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保育所の統廃合と民営化
利用者、市民の声を聞かせてください
大谷校下で保育所4カ所をひとつに統合し、蟹谷校下では北蟹谷、東蟹谷保育所を統合する、津沢保育所と薮波保育所を民営化する、こんな答申が、1月31日、小矢部市立保育所統廃合・民営化推進委員会(河南俊康委員長)から桜井市長に提出されました。
「答申」は決定ではない
これは決定ではありません。「実施にあたっては保護者や地区住民の理解、協力を得られるよう十分配慮」することを求めています。この答申が、保育園児にとってよいことなのかどうか、保護者としても市民としてもしっかりと考える必要があります。読者のみなさんのご意見をお待ちしています。
大谷校下4保育所をひとつに
大谷勇氏の寄付申し出がきっかけ
大谷校下の松沢、正得、荒川、若林の4保育所を統合して、北陸中央病院近くに新しい大規模保育所をつくろうとの話が持ち上がったのは、大谷勇氏から統合を条件に寄付の申し出があったからです。
2月1日現在の児童数で251名という大規模保育所となります。規模が大きいことが、子育てにとってよいことでしょうか。現在の保育所では、どの保育士も、保育所のすべての子どもをよくわかっており、協力してかかわることができています。小学生低学年対象の学童保育でも40名以下が望ましいとされています。
保育所が遠くなったら親が通勤に困るという声もあります。小学校低学年はスクールバスで通学しています。大谷校下でひとつの保育所にしたら、家族の送り迎えに頼るのか、バスで通うことになるのか、こんな問題も生まれます。
北・東蟹谷を統合
異年齢クラスではダメですか
北蟹谷、東蟹谷の2保育所の統合についても、3歳以上児のクラスで混合保育(異なる年齢の子どもでクラスをつくっている)をしていることを問題視していますが、かえって異なる年齢の子どもたちがお互いにかかわって成長することもよいことではないでしょうか。
これまで保育所は旧小学校区にひとつずつあり、各地区の行事、三世代交流や地区民運動会などで大切な役割を担ってきました。それをなくすることについて、地区住民の意見を十分に聞く必要もあります。
薮波、津沢を民営化
何がよくなるのか?
薮波(95名)、津沢(140名)の2保育所を民営化する理由として、入所児童数が安定していることをあげています。市営住宅が該当地区にあることが入所児童数を増やす要因のひとつだと思われます。子育てしやすい小矢部市をめざすなら、若者が住みやすい公営住宅が大きな役割を果たすことを示す教訓でしょう。
しかし、なぜ民営化する必要があるのか、民営化によって保育条件がよくなるのか、運営を引き受ける社会福祉法人がどこか、保育士の労働条件が向上するのか、この答申では全く触れられておらず、どこかを民営化しなければならないということが前提になっているとしかいいようのないものです。
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