫りになりました。

多岐にわたる自由意見

 その他自由意見は160件もあり、橋上駅に関する意見40件、自由通路10件、南口改札29件でした。
 「橋上化案がよいと思う」、「小矢部市の玄関口にふさわしいものに」、「自由通路より無料駐車場を。自由通路をつくることにより15億円の投資効果が得られるとは考えにくい」、「南口改札案が一番よい。橋上化案では今の砺波駅のような寂しい感じになりそう。自由通路案では南側からの利用者にとって明らかに面倒くさすぎる(編集部注 駅南から自由通路で一旦北側へ出てから改札を通らねばならない)、これならもともとの北側に入る方が楽」など多岐にわたりました。
 これらの自由意見を読むと「駅南側からの利用者の利便性の向上」をどの方法で実現するのか、そのための事業費をどの程度かけるのかは、市民の間で意見が分かれていることがわかります。

砂田市議の提案
「シンポジウムを開いて議論を
     深めてはどうか」


 砂田市議はまちづくり特別委員会で、それぞれの立場の意見を述べ合って議論を深め合意点を見いだすようなシンポジウムを開いてはどうかと提案しました。

「巻き込み型リーダーの改革」を紹介
 
 その見本として三重県の山中光茂松阪市長が書いた「巻き込み型リーダーの改革 独裁型では変わらない」(日経BP社刊。小矢部市民図書館にもあります)を紹介しました。大阪橋下市長の独裁型とは正反対の市政運営で、市民とともに議論をし、市民を巻き込んで結論を見いだしていく手法で、山中市長は「シンポジウム・システム」と名付けています。山中市長は次のように説明しています。「行政が示すひとつの正しさに基づいた、いわゆる『説明会システム』では、すでにほとんどが決まってしまっていることに対して、市民は愚痴をこぼして批判することしかできません。『シンポジウム・システム』をとってじっくりと議論していけば、市民が他者の持つ多様な価値観や現実社会に存在するさまざまな障壁などを認識でき、そのうえで責任ある市政の選択にかかわることができるようになるのです。」(P63)
 石動駅をどうするかについて、せっかく貴重な意見が寄せられたのですが、意見を出した人は他の人の意見を知りません。それぞれの立場から意見をぶつけ合って、ひとつの方向を見いだしていく市民参加の手法を実行するチャンスにすればと思います。その議論をふまえて市長や市議会が結論を出すようにするのです。

「検討してみたい」 
   産業建設部次長


 砂田市議の提案に、産業建設部次長は「どのようなやり方にするかは考えさせていただきたいが、検討させて欲しい」と答えました。

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