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砂田喜昭 2010年6月26日更新  
特別養護老人ホーム待機者178名
それでも施設を増設できないのか

砂田市議が迫る
 6月議会一般質問

 「特別養護老人ホームの待機者が178名もいるのに、施設を増設できないのは、おかしいと思わないか」。
 砂田喜昭市議は6月議会一般質問でこの問題を取り上げました。今年は介護保険が始まって10年目です。日本共産党小矢部市委員会が4月に行った市民アンケートを踏まえて、介護保険制度の改善を図るべきだと求めました。


市民アンケートに寄せられた
  切実な声


 アンケートでは、「介護保険料が高い」という声が42%、「施設が足りない」が28%、「介護利用料が高い」が17%でした。(グラフ参照)


○「福祉事業については、他市町村に比して、極めて充実していて、リーダー的立場だと考えられる。」
○「福祉課の職員の方には感謝しております。今後もよろしくお願いします。」
○「高齢者を2人抱え、介護する側も健康に不安を抱えている。特養の申しこみ時、100人以上待ちと言われ、絶望的な気持ちになる。市だけでは不足を補えないと思うので関係のところへ働きかけてほしい。」
○「介護するスタッフが疲れている。所得がまだ低い。せめて男性手取25万円、女性手取20万円まで引き上げてほしい。」
○「今のところ元気ですが、保険料が高い、施設が足りないとも聞く」

 老老介護が深刻

 「認知症の人と家族の会」は、「まず認定から出発するのではなく、暮らしの中での介護の必要性から出発すべき」と、要介護認定の廃止を求めています。認知症の初期には、通常の状態と物忘れがひどい状態が交互に現れ、認定制度では軽く扱われるが、実際に接している家族の負担がものすごくたいへんです。
 老老介護や家族の介護疲れの問題が深刻です。あるテレビ番組は、介護を家族ばかりに頼るのではなく、プロの力を頼ることが大切と強調していました。

介護施設の拡充を

 砂田市議 2012年の介護保険法改正に向けて、小矢部市の実態をしっかり把握した上で、国への改善要望を出していただきたい。
 介護施設が不足している現状を抜本的に改善する必要がある。小矢部市における特別養護老人ホームの待機者は、ダブりを除いて実数で178名(ほっとはうす千羽で121名、清楽園で90名)。現にこれだけの待機者が居ても、国の基準からすると足りているとのことだが、国の基準そのものがおかしいと思わないのか。国へ基準の見直しを働きかけ、特養ホームなど施設の増設をすすめる必要がないか。

「国の基準を満たしている
 ので、施設建設は難しい」


 民生部長 特別養護老人ホームの増設についてはすでに国の基準を超えているので困難である。国の基準がおかしくないかとの問いですが、国の基準では、介護度2から5の方の施設入居者が37%以下であれば施設をつくることになるが、小矢部市では40%を超えているので、施設の建設が難しい。
 待機者がいるから施設をつくるとなるとコストがかさんで、介護保険給付や保険料の大幅アップにつながる。
 去る5月31日に、国の方では厚生大臣の諮問機関である社会保障審議会の介護保険部会で、介護保険制度の見直しをすべきだと議論された。その中には介護保険施設の規制の撤廃を含め議論されているので、今後介護保険制度の改正がされるものと思っている。

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介護施設整備、規制撤廃へ
日本共産党の国会質問が動かす


 日本共産党の国会議員は3月31日、参院厚生労働委員会で、特別養護老人ホームなど介護保険の施設整備を、目標を引き上げて行うように求めました。
 同議員は、旧自公政権が進めた社会保障費抑制路線で、2006年度以降3年間の介護施設整備の実績が目標比4割台にとどまっているとして政府の認識をただし、長妻昭厚生労働相は「この問題は優先順位の非常に高い問題だ」と述べました。
 同議員は、「それならば、要介護2以上の人に占める介護保険施設等入所者の割合を14年度末までに37%にするという目標(参酌標準)を引き上げ、待機者が全国で42万人を超える深刻な問題に対応するべきだ」と追及。長妻厚労相は、「次期施設整備計画を論議する中で、今の指摘も踏まえた検討をしたい」と、目標引き上げも視野に置く姿勢を示しました。(しんぶん「赤旗」4月1日付)
 これが、「国で介護保険福祉施設の規制撤廃が議論されている」との民生部長答弁につながりました。
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