平清盛と原発反対の声
義仲・巴の大河ドラマ化を陳情しにNHKまで出かけてきた。「平清盛」の視聴率が低いのは気になるところだが、「悪者」とのイメージがぬぐえないからか。
義仲も都では不評を買ったようだが、全国に義仲がゆかりの寺社が多い。義仲が育った長野県では、県歌「信濃の国」にも「旭将軍義仲」と歌われている。
これは当時、地域の農民、豪族らが義仲を支持していた証しではないか。小矢部市の歴史講座で「越中中世史の研究」を著した久保尚文氏が述べたことだ。
NHKから乗ったタクシーの運転手が、「平清盛」を毎回見るとのこと。「平家の政治は、いまの野田内閣といっしょ。原発は怖い、みんなそう思っている。それなのに野田首相は原発再稼働させた。毎週金曜日夜首相官邸前に集まって抗議している人はみんな同じ気持ち。庶民が政治を変える時代になってきたのだ」と熱く語っていた。
平清盛が、野田政権と同じだという意味が今ひとつわからなかった。平家と源氏のたたかいが私の頭に浮かんだからだった。しかし、大河ドラマをみて、わかった。平氏は武士の世をつくると言いながら貴族化していった。貴族が支配する社会と、武家とのたたかいだったのだ。
野田政権も、自民・公明政権と同じ、財界べったり、アメリカいいなりだ。それに反対して、十数万人もの若者、市民たちが、毎週金曜日に「原発再稼働反対」訴えて首相官邸を取り囲んでいる。
義仲の倶利伽羅合戦が源平の力関係を変えたターニングポイントと聞く。今日の日本では、いまがその時ではないだろうか。
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