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砂田喜昭 2011年5月22日更新  
どうする北陸線 まちづくり特別委員会で議論

 市議会まちづくり特別委員会は5月11日、富山県の並行在来線対策について、県知事政策局総合交通政策課の酒井武史課長から説明を受けました。


県が考えている経営の
   基本方針(素案)


 富山県は、新幹線開通後(2014年)経営分離される北陸線(並行在来線)の運行形態として、鉄道線路も運行会社が保有する上下一体方式の富山県単独会社にするという基本方針(素案)をまとめました。県は、現在のJRによる特急電車中心の運行を改めて、普通列車の県内運行主体で、近県との連絡にも十分配慮するとしています。現在の北陸線の利用実態では県内の利用者が83・1%ですが、県境を越える利用者も16・9%あり、このうち石川県(特に金沢方面)が15・5%です。石川県方面への連絡は重要で、普通列車は金沢駅まで走らせます。石動駅で普通列車の折り返し運転がきないことから、富山方面から石動駅まで来る普通列車はすべて金沢駅で折り返すことになります。

特急電車の県内乗り入れを

 これに対して砂田市議は、「特急電車の県内乗り入れをあきらめたような基本方針はおかしい。新幹線は金沢止まりで大阪までの開通はまだまだ先の話だ。せめてそれまでの間は名古屋、大阪方面の特急電車を県内に乗り入れさせるよう、富山県としてJRに強力に働きかけるべきではないか」と主張しました。

県単独会社に疑問

 また、富山県単独会社とすることについても、「隣県との一体的な運行会社の方が管理経費の面でも、貨物列車や特急電車の運行との兼ね合いでも、運賃の面でも利用者にとって有利ではないのか。県の基本方針(素案)ではメリット、デメリットを列記してあるが、運行会社の赤字がどうなるのかという具体的な試算が示されていない。試算を示すべきでないか」とただしました。これについて酒井課長は「試算を検討する」と答えました。


     シンポジウム
富山県の並行在来線基本方針(素案)を考える


 北陸線・ローカル線の存続と公共交通をよくする富山の会は、6月5日に下記の要領で、シンポジウムを開きます。どなたでも参加でき、入場無料です。

   日時   6月5日(日)午後2時〜4時30分
   場所   サンシップ704号室(富山市)

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