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砂田喜昭 2009年8月1日更新  
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第55回日本母親大会 京都に集う
「いのち命を生みだす母親は 命を育て 命を守ることをのぞみます」

 すべての子どもと女性の幸せ、そして語り学び合いたい願いを持った女性たちが、世代をこえて集う場が母親大会です。 オープニングで歌う“京都のうたごえ」のみなさん
 1955年に第1回日本母親大会が開催され、今年で55回をむかえました。
 7月25日、26日、 京都に、のべ1万7500名の女性が全国から集まりました。富山県からは子どもの参加もあり、バス2台ででかけました。
 子ども、暮らし、文化、平和などのさまざまな分野での活動を多彩な助言者と共に交流しあいました。母親大会を大切に思う女性の思いは、180万円を超えるカンパに表れました。
 25日は全体会。26日は分科会。



記念講演 
「いのちの輝き それは平和であればこそ」
 有馬頼底さん(京都佛教会理事長 臨済宗相国寺派管長 
                金閣寺・銀閣寺住職)


全体会 

 嵐のような大雨の中、京都府立体育館のフロアー、スタンド、通路は、人、人、人であふれました。アメリカ、韓国から参加した核兵器廃絶を願い活動している女性の挨拶もあり、大きな拍手がわきました。
講師の有馬頼底さん 
有馬さんは、お釈迦様の「不殺生」の心、「慈悲」の教えのもと、世界のさまざまな人と、さまざまな形で平和のために活動をしてきた経験を交えて、話をしてくださいました。
 
 「朝4時から仕事をする職人さんの力で、繊細な金箔を貼った金閣寺は、守られています。後世に残るのは文化であり、文化は環境が壊れると残らない。
 文化や自然という環境には、小さな虫から人間まで命が生きています。命はこの環境に愛され育てられて輝いているのです。文化や自然を壊し、そこに生きている命を奪う核兵器、戦争はとんでもないこと。日本には憲法9条があります。平和のため9条を守りましょう。」

 自身の母やヒグマの母を例に、「母親の力で、人間尊重の心、仏様の慈悲の心を子ども達に伝えましょう。京都から世界を平和に、母親大会と手を携えていきたいですね。」と話されました。
  * * * * * * *
 「有馬さんは慈悲の心を実践しているお坊さん」「庶民の暮らしがよく分かっている人」と、小矢部からの参加者は、感想を話していました。

分科会 
 43のテーマに分かれて話し合われました。
格差社会 克服のために
 第41分科会では、「新自由主義と格差社会ー今後の世界のあり方」というテーマで神戸大学の二宮厚美教授の講座がありました。こんな難しそうなテーマにもかかわらず、300人を超えるたくさんの人が参加し、話を聞き、意見を交わしました。

 今の不況は、単にアメリカ発の金融恐慌だけではなく、日本の構造改革路線で労使間、地域間、世代間などに格差が作られたことが原因になっている。
 アメリカでは貧困層は、軍隊に行くか、サラ金もどきローン生活を仕組まれたかした人たちが、さらに貧困と心の闇に落とされている。憲法9条も25条もないアメリカの人々は、そこから抜け出せないでいる。
 日本には憲法があるから、派遣村に集まらざるを得なかった人たちも、今の日本変だぞと気づきだした。ボランティアの人々の助けで、生きる希望を見いだし、頑張りだした人たちがたくさんいる。
 格差社会、これを克服するために、オバマ大統領の言うグリーンニューディールに加え、福祉の充実をさせるホワイトニューデール、働くものの最低賃金を上げるレッドニューデールの3つのニューデールが当面必要である。 
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