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    砂田喜昭 2011年7月27日更新  
    行政視察報告
    鶴岡市朝暘第一小学校
    子どもの生活と学習を豊かにする図書館活用教室

    写真付きの記事はPDFファイルで次のページに。
    http://ja9abj.web.fc2.com/2011/20110724b.pdf

     学校図書館を活かした教育に取り組んでいる鶴岡市立朝暘(ちょうよう)第一小学校(児童数616人、23学級うちサポート2学級、職員数41人)を視察しました。民生文教常任委員会は7月6日から8日まで行政視察で、新潟県見附市、秋田県由利本荘市、山形県鶴岡市を訪れました。
     8日に訪問した朝暘第一小学校は「子どもの生活と学習を豊かにする図書館活用教育」に取り組んでおり、当日は小矢部市議会の他、大分県の学校から派遣された教員2名といっしょの視察でした。この学校では年10回、日を定めて全国からの視察を受け入れているそうです。

    一人で143冊を完読

     朝始業前に子どもたちが学校の真ん中にある図書館(2教室分)へ続々と本を借りたり、返したりしにきていました。行列をつくって並んでいる姿には驚きました。一人あたり年間平均貸し出し冊数が153冊で、完読も一人平均143冊です。本を読むことが楽しい子どもが増え、聞く力も育っているそうです。この学校へ新しく転任してきた先生が一様に言っているのは、子どもらが話をちゃんと聞いてくれることに感心しているそうです。

    読み聞かせ
    ボランティア49人


     朝8時15分から10分間の朝読書の時間に、読み聞かせボランティア(父母や地域の人49名が登録)による読み聞かせがありました。この日は1年生の各クラスで絵本の読み聞かせでした。担任の先生もいっしょに聞いていましたが、体の不調を訴えた子に付き添って世話をすることもしていました。

    読書指導で
     自分らしい読書感想をもつ


     国語の時間に図書館の利用の仕方を学んでいました。本の分類の仕組みを教え、欲しい本を自分で探せるようにします。探した本で自分が新しく発見したことを発表したり、紙に記録したりしていました。
     別の高学年の授業では、読書感想文を書いていました。ホワイトボードに は「自分の考え 自分の経験 → 自分だけの感動文 」とあり、自分の考え、自分の経験を書き込むことで、自分だけの感動文がつくれると教えていましたが、大人にも参考になりました。授業では本のタイトルをみて、何を連想したかを、短冊に書くことから始まります。どのような問題意識をもって読もうとしたのかを、確認するのです。本を読み進んで新しく発見したところ、感動したところにも短冊を挟んでメモを取るようにしていました。この日の授業ではそこまででしたがこのあとできっとその短冊をもとに感想文をまとめるのでしょう。

    専任の司書教諭を配置
      学校全体が協力する体制


     図書館での指導は専任の図書館司書教諭があたり、担任の先生はその補助の役割を果たしていました。
     学校の図書費は年間148万円で、年間1000冊を購入しています。児童から年間700円を集金していますが、年間に借りる本が150冊ですので、父母から文句は出ないそうです。
     図書館には鶴岡市が雇用した専任司書を1名配置しています。以前は正規職員でしたが、いわゆる行財政改革のせいで今では臨時職員になりましたが、朝から夕方まで子どもたちが学校にいる時間帯が勤務時間です。正規職員の頃に図書館活用の取り組みが強められた歴史があったことが、今日につながっているそうです。鶴岡市で唯一加配教員枠を活用して、専任の図書館司書教諭が配置されています。私たちの視察も、校長先生といっしょにこの教諭が担当してくれました。司書教諭と校長先生や担任の先生が話している様子を見ていると、上下関係というより、それぞれの職務・専門を尊重しながら協力しているようで、子どもたちとの関係も「よいところをほめ、励ます」というあたたかいものを感じました。

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