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    砂田喜昭 2011年9月19日更新  
    コメの先物取引に反対を

     9月2日に開かれた農業委員会総会で砂田喜昭委員は、「コメの先物取引に反対する意見」を市長に建議するよう求めました。農業委員会は農業者の公的代表機関であり、農業委員会の3本柱の業務の一つに「意見の公表、建議」することがあります。この件については10月の農業委員会総会で協議することになりました。


    解説 コメの先物取引
    価格変動で利ざやを稼ぐマネーゲーム


     主食であるコメの取引を投機市場にゆだねるコメ先物取引の試験上場が、8月8日からはじまりました。農水省が2年間の試験上場を認めたからです。コメ市場に投機資金をよびこみ、価格の変動を利用した利益追求の場にしようとするもので、コメの需給と価格の安定を阻害する危険があります。
     先物取引は、例えば6カ月先の価格を予測して売り買いを行い、6カ月後の決済期限までに有利な価格をにらんで買い戻しまたは売り渡し、精算するものです。決済は現物の受け渡しか売買の差額を精算する方法のどちらかが選べますが、圧倒的に売買差額で精算されています。わずかな証拠金で数十倍の取引が可能になるため、投資家によるマネーゲームの場となります。
     コメの先物取引も、生産者や集・出荷業者だけでなく、価格変動によって利ざやを稼ごうとする機関投資家、銀行などやファンドいわゆる基金、個人投資家の参加を得てはじめて成り立つことになります。先物取引は、投資家の自由な取引の場であり価格が安定してはうまみがないことになります。

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