バナー2017年4、5月号
本文へジャンプ 更新日 2017年4月23日 

コラム  教師の多忙化解消を願う


 毎年元気な花を付けていた藤の花芽がしおれているようだ。一冬も腰水をしていたためではないか。水盆から鉢を取りだしたら、翌々日には葉芽らしきものが芽吹き始めた。

 モミジのたくさんの鉢も、この3月にほとんど植え替えをした。はやいもので葉が開いてきたもの、ようやくつぼみが膨らみつつあるもの、細い糸のような葉を見せているもの、鷹の爪のような芽出しのもの、いろいろな個性があって、毎日眺めるのが楽しい。

 教室で子どもを眺める教師の目にも通じるのかな。恩師に、県教組役員を終え校長にという誘いを蹴って担任で終えた方があった。昔宿直室にいたら子どもたちが遊びに来たそうだ。

 いまも教師の喜びは同じとは思うが、現場からは悲鳴の声が聞こえてきた。「教師に全てのことが負ぶさって、みんないつ倒れてもおかしくないし、実際順番に倒れている」 「毎日夜遅くまで働いているのだから、タイムカードでも作って把握して欲しい」。

 市議会でこの問題を取り上げた、「入校最早時間、退校最遅時間はどうなっているか」と。

 答弁で「小学校では最早時間午前5時15分、退校最遅時間午後11時40分。中学校では最早時間午前3時30分、最遅時間日付が変わって午前0時30分」。これには議員席からも驚きの声があがった。平均でも毎日12時間近く学校にいる。

 報告や行事に追われていては、ゆとりをもって子どもたちの様子を見てはおれまい。教師の多忙化解消に向け少人数学級こそが、一人ひとりの子どもの個性を伸ばす道だ。いよいよ政治の役割を発揮するときではないか。


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