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砂田喜昭 2007年8月27日更新  
国の「頑張る地方応援プログラム」は…
自民党が 地方の反発を押さえるため参院選対策としてばらまいたもの
総務委員会で砂田市議が指摘

 市議会総務常任委員会が8月21日開かれ、市当局より「頑張る地方応援プログラム」に係る小矢部市の事業について報告がありました。

 「頑張る地方応援プログラム」は国が2007年度からスタートさせたもので、市当局の説明によると、この事業に取り組むための経費については、1市町村に単年度3千万円を上限として3年間(2007年から2009年度)は特別交付税が国から交付されるそうです。
 小矢部市は6事業に取り組むこととし、今年度の総事業費9102万2千円としました。その財源に国から今年度、特別交付税として3千万円来ることを見込めるそうです。

 砂田喜昭市議はこれに関して次のように指摘しました。
 「この事業に応募することによって特別交付税が3千万円増えるのは結構なことだが、しかし、今年度地方交付税全体で1億5700万円も減らされると見込んでおり、市の財政にとっては決して喜べない。
 安倍自民・公明内閣が地方交付税を減らしすぎて地方からの反発が強いものだから、参議院選挙対策でちょっと特別交付税をばらまいたようなものだ。」


成果目標を
市民といっしょに考えよう


 市が取り組む事業はいずれもこれまでにすでに計画、予算化したものばかりですが、それを取り組むことによってどのような成果を上げるか、数値目標を公表しました。
 たとえば
「行財政改革プロジェクト」では357人の職員数(2005年度)を2014年度には300人に減らす目標を掲げています。
 
「おやべ子育て支援プロジェクト」では仕事と子育ての両立を支援するためにひきつづき放課後児童健全育成事業(学童保育)や保育料の第3子無料化に取り組み、3年後には放課後児童クラブ利用待機者ゼロを維持するとか多子世帯数を現在の57世帯から60世帯にするなどの目標を掲げています。
 
「おやべまちなか活性化プロジェクト」では3年間で小売業年間商品販売額を19億6千万円(2007年度推計)から17億9千万円に、売り上げの減少を抑え(年平均減少率5%を3%に改善する)、街角ふれあいサロン(石動駅前の空き店舗活用サロン)の利用者を年間9100人から9300人に増やすとしています。
 国の方針では、これらの目標について公表し、市民のみなさんとともにこれでよいのか、いっしょに考えていくことになっています。
 市が今回公表した目標については、改善の意気込みが足りないとか、果たして妥当なのかなどいろいろな見方ができると思われます。忌憚のない意見を出していきたいものです。(成果目標のすべては「小矢部市のホームページ」にあります。)


地方交付税のあり方をゆがめる自公政府

 総務省の方針によると、これらの目標達成の状況に応じて「頑張る地方だ」と国が認定すれば地方交付税を増やして応援するようです。
 しかし、これは地方交付税本来の目的、役割に反する扱いです。地方交付税は、財政が豊かな地方自治体もそうでない自治体も日本国内どこでも最低限のサービスを住民に提供できるようにするために、財源不足の自治体に公平に配分することになっているものです。したがって地方交付税は、国税として国が代わって徴収し、一定の合理的な基準によって再配分するものとされており、いわば「国が地方に代わって徴収する地方税である。」(固有財源)という性格をもっています。
 日本共産党は2月22日の衆院総務委員会でこの問題を取り上げ、「応援をするなら国の財源である国庫補助金でやるべきだ。成果主義ともいうべき成果指標で交付税を配分することは、交付税を補助金化してしまう」と批判しました。
 これまでも自民党政府は地方の固有財源である地方交付税のあり方をゆがめ、地方自治体に借金をどんどんさせてきた前歴があります。アメリカと約束した内需拡大のために借金で公共事業をどんどん増やさせました。国が地方交付税で借金返済の面倒を見てくれるからと、小矢部市でもクロスランド建設で必要性のないタワーの建設に突き進んだこともありました。それが地方自治体を借金漬けにしてしまいました。このようなことを繰り返させてはなりません。




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