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砂田喜昭 2007年7月29日更新  
農地・水・環境保全対策事業
     
地域ぐるみで農地の保全、農村景観を維持

 2007年度から全国の農村地帯で「農地・水・環境保全向上対策事業」が取り組まれています。この対策は、農地や農業用水施設などの保全、農村の景観を地域ぐるみで維持しようと、対象集落に国が10アールあたり2200円、各自治体が同額を助成するものです。当面、5年間続ける予定です。

自民党農政に希望は持てないが…
村の共同を壊さない努力の一環

 自民党政府は、「担い手」と国が認定した大規模農家以外を切り捨てる農業政策を強行しました。転作などで国から助成を受けられる「担い手」農家と、切り捨てられる小規模農家に分かれてしまいます。 
 しかしそれでは江ざらいなどを集落のみんなで共同して取り組んできたことが壊れてしまいます。そこで、農家、非農家を含めてみんなで地域や環境を守ろうという趣旨で始められたのが、この事業です。
 むろんアメリカ、財界の言いなりで農産物輸入自由化を推し進めるいまの自民党政府のやり方が続けば、農業に希望が持てるようになるわけではありませんが、農村の解体をいくらか抑制する役割は期待できそうです。


「希望集落をすべて対象に」  
  共産党 砂田市議

初年度 
 市内50集落で実施

 日本共産党の砂田喜昭市議は昨年3月議会予算特別委員会で、希望する集落が全部この事業の対象となるように市としても努力すべきだと主張しました。
 小矢部市では今年度50集落でこの事業に取り組むことになりました。取り組む農地面積は2306.3ヘクタールで、農業振興地域に存在する農地の67%になります。総事業費は1億147万7200円で、国が2分の1,県と市が4分の1ずつ負担し、対象集落に支払われます。平均すると1集落約200万円になります。



集落の共同作業が前進

昨年先行実施した
     水牧地区


 昨年モデル事業で先行してこの事業に取り組んだ水牧地区では、用水や排水の雑草を抑制するためにヒメイワダレソウやシバを法面に植えました。1年目の手入れとして、生えてきた雑草を手で抜く作業を4回実施したそうです。2,3年後には雑草を抑えてくれるだろうとのことです。これには約100戸の集落全員に呼びかけ、非農家も含め交替で組を作って作業にあたったそうです。労賃が1時間1000円で、アルバイト代より良いと、喜ばれているそうです。このほか約2キロメートルある舗装してない農道の草刈りもこの事業で実施したそうです。


写真@はヒメイワダレソウを植えた排水の法面(右手)。年4回の雑草を抜く作業できれいに花が咲いていました。種は取れないが、挿し木でいくらでも増やせるそうで、今年は稲の育苗が終わった後のビニールハウスで、5200ポットの苗を作って、排水の法面に植えたそうです。


(写真Aはヒメイワダレソウの拡大写真)


写真Bはシバを貼った用水の法面(右手)。シバの頭を刈ってやる手入れや雑草を抜く作業も行ったそうです。





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