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石動駅南土地区画整理事業
1万3千uの保留地 坪18万円以上で完売できるか
売れ残っても、市は負担しない
〜 市当局
日本共産党砂田市議の 6月議会一般質問より
6月10日に行われた砂田喜昭市議の一般質問のうち、今週号では新総合計画作成と石動駅南土地区画整理事業の問題についての質問と答弁を紹介します。
市長や当局の答弁は、この区画整理事業で「保留地が売れ残り事業費不足に陥らないか」、「40億円もつぎ込んで市の活性化につながる保障があるか」などの疑問に具体的に答えるものではありませんでした。破綻すれば同意しなかった地権者も含む関係者に、さらなる負担がかぶせられる心配があります。
バブル崩壊後、
破綻相次ぐ
土地区画整理事業
砂田市議 全国的にみると、組合施行の土地区画整理事業は1990年代後半、バブル経済が破綻してから、保留地を売って事業費の一部に充てることが難しくなって、破綻する例が相次いでいます。1980年代、バブルが盛んな頃は土地代が右肩上がりで保留地を想定以上の価格で販売でき、利益を出したところもありましたが、今では、地価が下がり、それでも売れないという状況が続いています。
小矢部市でも、1992年から10年かけて行った石動駅南第2土地区画整理事業で保留地が売れず、とうとう小矢部市が税金を1億円近くつぎ込んで2557uの保留地を購入しました。そこもいまだに利用されないまま放置されています。
保留地売却で
7億円以上の
事業費を見込む
こんどの石動駅南土地区画整理事業では保留地1万2934uを7億1400万円で売って事業費に充てようと見込んでいます。uあたりの単価は55200円(坪18万2千円)です。この価格で土地を完売できないと事業資金が不足し、全国にいくつもの実例があるように、この区画整理事業は破綻する心配があるのです。
新幹線用地への
売却単価は?
砂田市議 保留地の半分を新幹線用地に売却する計画だが、新幹線にどれだけで売れる見通しか。
都市建設部理事 組合設立について3月26日に県は認可申請の受付をし、6月6日に県の認可が下りた。6月22日の設立総会に向け鋭意準備している。
新幹線用地は、近傍土地の不動産鑑定価格、組合の資金計画等を考慮して組合で設定し鉄道運輸機構と交渉する。具体額はまだ出ていない。
(再質問に答えて) 新幹線用地の単価ですが、組合が設立されると、評価委員会をつくる。組合で単価を決定し、評価委員会に諮問する。
55200円でOKというものでない。組合の資金計画を考慮し、富山県土地開発公社と交渉する。
保留地完売の
保障は?
砂田市議 残り半分の保留地についても、予定していた価格で売れないとか、予定した面積が売れ残るとかの心配はないのか。保留地完売の保障はどこにあるのか。事業費に不足が生じた場合、足りなくなった分を誰が負担するのか。
産業建設部理事 保留地処分金については事業計画通り処分できるよう、組合に指導していく。
(再質問に答えて) 準備委員会でも危機感を持ちながらことをすすめている。
工場移転費用を
誰が負担?
砂田市議 「駅南の工場の移転費用は、国、県で負担してくれるから心配ないと聞いている」という話を聞いたが、本当に組合に負担をさせないのか。
産業建設部理事 工場の移転については都市計画道路に支障になるものは国の補助事業、区画道路で支障になるものは市の補助事業、その他で支障になるのは組合負担となる。
区画整理が破綻すると
市民生活へ負担が
砂田市議 保留地が売れ残り、あるいは組合が破綻して市が事業費の不足分を肩代わりする事態になれば、総合計画に影響が出て、教育、福祉などの市民サービスが低下することはないか。
産業建設部理事 未処分保留地を市が負担する計画はないので、総合計画に影響はない。
区画整理で
市が活性化する、
その保障は?
砂田市議 こんどの区画整理をやることで市が活性化するとの保障はどこにあるのか。
産業建設部理事 既に実施した区画整理事業では公共基盤の整備により商業施設、住宅が張り付いてきているので、市の活性化につながると思う。
(再々質問に答えて)
桜井市長 高齢化社会、環境問題を考えたときに公共交通の整備が大きな課題。石動駅周辺は小矢部市の玄関口。都市拠点として整備するのは将来を考えたときには絶対に必要な事業。活性化しなかった場合に誰が責任をとるのかということですが、私はそういうネガティブな発想を持っていないので、可能な限り経費を削減し成功に向け努力したい。
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