コラム バーニー・サンダース自伝に感動
「バーニー・サンダース自伝」を読み始めた。彼はアメリカ大統領選挙で「民主的社会主義者」を名乗り、ヒラリー・クリントンと最後まで指名争いを闘いぬき、約4割の代議員を獲得した。
彼の思いは「もっとも裕福な国・アメリカの富のほとんどが、ほんの一握りの個人によって支配されている。下から1億3千万人のアメリカ人よりも多くの富をもっている1家族があるというのは、どこかに根本的な間違いがあるのだ。これは変えなければならない」と。
彼が最初に選挙に出たのは1971年、30歳で、上院議員に挑戦。公開討論で聴衆は経済的公正の要求に「バーニーさん、あなたの言うことには全く賛成だ。でもね、第三政党に投票して、票を無駄にしたくはない」。わが日本共産党でも同じだなと、妙なところに感心した。
この半年後、今度は州知事選挙に出馬、得票率1%に「これはたいした経験だ。選挙期間中に提起した問題は、州の政策の変化に帰結したのだ」。低所得家庭の子どものための歯科医療の改善だ。ここでも子ども医療費無料化を前進させた富山県知事選挙とダブる。
彼はこんな闘いを続けて、1981年からバーモント市長を4期8年(アメリカでは1期2年、下院議員も同じ、上院議員は6年)、1991年から下院議員、2007年から上院議員に連続当選している。
14回の選挙戦を、日本よりもっと酷いマスコミ、財界からの攻撃を受けても、家庭のドアを叩き、庶民の声を聞いて打ち破ってきたのだから、すごい。参院選、都知事選挙をたたかって、この本からも学ぶものがある。
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