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沖縄をめぐる2つの講演会
基地に苦しむ沖縄のたたかいに連帯を
もういらんちゃ、米軍普天間基地
安保を揺るがす たたかい
日本共産党衆議院議員 赤嶺政賢さん
10月29日、安保破棄・諸要求貫徹富山県実行委員会の呼びかけで「沖縄県民のたたかいに連帯するつどい]が富山市内で開かれ、日本共産党衆議院議員の赤嶺政賢さんが講演しました。小矢部からも数名が参加しました。
赤嶺さんは「歴史は沖縄から変わる」という東京新聞8月15日付の社説を取り上げ、沖縄のたたかいの歴史的意味を明確にしました。政府は安保改定50年に当たり、日米同盟の深化を目指したが、見通しが立たなくなっています。
知事選で「県内移設ノー」のイハ候補を
沖縄県民は、平和で豊かな沖縄の実現のため、たたかってきました。
海の埋め立てを許可する権限を持つ知事がノーと言えば,日米両政府が積み上げてきた日米合意の実行が不可能になります。沖縄のたたかいが安保体制を揺るがし、今月の知事選挙の帰趨が決定的意味を持つところまで、政府を追いつめています。
普天間基地を抱える宜野湾市の市長を辞任して知事選に出馬するイハ(伊波)候補は、県内移設で基地をたらいまわしする限り、基地はなくならないと、普天間基地の「県内移設反対」を公約に掲げています。イハ候補が勝てば、辺野古新基地の建設は不可能となります。
現職の仲井真候補は、「県外移設」を公約に掲げるものの県外移設ができないなら、辺野古移転やむなしの含みを持たせています。
いま、全国の沖縄への連帯がたたかいを勇気づけると呼びかけました。
基地が人権を踏みにじる
ラムズフェルド国防長官(当時)が「世界一危険な基地」と言った普天間基地は、沖縄戦のさなかに米軍によって接収され、72年の沖縄返還時、那覇基地が返還されるとその機能が普天間基地に移されて、とくに危険な基地になりました。
55年の由美子ちゃん(6歳)暴行殺害事件、95年の少女(12歳)暴行事件など500人を越える女性への暴行事件、04年にはヘリ墜落事故が起きました。「沖縄は人間として扱われてこなかった」「人権を回復してくれ」。この怒りがたたかいの原動力となっています。
参加者の感想
基地は沖縄経済の足かせに
私はいままで、基地が沖縄経済に必要な部分も少しはあるのではと思っていましたが、この集いに参加して、そうではないことを知りました。沖縄返還の72年には県民総所得の15・5%が軍関係からの受け取りであったが、今では5・3%に激減している。むしろ基地を撤去し県民のものになれば経済波及効果は2・2倍、雇用は3倍近くになる。基地の存在が沖縄経済の発展の足かせになっていることを知りました。基地建設で育てられてきた建設業協会でさえも、「それでも基地は必要、などという野卑な考え方はやめる」とトップが表明し、今度の知事選ではどちらも推薦しないそうです。
沖縄の現実を知れば知るほど危険な基地は撤去しかないと思いました。
富山で平和を語る 〜沖縄のこころ〜
元沖縄県知事 大田昌秀さん
10月24日、元沖縄県知事・元参議院議員の大田昌秀さんが富山市を訪れ、沖縄のこころをじっくりと語りました。
戦争・差別と沖縄のこころ
大田さんは、平和で米軍基地のない富山から沖縄のこころを理解することは難しいでしょうが、想像力を働かせてください、と切り出しました。
大田さんは、沖縄の基地がどのように強制的に作られたか、戦争がどんなに沖縄の人命を奪ったのか、内地人にどんなに差別されたか、を具体的に語りました。沖縄のこころとは、西銘元知事の言葉によれば、「日本人になりたくて、なれない心」だと。戦争が沖縄の人々にどんなに残酷だったかを内地人に想像させてくれる言葉でした。
ですから「沖縄は平和に対する思いが格別に強いのです」。「平和は守るものではなく、つくるもの、日々の実践活動こそ大切です」。
米軍は抑止力ではない
講演会参加者から、「民主党内閣は『抑止力論』にころりとやられてしまった。沖縄人として内地の人々にどんなことをしてほしいですか」との質問がありました。
大田さんは、まず、知性を働かせてほしい、といいます。彼が16歳の少年で、戦闘で傷つき、意識を失って海中にあったのを助けてくれたのは、富山県出身の軍医であったこと、8月15日以降も徹底抗戦を叫ぶ下士官たちに、英文の新聞を持ってこさせてさらさらと読み上げ、日本が負けたことを彼らに説得した白井という中尉、「私はそのとき学問・知性の大切さに目覚めた」と。
一息おいて、基地に頼っていては、経済も発展しないこと、北朝鮮に対する抑止力なら韓国や北九州に軍隊を増強するほうがはるかに有効だということを指摘しつつ、沖縄の米軍は抑止力ではないことを感じさせてくれました。
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