コラム 従軍慰安婦問題と女性閣僚たち
安倍政権になって、右翼と呼ばれる人たちが特に活気づいている。彼らの価値観とは、天皇を中心とする明治の価値観である。
その下に、軍部が国民を縛り他国を侵略し、アジアと日本の幾多の人々が辛酸を舐めた。
1945年にポツダム宣言を受諾した時を以って、日本はその非を認め、明治憲法と軍国主義を破棄し、民主主義を掲げる現在の日本国憲法を制定(1946年)した。この新憲法への価値観転換は、敗戦という大混乱の中で、明るい気分で国民に迎えられた。
ところが、1950年に勃発した朝鮮戦争は、この価値観の転換を中途半端に終わらせ、明治の価値観は息を吹き返し出した。そしてあらゆる機会を捉えては、民主主義という価値観にブレーキを掛け続けた。
「日本を取り戻す」と宣言した安倍政権は、戦争を経験した世代が少なくなった今こそ好機とばかりに、一気に平和・民主主義の憲法を潰してしまおうとしているのだ。彼らにとって都合の悪い南京大虐殺や従軍慰安婦を無かったことにし、明治の価値観を復活したいのだ。
戦争を経験した世代はしかし、その嘘を見破っている。ただ、戦争を知らない世代にそれを正しく伝えられないもどかしさに喘いでいる。
だが、戦前の治安維持法にも屈せず、反戦・平和を貫いた日本共産党がいるではないか。まして現代の日本国憲法のもとで、右翼などに負けるもんか。
安倍第2次内閣の女性閣僚に、国民よ、だまされるな。彼女達は、女性の社会活躍の名目で登用されたが、その多くは従軍慰安婦問題など無かったことにしたい右翼団体「日本会議」のメンバーなのだから。
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