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砂田喜昭 2007年9月23日更新  
浅谷控訴審 第5回口頭弁論 
浅谷さん、論述書とビデオテープを提出
傍聴席満席、高い市民の関心

 知的障害者更生施設「花椿」の元支援職員浅谷敬太さんの解雇撤回を求める裁判の控訴審第5回口頭弁論が9月12日、名古屋高裁金沢支部でおこなわれました。傍聴席は浅谷さんを支援する傍聴者34名を含め満席で、直前に提出された「公正判決要請書(584筆の署名)」とともに市民の関心の高さを示しています。

 この間に被告「渓明会」側から反論書1通が提出されていました。また、原告浅谷側から、《セクハラの被害者とされるSさんの供述が信用できない》ことを示す論述や、《02年4月1日付の原職復帰辞令はセクハラがなかったことを示す証拠だ。なぜなら、2月にSさんや保護者から事情を聞いており、渓明会側がセクハラがあったと認定していれば解雇するのが当然だからだ》とする論述など3点の準備書面と、証拠としてビデオテープ1点が提出されていました。
 このビデオテープは解雇される前年(01年)6月に、福野町婦人会館でおこなわれた「花椿」利用者の保護者会の様子を、あるマスコミ関係者が撮影したもので、浅谷さんが利用者の待遇改善に真剣に取り組んでいる様子が保護者の熱い視線とともに記録されています。しかしこの保護者会での浅谷さんの発言が「施設の名誉を傷つけた」として、約1か月半後に浅谷さんが14日間の停職処分を受ける理由となりました。
 裁判所は、これらに対する双方の反論を10月初めまでにするよう求め、次回口頭弁論を10月29日としました。

国民救援会砺波支部

「浅谷公正判決」を訴えて署名活動



 国民救援会砺波支部(支部長雨野勇夫:南砺市)では、氷見市の婦女暴行冤罪事件が、足跡の大きさや、通話記録など、客観的事実を無視し、でっち上げられた「供述」を鵜呑みにした富山地裁高岡支部の判決により起こったことを重視し、同じ裁判所で出された浅谷さんの第1審判決が、同じように、被害者とされるSさんの供述に偏っていることに市民の注意を喚起しています。
 同支部では、8月末から4回の日曜日を中心に、小矢部市や砺波市の住宅地で「供述ではなく事実にもとづく判決を」という金沢支部裁判官宛の要請署名に取り組んでいます。浅谷さん夫婦も参加して、延べ8組が訴えて歩き、小矢部市で100筆、砺波市で55筆の要請署名を集約しました。
 「あなたたちの運動があるから市民は安心して生活できる」「わたしも職場で嫌がらせを受け、退職せざるを得なかったが、あなた方はがんばってください」などの激励を受けています。「浅谷さんは熱心な介助員だったと聞いている。自分は元『花椿』の関係者なので、すまないが、署名はできない」などのひそかな応援もいただいています。

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