バナー2005年7月24日号
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桜町遺跡をどう生かすか
基本計画づくりに市民の意見を

 桜町遺跡の活用と道の駅をかねた施設をつくるための基本計画が検討されています。
 日本共産党が実施している市民アンケートでは「計画の内容が知りたい」との声が寄せられています。そこで、計画づくりの現状と砂田市議の問題提起を紹介します。

 桜町遺跡周辺整備基本計画検討委員会(専門家や各種団体の代表らで構成)では3つの案を検討していることが、15日に開かれた市議会桜町プロジェクト特別委員会で市当局より報告されました。3つの案や会議資料などは、小矢部市のホームページ(http://www.city.oyabe.toyama.jp/iinkai/sakuramati/index.htm)や市役所1階ロビーなどの「市民情報コーナー」で見ることができます。

市当局 「計画には市民の意見を反映させる」

 桜町プロジェクト特別委員会で当局は計画づくりについて、基本計画検討委員会の意見だけでなく、議会の意見も参考に、計画を練り上げていくこと、市が作成した計画を市民に公表し、広く意見を集めて、計画に反映させる(パブリック・コメントを実施する)と述べました。6月議会で砂田市議もこのことを強く要望していました。

事業費規模は未定

 各委員からは「事業費の規模はいくらなのか」など活発な意見が出されました。当初、第5次総合計画前期5カ年計画(2005年まで)では約13億円規模の事業を想定していましたが、当局は「国の補助がどれだけになるかわからないので、未定」と答えました。

砂田市議の問題提起
(1)将来の市民が発展させる余地を残した施設づくり計画を


 砂田市議は「こんどの基本計画では、施設のすべてを決めてしまうのでなく、数十年先でも生かせるようなことを展望した計画づくりが大切ではないか」と問題提起しました。
 桜町遺跡の発掘調査は国道8号線の南側2車線分の調査は終了していますが、北側2車線分(現在、仮に国道として暫定使用している部分)の調査はまだです。国道の付け替えや4車線化はまだまだ先の話ですが、その時になって施設の拡充が必要となった場合にも、現在の施設の増築で対応できるようにしておくことです。そのためには建物はシンプルな長方形のものにしておくべきでしょう。
 教育委員会文化課長も「将来のことを考えるといまの時点ですべての施設で埋めてしまわないで原っぱを残しておくことも重要だ」と述べました。
 マスコミで大々的に取り上げられるような桜町遺跡ブームが収まったいま、市の財政状況との整合性も図り、しかも、将来に生きる着実な計画づくりが望まれます。

(2)長く市民に利用される施設を

 こんどの基本計画づくりは、長く市民に親しまれ、利用されるものをめざすべきです。

@ これまでの事業から改善点を見いだす努力を

 そのためには、小矢部市がこれまで行ってきた桜町遺跡活用の事業をきちんと総括し、発展させるべきもの、改めるべきものを明確にすることです。
 市内だけでなく、県内からも小中学生が体験学習に桜町縄文パークを訪れ、出土品の見学とともに、土器づくりなどの体験学習をしています。教育委員会は「県内でも体験学習ができる施設は珍しいので、県内はもとより金沢からも遠足できてもらえるような施設にしたい」と期待を述べました。各種ボランティアもここを拠点に活動しています。こうした関係者の意見をしっかり聞き、足りないことを改める努力が求められます。
 国内には遺跡ブームに乗っていくつもの遺跡関係施設がつくられました。それらの施設がその後どうなったのか、情報を把握し、必要な施設と不用なものを判断する材料にすることも大事です。

A 遺跡関連の作業をする場も大切

 施設が完成したあと、桜町遺跡関連の調査、研究や復元などの作業を行う部分を施設の中核部分(コア)としてつくることは不可欠です。ここで日常的に仕事をする人がいて初めて、末長く利用されるものとなるでしょう。

B 国の史跡指定をめざす

 砂田市議は「これまで市は桜町遺跡の発掘が一段落したら、国の史跡指定をめざす」と述べていたことを紹介し、当局の考えをただしました。教育委員会文化課長は、「国の史跡指定は、桜町遺跡の場合、遺跡そのものを残さないで記録のみを保存するやり方なので、難しい」としながらも、「市や県で指定できないか、また、出土品の重要文化財指定ができないか検討していきたい」と答えました。

C 生産者の顔が見える新鮮な農産物販売を一つの目玉に

 「道の駅」もかねた計画づくりが進められているので、物品販売、特産品や観光案内も大切です。砂田市議は「取り立ての農産物を、つくった人の顔の見える販売をしてはどうか」と提案しました。当局は市農林課とJAでそのことも検討していると答えました。

 これらの問題提起に対するみなさんのご意見なども、是非、日本共産党が行っている「市政アンケート」でお知らせ下さい。

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