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9条の力 あらためて考えた
憲法記念日の「憲法講演会」
憲法施行60周年を記念して、憲法講演会が5月3日、富山市の県民会館ホールでおこなわれました。「憲法九条の会inとやま」が呼びかけ、「憲法をまもる小矢部の会」など県下の22の「九条の会」が共催したもので、約700名の参加となりました。小矢部からも10名ほどが参加しました。
会は、音楽家・滝沢卓さんのシンセサイザーの演奏に始まり、同じく「inとやま」の呼びかけ人の一人である尾山征一郎さん・僧侶の「今のようにすばらしい演奏が楽しめるのも、平和だから。本当の美しい国とは、戦争をしない国だ」と9条の輪を広げることを訴えて挨拶。
講師の奥平康弘さん(「九条の会」の呼びかけ人の一人・東大名誉教授)は、誰が何のために9条を変えようとしているのか、9条が今果たしている役割、改憲にどう立ち向かうか、などについて淡々と語りました。終わりに「朧月夜」などをシンセサイザーに合わせてみんなで歌いました。
小矢部からの参加者に聞きました。
Hさん…「集団的自衛権を持って、イラクなどで、イギリスのようにアメリカと肩を並べて戦いたい、というのが安倍さんの気持ちだろうが、『日米同盟は英米同盟より下に置きたいのがアメリカの本音だ』との奥平さんの指摘は鋭い。客観的にはアメリカに利用されるだけ」と。
Yさん…「講師の『日本国憲法の平和主義は一国平和主義ではなく、世界平和の道を示している。歴史には民主主義国と民主主義国が戦争をした記録が無い』という指摘は新鮮だった。北朝鮮はひどい国だが、それでも戦争を仕掛けるのではなく、民主主義国に変わるような働きかけを続けることで、平和な関係が築けるということだ」と。
Uさん…「EU諸国で、好きな国はどこか、という調査をしたら、自国が1番、2番目が日本だったという結果を紹介されたが、驚きでした。高度経済成長にしても世界一の長寿国にしても憲法9条なしには達成できなかったことだ、と九条の持っている力をあらためて考えました」と。
Aさん…「憲法を『まもろう』ではなく、憲法を『変えるな』でもっと運動を広げよう、という奥平さんの指摘に元気が出た。『改正』の旗振り役の読売新聞の世論調査でさえ、2年連続で『変えるな』の比率が上がり(今年56%)、『改正』の比率が下がっている(今年36%)。私たちの運動は無力ではない」と。
それぞれが、今国会で改憲手続き法案を強行しようとする与党の暴走を許さないとの思いとともに、講演の感想を語りました。
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