バナー2023年5月号
本文へジャンプ 更新日 2023年4月30日 

コラム  妖怪の孫と戦争を止める力はどこに

 タモリさんの「新しい戦前になるのでは」が話題になった。若い人は「いつの戦前?」。それは、1937年7月7日、盧溝橋事件をきっかけに日本の中国侵略戦争が本格化し、45年に敗戦で終わった第二次世界大戦だ。
 映画「妖怪の孫」は岸信介の孫安倍晋三の
ことである。安倍の祖父、岸はA級戦犯だったが、その後首相にまで昇り詰め、政治の裏では統一協会とも手を結んでいた妖怪と描く。安倍は、憲法を変え日本を再び「軍隊を持つ国」にし、祖父を超えることを使命とした岸田政権の大軍拡は、再び戦争への道では?
 37年の軍事費が国家財政に占める割合は69・5%、10年前の28・1%から急増し、敗戦まで8割前後を占めていた。予算成立直後、4月の総選挙で、棄権率が前年総選挙の27%から37%に急増(東京)した。国民が政治に期待を失うと、政府は盧溝橋事件で戦争に突き進んだ。

 この選挙で当選した議員らが政党を解散、大政翼賛会に合流し、戦争に加担した。

 これとたたかった日本共産党を、政府とマスコミらは「国賊」「非国民」呼ばわりし弾圧した。「今でも悔やまれるのは、共産党を治安維持法で押さえつけたことだ。今のように自由にしておけば戦争が起きなかったのではあるまいか」(最後の海軍大将 井上成美)。

 憲法を蝕む政権を阻止できるのは、立憲野党と国民の共同の力しかない。大きな嘘を見破り、これを排除する勇気と気概が必要だ。井上成美の後悔通り日本共産党ならできる。



トップへ戻る 
砂田喜昭のホームページへ戻る