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砂田喜昭 2008年4月7日更新  
なぬっ! 自民党市議ら、備蓄米放出を求める?
農民の願い
政府備蓄米を主食用に売るな

米価安定の請願に自民党市議ら反対

 農民運動富山県連合会おやべ班(代表 辻慶輝氏)が出した「米価の安定と生産調整についての請願」が3月議会最終日に議論となり、日本農業の再生と食の安全にどの党が真剣に取り組んでいるか、浮き彫りになりました。

 この請願は政府関係機関に、次の意見書を提出することを求めたものです。

 1、生産調整については、ペナルティ強化の強制策ではなく、自給率の低い作物の生産拡大につながる万全の誘導策に拠ること

 2、備蓄米の主食用売却を棚上げする措置を継続すること


砂田市議 賛成討論

農業の再生と食の安全確保を


日本共産党の砂田市議は次のような賛成討論をしました。

農業存続の危機

 昨年産米の米価が1万3千円と、生産費1万7千円を四千円も割り込み、規模拡大に協力してきた担い手農家、集落営農組織、そして個人農家に深刻な打撃を与えている。農業従事者の45%が70歳以上という高齢化が進行。農家の時間給が256円で、どうして農業後継者をつくることができるか。日本の食糧と農業は、新たな深刻な危機に直面している

米余り 輸入米のせい

 このままでは食料自給率39%に落ち込んだ日本農業を再生できない。
 日本では米の期末在庫が24万トンも不足している。米が余っているというのは、ミニマムアクセス米の輸入残高が189万トンもあるからだ。
 世界では深刻な米不足であり、日本が輸入を中止すれば、世界の食糧危機解消に貢献となる。

米価下落 政府備蓄米、安値放出のせい

 昨年、米価が下落した原因は、政府が米価安定の責任を放棄し、市場任せにしたばかりか、政府の備蓄米を安値で放出し、米価下落の引き金を引いたからだ。米価の安定のためには、政府備蓄米の放出を許さないことは最低限の条件だ。
 政府は今年3月末までは放出しないとのことだが、4月以降その保障がない。事態は緊急を要する。

なぬっ!

自民党所属市議ら
備蓄米の放出を求める?


 ところが自民党所属の山本精一市議は「生産調整はペナルティをかけて強制すべき」「飼料用にまわして欲しいから政府備蓄米の棚上げ措置の継続に反対」などと発言し、他の自民党所属議員らもこぞって反対してこの請願を不採択にしました。

農民連 辻代表 
厳しく抗議
「筋違いで不誠実だ」


 これをうけて農民連おやべ班の辻慶輝氏は次の抗議談話を出しました。

 『私たちは山本議員のすり替えの議論にまったく賛成できません。私たちは「飼料用に売るな」とは言っていないのです。昨年の低米価は政府備蓄米の放出によっていっそう低迷しました。備蓄米が主食用に回ったことは明らかです。だから政府は、参議院選挙後、農民連を始めすべての農業団体が求めた備蓄米の買い入れを行わざるを得ず、その結果米価が多少は持ち直したのではありませんか。
 昨年のような米価では米作農家も生きてゆけないのです。筋違いで不誠実な議論で、「不採択」としたことに、厳しく抗議するものです。』

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