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砂田喜昭 2008年5月11日更新  
農 業シンポジウム
農家と消費者が本音をぶつける

 農家と消費者が率直な意見をぶつけ合った農業シンポジウムが4月23日、砺波市で開かれました。日本共産党の農業再生プランの発表を受けて、県内各地で開いているものです。
 パネラーは、農民連食品分析センター所長の石黒昌孝氏、富山県花卉球根組合常務理事の水越久男氏、日本共産党衆院比例代表予定候補の山口典久氏でした。
 パネラーからの報告のあと、参加者から活発な意見がかわされました。



消費者「農家は裕福」?


 ある主婦は、「私はサラリーマンの家庭で、今は年金暮らし。給料や年金からすべての支払いをしなければならない。それら比べると農家のみなさんは給料に加えて農協から収入が入って、それで保険でも何でも払えるから、やっぱり裕福でないかと思う」と、口火を切りました。

農家「農業機械に新車何台分も」

 これに対してある農家は「米を生産するためには田植機やコンバインなど、一年に3日しか使わないような機械に新車何台ものお金がかかっている。修理代で何十万ということもある。この現状をわかってほしい」と発言しました。

農家「日曜・夜中に農作業、  
     労賃はタダ」


 別の農家は「会社勤めをしていたときは、日曜と会社から帰って夜中に農作業をしていた。サービス残業と同じで、労賃はタダだ。これでは若い者に農業を継いで欲しいとはいえない」と悩みを打ち明けました。

規模拡大はコスト削減の
決め手か?


 水越氏は「国は規模拡大がコスト削減になると言うが、現実は違うと思う。肥料や農薬は面積に比例して必要だし、昔個人でやっていたときは1・5ヘクタールでコンバインも70万円ほどだったが、規模拡大して十数ヘクタールになると7百万円以上もする」と述べました。

農家と消費者
どうしたら解り合える?


 農家の主婦は「専業農家ですが、主婦としてスーパーで買い物をするとき、生活が大変だから、国産より安い中国産と、少しでも安いものに目がいってしまう。農家の立場と消費者の立場でいろいろ意見を言っても、お互いになかなか納得できない。どうすればわかってもらえるのか」と語りました。

 最後に山口氏は、「農家、消費者が本音で語り合えた。これをきっかけに農業再生への協働を」と訴えました。
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