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住民要望を持ち寄って
日本共産党 県と交渉
日本共産党富山県地方議員団は、住民からの要望を持ち寄って県当局に実現を求める交渉を11月20、24日に行いました。小矢部市から砂田喜昭市議が参加しました。
下水道計画
散居村では浄化槽方式で
散居村を抱える小矢部市では下水道の普及が遅れています。水洗化した人口の割合(合併処理浄化槽を含む)は67・4%(2006年度末)ですが、市は市内全域水洗化をいつまでに達成させるか、完成目標年次を決めていません。
下水道事業が抱える借金は164億円(2008年度末・農業集落排水事業を含む)で、一般会計で抱える借金116億円の1.4倍にもなっています。散居村でこれまでと同じやり方はとても無理です。
県は今、下水道計画の見直しを進め、合併処理浄化槽(トイレだけでなく、台所、風呂、洗濯などの生活雑排水も合わせて処理する)も取り入れます。下水道と同じ処理機能を有しているうえ、設置費用も安価で、工期を短くできます。小矢部市も住民の意向を調べるアンケートを行っています。
日本共産党と砂田市議は、小矢部市の実情にあった方法として浄化槽市町村設置型(解説参照)の導入を求めています。
県交渉で砂田市議は「単独浄化槽(トイレのみを処理)を合併処理浄化槽に切り替えるための助成制度の新設」を求めました。県は今年度新設を検討したものの、見送った経緯があります。県の担当者は「もう一度挑戦したい」「国は単独浄化槽の撤去費用を助成する制度をつくった」と答えました。
砂田市議が単独浄化槽の実態調査を求めたのに対し、県は「7万6千基の浄化槽の内8割が単独浄化槽と見られるが、今年度実態調査をやり始めた」と答えました。小矢部市の場合、2007年度末で単独浄化槽が3034基、合併処理浄化槽が692基で、まだ圧倒的に単独浄化槽が多いのが実情です。
解説
浄化槽市町村設置型と
個人設置型
浄化槽市町村設置型は、市が各家庭に合併処理浄化槽を設置し、維持管理も行い、その費用を下水道使用料として集めるものです。
小矢部市では現在、個人が浄化槽を設置し、市が補助金(約4割)を出します。維持管理は個人にまかされていますが、規定どおり1,2年に1回、浄化槽の清掃をすると、下水道使用料よりも負担が重くなります。
受水協定
水道料金値下げを
水道料金値下げには、県企業局から購入している県水(子撫川ダムの水)の単価と割当水量を減らす必要があります。昨年結んだ受水協定は2010年度までの3年間、単価を1立方メートルあたり10円下げ75円とし、一日の受水量も6300立方メートルから6050立方メートルに減らしました。来年、2010年度が再交渉の年度にあたります。
こんどの交渉で企業局側は、今後の水需要予測を、今年度中に各市から聞き取り、新しい受水協定の参考にしたいと述べました。受水協定の見直し作業を早め、市の予算編成に間に合うようにして欲しいとの要請にこたえたものです。
県の施設も小矢部市の
上水道に接続を
砂田市議が県企業局に、「県の施設で小矢部市の上水道と接続していないものがある。小矢部市は接続するように働きかけることにしているが、県企業局としても県の各部局に働きかけて欲しい」と求めました。県企業局の担当者は「企業局は、小売りはしない」と述べたので、「小売りをしろというのではないが、メーカーとして小売りの販売に協力してはどうかと言っているのだ」と述べました。企業局は「企業局としても上水道と接続されることを期待します」と答えました。
交通政策
並行在来線 特急の県内乗り入れを
要望項目 新幹線開業後の並行在来線について、@県境分離せず単一の会社で経営を。A関西方面の特急を金沢止まりとさせず、富山県内まで乗り入れさせること。
砂田市議 小矢部市は市議会特別委員会で特急の県内乗り入れを求めると表明した。県としても県内乗り入れをすべきだと態度表明できないのか。
知事政策局 事業者であるJRが判断することだが、県は11月17日に利用者のアンケートを行った。その中で今後の経営のあり方も尋ねた。県としての態度表明に向けての一歩だと理解して欲しい。
能越道の無料化を
要望項目 能越自動車道の福岡ICから高岡IC間を国道8号線のバイパスに切り替えて、通行料金を高岡以北と同じ無料に。
砂田市議 能越道を無料化して福岡地域を通過する国道8号線の交通量を軽減できないかを調べる目的で、社会実験を2004年に行った。その結果、能越道の交通量は3倍に増え、国道8号線は8割に減り、交通渋滞も緩和した。民主党政権は公共事業の見直しを標榜しているが、8号線拡幅より少ない税負担で、事故防止や環境改善ができるではないか。
土木部 おっしゃることはよくわかる。しかし、そうするには県としての負担も生じる。また、小矢部市の立場からはそうかも知れないが、高岡市、福岡町は8号線拡幅で駅前周辺のまちづくりを考えている。それを県から止めなさいとはいえない。
参考 高岡市議会での議論を紹介します。
2007年9月 高岡市議会
福岡駅前土地区画整理事業
福岡地区選出 青木紘議員の質問より
2007年9月高岡市議会で福岡地区選出議員から、福岡駅前土地区画整理事業への疑問が投げかけられたことがあります。
ここには関係地域住民の意見、気持ちが反映していると思われますので、関連部分の要旨を紹介します。(見出しは『週刊明るい小矢部』編集部)
新しい店舗は建たず、
これまであったものが次々と消えた現実
福岡駅前土地区画整理事業につきまして、いよいよスタートいたしました。しかしながら、旧福岡におきましては、平成六、七年ごろにかけて施工された道路延長約100メートル足らずのところに約7億円の総工費で実行されましたが、その結果、必ずしも契約どおり目的に沿ったものではなく、新しい店舗は一軒も建たず、かえってこれまであったものが次々と消えていくという厳しい現実を見るときに、いろんな地域から、各界各層の皆さん方から、本当にこれでいいのかという疑問が出されます。
4つの疑問
4つの疑問があります。その疑問に真摯にそして真剣にお答えいただくことが、この事業の完成の第一歩になると私は信じております。
@ 旧町2年分の予算を
投資するのはなぜ
福岡の町が合併直前の一般会計の2カ年分の予算を、すなわち100億円に達する予算をここにどうして投資するのかという疑問。
A この事業の目的は
どんな展望が開けるか
この事業は一体どんな目的でどんなことをしようとしているのか。そして、完成されたときにどんな展望が開けてくるのかという疑問もたくさんの皆さん方からお聞きします。
B 福祉社会、市道の改良が
本当の行政でないか
少子・高齢化の社会が、好むと好まざるとにかかわらず間違いなく押し寄せてまいっております。そういう中で、充実した福祉社会をつくることが第一義でないのか。そしてまた一方、直接、間接的にも行政の恩恵を直ちに受けることのできる市道の改良、あるいはライフラインの充実こそ本当の行政でないのか。
C 福岡・老子地区に
能越のインターを
福岡町にあります能越自動車道のインターチェンジ、福岡町とは言いますが、現実には、まさに小矢部市境にあります。極めてそれを利用するのに不便を感じております。このことは、たくさんの皆さんが言っております。何とかしてこの高岡市との合併によって、老子地区に、高岡市と隣接するところに新たにインターチェンジをつくることによって、より多くの皆さん方の利用、しかもひとり福岡だけではない、立野地区あるいは醍醐地区、より多くの皆さんが本当にできてよかったなという願いがあります。しかし、この駅前開発が先行されることによって、我々の願いが、私たちの思いが本当に実現できるのか。ただ計画倒れに終わってしまうのではないか。
住民自らの発想が
見えてこない
その次に、大きくは2番ですけれども、関係地権者との会合を六十数回以上重ねられたということもお聞きします。ただし、その会合はほとんどが公共の官の主導のもとであって、なかなか住民みずからの発想や提言や積極的な意見というものがなかなか見えてこないということ。まさに、本市のキャッチフレーズである「協働」という言葉が見えてこないのではないかという思いがあります。今後、関係者とどのようにきちっとした対応をやっていかれるのかお聞きいたします。
それと、せっかく高岡橘市長の御厚意によって、いよいよ事業採択になって進められていくわけでございますが、今後これを進められていくためには、ただ単なる古い家が新しくなった、道が広くなっただけではなく、本当によかったなという実感を伴うような改革を、実施を進めてもらうためには、どのようなスケジュールで行われるかお聞きしたい。
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