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    砂田喜昭 2011年11月20日更新  
    原子力発電
    防災計画見直しへ


     国の原子力安全委員会がこれまでの「原子力防災重点地域(EPZ)」を見直し、原子力発電所から30キロの範囲までを「緊急防護措置区域(UPZ)」とし、50キロまでを甲状腺被ばくを避けるために安定ヨウ素剤を配備するなどの対策をとる「放射性ヨウ素対策区域(PPZ)」を新設します。
     小矢部市の大半はこの区域(PPZ)に含まれます。これを受けて10月27日に開かれた市議会全員協議会で、砂田市議は小矢部市の対応をただしました。


    志賀原発と
       安全協定を



     
    砂田市議 志賀原発との安全協定の締結について、どう考えているのか。福島の事故を見ても、原発から同心円の範囲内に対策を限っていては現実にあわない。冬や秋には志賀原発から北北西の風が小矢部市の方向に強く吹いている。もし事故が起きたときに市民の安全を確保する意味でも、市として真剣に検討すべきではないか。
     ヨウ素剤の配備というのは、事故が起きて放射性ヨウ素が体に取り込まれる前に、甲状腺を安全なヨウ素で満たしておき、放射性ヨウ素を体が受け付けない状態にすることに意味がある。だから放射性物質が小矢部市へ到着する前に素早く対策をとる必要があり、北陸電力から事故発生の状況を、いち早く小矢部市へ通報してもらわないと間に合わない。安全協定でこのことをあらかじめ取り決めておく必要がある。
     
    総務課長 安全協定を締結すれば情報伝達が確実、すみやかになされると思う。これから県、氷見市で安全協定締結に向けてすすめられると思うが、周辺自治体へも伝達されるように働きかけられると思う。


    ヨウ素剤の配備
      学校、保育園に



     
    砂田市議 ヨウ素剤の配備だが、ヨーロッパでは各家庭に備蓄していると聞く。石川県でも今では分散配備している。私の提案だが、ヨウ素材を小中学校、高校、保育所、幼稚園など日常的に子どもたちが集まっている場所に配置してはどうか。日中に事故に遭遇すればそれぞれの施設で直ちに対処できるし、夜間などの場合には保護者が取りに来る体制をあらかじめ考えておくべきでないか。
     
    総務課長 すぐに飲用しなければ効果がないので、提案の方法が良い案だと思う。どういう形が一番よいか、今後検討していきたい。

    砂場、雨樋下でも
       放射線測定を


     
    砂田市議 放射線量の測定を県下に先駆けて実施していることを評価する(表参照)。事故が起こる前の状態を定期的に測定することは非常に大事だ。それと合わせて、ホットスポットになりそうな、砂場とか、雨樋の下なども測定してはどうか。福島の事故では、広島に投下された原爆の何十倍もの放射性物質が大量にばらまかれてしまった。それが雨などの自然現象で特定の場所に集まって放射能が強いホットスポットができるといわれている。
     
    総務課長 月初めに1回のペースで測定するが(最初の10月のみ中旬)、その際に、排水が集まりホットスポットになり得る場所も、参考までに測定を行いたい。

    小矢部市内の放射線量測定結果
      (小矢部市のホームページより作成。詳細はホームページをご覧ください。)
    小矢部市内の放射線量測定結果

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