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3月議会報告
大型商業施設立地促進条例は既存商店街をつぶす
砂田市議が反対討論
小矢部市は3月議会に大型商業施設立地促進条例を提案し、砂田市議は既存商店街をつぶすことになると反対しました。ほかの議員からも「まちなか活性策がない」との批判の声が出て、市は条例の施行日を4月1日から6月1日に延期し、その間に支援の要綱をまとめることになりました。議会の批判で一旦提案した議案を変更したのは小矢部市としてはきわめて異例のことです。
大型店の進出が
既存商店街をシャッター通りに
大型店の進出が既存商店街の衰退につながることは火を見るより明らかだ。大型店の進出で既存商店街がシャッター通りになった例は、全国至る所にある。
1991年、アメリカの圧力で大規模小売店舗法が改悪され、それまでは地元商業者などの同意がないと大型店の進出を認めなかったのを、同意無しで進出できるようにしたことが最大の原因だ。高岡にイオンが進出し、駅南のサティが撤退した。サティは儲からないから引き上げただけだが、廃業に追い込まれたのは高岡市内の商店街で、シャッター通りとなっている。
岡山県倉敷市美観地区
大型集客施設を拒否して繁盛
一方たいへん賑わっている商店街に岡山県倉敷市美観地区がある。そこでは「大型集客施設で活性化を」と声高に叫ぶ市長に対して、市民は「美観地区があるではないか。歴史と文化を守れ」と主張し、市政の一大争点となったことがあった。大型集客施設を拒否することにこそ既存商店街が伸びていく道がある。
既存商店街支援三つの提案 砂田市議
@ 大型店の進出も、撤退もさせないこと
高齢者にまちなかでの買い物をできなくさせてはならない。大型店は県外資本が中心で、もうけは県外大資本の懐に入るだけだ。
A 商売の買い手を増やすこと
1) 農林業など地場産業の振興で
市民の懐を豊かに。
2) 最低賃金引き上げでワーキン
グプアの解消を。
3) 福祉施設の充実で若者の雇用
の場を拡大。
B 空き店舗、創業者支援を
元気な商店街では空き店舗ができたら、その後を引き継ぐ創業者を探しだし、埋めている。そのような商店街ではこの前いったときとは違った店にかわっていたというのを、よく聞く(千代尼通り商店街・石川県白山市松任駅近く。砂町銀座商店街・東京江東区)。そのための助成措置も必要。
石動の町の中はいまでは片側交互駐車ができるので、安心して買い物ができる。これは空き店舗対策をすすめる上で大いに売り込める点ではないか。
これらを本格的に実行に移そうとしたら、邪魔になる大型店の進出を食い止めることこそ必要だ。この提案を成功させるには、議案を訂正して2ヵ月程度の猶予をつくっても、何の足しにもならず、「焼け石に水」でしかない。
解説 大型商業施設立地促進条例とは
市内に大型商業施設、店舗面積1千平米以上の大手業者が進出したら、投資額の5%、最高で2億円(市民の税金)を差し上げようというものです。
助成対象期間は一応5年間です(2011年6月から2016年3月末)。議員から「なぜ5年なのか」と問われて、市は「一定の成果を得られたら廃止すべき条例だ。なぜなら大型店の乱立を防ぐためだ」と答えました。大型店同士の競合は具合が悪いことを認めたことになります。
また「駅南区画整理事業完了予定が2014年でそれに合わせた。期限内に大型店の進出がなければ延長もあり得る」と述べました。
議員から「あてがあるのか」との問に、市は「交渉しているところはあるが公表する段階ではない」と述べました。
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