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    砂田喜昭 2011年11月6日更新  
    TPP参加阻止
    食と暮らしを守る富山県集会


     「TPP参加阻止! 食と暮らしを守る富山県集会」が10月29日、富山市で開かれ、農民連小矢部班や新婦人小矢部支部からも参加しました。


     党派を超えた参加


     この集会は「国民の食糧と健康を守る運動富山県連絡会」が主催したもので、国民新党の森田高参院議員秘書も参加し、富山県農協中央会の穴田甚朗会長を初め、社民党の又市参院議員、国民新党の森田参院議員、日本共産党の井上さとし参院議員から連帯のメッセージが寄せられました。

    アメリカの圧力から国民を守るたたかい
    農業と工業の対立ではない
     火爪県議

    TPP反対をと訴える火爪県議 来賓挨拶に立った火爪弘子県議(共産党)は、県議会で共産党と自民党が共同してTPP反対の意見書を提出し、民主党以外の賛成で採択され、これがきっかけで県内全市町村議会でも採択されたと述べました。ところが石井県知事はTPPに「反対」を明言せず「慎重な対応」としか述べないと批判しました。
     TPP問題が「農業対工業の対立」などではなく、「アメリカ、経団連対国民のたたかい」なのだと指摘し、自民党の野上浩太郎参院議員も農協が主催したTPP反対集会で「これはアメリカの圧力から国民を守るたたかいだ」とあいさつしたことを紹介しました。

    「アジアの市場確保」はウソ
      TPP参加国は 5億人
      不参加国は中国、インド、韓国、
      インドネシアだけでも32億人


     集会では、「TPPが富山県に及ぼす影響について」(酒井富夫・富山大学極東地域研究センター教授)と「ストップ・TPP 日本の食と農を守れ」(滝沢昭義・NPO法人食農研センター・明治大学名誉教授)の二つの報告が行われました。
     TPP推進論者の「アジアの市場を確保する」というウソが暴かれました。TPPに参加している9カ国の人口は4億7400万人に対して、参加しない中国、インド、韓国、インドネシアの4カ国だけで32億5千万人です。

     関税ゼロでどうなる日本
      木材自由化で森林荒廃


     すでにアジアのTPP交渉参加国とは、日本と2国間で貿易の自由化など協定を締結しています。アメリカはコメの関税778%、砂糖252%など日本が例外的に高い関税を設定しているものの撤廃を要求して、日本にTPP参加を迫っています。
     関税ゼロでどうなったか、日本にはすでに経験済みのことがあります。木材の輸入が自由化され、森林が荒廃し山の跡取りがいなくなってしまいました。

     「クスリの富山」に大打撃

     アメリカの狙いは、アメリカ資本が日本へ自由に進出できるように、日本のルールを変えさせることです。日本では公的医療保険制度があり、薬価も診療報酬も国が決めています。アメリカはこれがけしからんといっています。アメリカでは薬も医療費もものすごく高いのです。TPPで「クスリの富山」が大打撃を受けることになります。
     集会後、参加者は富山市内を、トラクターを先頭にパレードし、TPP反対をアピールしました。
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