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砂田喜昭 2012年4月15日更新  
下水道行政の抜本的見直しを
3月議会報告

 砂田市議は3月議会で、現在の公共下水道のやり方では市内全域水洗化にこれから39年もかかり、散居村に住む市民にとって不公平だと、抜本的見直しを求めました。

 散居村では
合併浄化槽方式で促進を


 散居村では、各戸に合併処理浄化槽を設置するやり方の方が安く、早くできます。砂田市議はこれに切り替えるよう求めています。市は合併処理浄化槽方式では43億円で未整備地区の整備が可能と試算していますが、それでもあくまでも公共下水道方式にこだわり、これから193億円もかけようとしています。(小矢部市公共下水道の基本計画見直し(修正案)より)。72年間の維持管理費を考慮すると公共下水道方式が経済的だというのがその理由ですが、この試算では浄化槽維持管理費を多めに見積もっています。

トイレだけの浄化槽から
     合併浄化槽へ


 市はトイレだけの浄化槽を合併処理浄化槽に切り替えるために補助制度を2011年度に新設しましたが、下水道計画の見直しが不十分なため、散居村がこの対象地域から除かれています。

下水道使用料
将来的な値上げの恐れ


 市の下水道会計は156億円の借金(下水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計の合計、2011年度末見込み)を抱えています。砂田市議は予算特別委員会で、「将来にわたって下水道使用料を値上げしないと、ここで確約できないか」と迫りました。上下水道課長は「現段階では値上げを考えていないが、将来的には値上げをしないと約束しろといわれても、これからの社会情勢、維持管理費がかかってくるので、適切に考えたい」と述べて、値上げを否定できませんでした。

 下水道会計の赤字
    7億3449万円

 すべて税金で補填


 現在のやり方を続けるなら、市の財政負担は大変なことになります。
 下水道会計21億7800万円のうち赤字分を穴埋めするために、市は私たちの税金を7億3449万円もつぎ込んでいます。

下水道赤字の補填額
公立保育所運営費の
 7億2972万円より多い


 議会の一部からは「保育所の統廃合や民営化をせよ」と迫る向きがありますが、下水道会計の赤字補填額は公立保育所11カ所の人件費、運営費7億2972万円より多いのです(しかもこの保育所運営費のうち約2億円は保育料で、税金での負担はもっと少ない)。行財政改革で保育行政を問題にするよりも、下水道事業の見直しこそ喫緊の課題ではないでしょうか。このまま放置すれば、下水道会計の借金が莫大なものとなり、いまでさえ高いといわれている下水道使用料金を、将来的には大幅引き上げが避けられなくなります。

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