元気が出る話
将棋好きのAさんの話。
さる20日の日曜日はNHK杯将棋トーナメント決勝戦の中継。
彼は百姓仕事を放り出してテレビにしがみついていたのだが、そろそろ佳境に入らんとするところで玄界灘の地震発生。とたんにテレビは地震速報と現地実況一色に切り替えられてしまった。
福岡県西方沖地震速報
大地震でも、それ一色はイヤ」
視聴者が抗議!
NHKを動かす ?
約1時間、地震のことが心配であったから、将棋の勝負を気にかけつつも地震速報に付き合っていた。しかし、ついに我慢ができなくなり、NHKに電話をした。
◆◇◆◇◆
「いつまで地震速報を流すがか。同じことばっかりやっとるないか、将棋の決勝戦を見せてくれ」
「災害救助法で地震情報を流さなくてはいけないのですが…」
「おまえらっちゃは、都合のいいときだけ、法令だ。いつも放送法に従っとるのか。会計規則を曲げたことがないがか。そんなだから受信料不払いが起っことる。10チャンネルはテロップで流し、速報は3チャンネルだけという方法もあるがでないがか」
「上司に伝えます」
◆◇◆◇◆
Aさんのだみ声と鋭い突込みが効いたのか、程なく10チャンネルには地震の発生を伝えるテロップが流れ、詳しいことは総合テレビで、となった。
大事な将棋はもう終わっていた。しかし囲碁の決勝戦が見られたという(彼は囲碁のファンでもあるのだ)。
「言うてみるもんじゃのう」
Aさん曰く、「言うてみるもんじゃのう。災害救助法やら、国民保護法やらで、放送が画一化されてはたまらんからのう」
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