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前知事退職金裁判
県民の怒りの声、届ける
前知事退職金訴訟の原告と支援者=12月7日、富山地裁前
中沖前知事に退職金を、条例に基づかず県議会の議決のみで支払ったことは違法だと「市民オンブズ小矢部」のメンバーが返還を求めた裁判の第1回公判が12月7日に開かれ、原告3名がそれぞれの思いを直接裁判長に訴えました。(詳細はインターネットのブログhttp://sumiyakist.exblog.jp/)。
傍聴席は支援者、マスコミ関係者など30名あまりで埋まり、県民の関心の高さを示しました。
最初は美谷克己代表の口頭弁論です。
「私たちの提訴の最大かつ根本的な法的根拠は「給与条例主義違反」にあるが、そのほかにも、中沖前知事の2億3千500万円という退職金が過大だという、いわば政治的・社会的な理由がある。」
「過日の新聞報道で最高裁判事の退職金が平均して3分の1ほどにも大幅に減額される由を知った。最高裁判事が自らの報酬や退職金のあり方について、今日的な自己反省を率先して行ったものと評価したい。
私たちは、この裁判によって、特別職の退職金制度の見直しをも訴えたい。どうか、厳正なご判断を。」
次はN氏の弁論です。
「私は若い頃から政治に関心があった。政治は私たちの生活に直結するからだ。」
「一県民、一納税者として言いたい。国には国民一人あたり五〇〇万円以上もの借金があり、中沖前知事は、二四年間の在任期間中に八〇〇〇億円の借金を増やした。国民負担もいっそう大きくなると予測されるときに、公務員、とりわけ特別職報酬や退職金について、これまでどおりのやり方を続けていいとは思えない。」
最後にI氏が意見を述べました。
「私は、自営業を36年間やっている。今まで会社勤めと店の掛け持ちで、妻と子の協力もえて、店や家のローンを10年で返済し、長年にわたり税金を納めてきた。高額の退職金に湯水のように税金を使うことに、大きな怒りを感じてならない。県民は、無年金の人たちも含め、多くの人達が毎日公共料金などの支払いに追われ、買い物にも1円でも安い店を探している、そんな苦労を分かっているのだろうか。」
「『中沖前知事の功績を考えれば』との声が、有識者や県議会で語られているが、それは知事の報酬を得た上での職務であり格別の功積ではない。」
次回の裁判は2月1日の予定です。
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