バナー2011年2,3月号
本文へジャンプ 更新日 2011年2月11日 

TPP交渉と「平成の開国」、あら何のこと

  「アラフォー」、あら、何のこと。近頃、略語に戸惑うことが多い。「アラウンド・フォーティ」40歳代前後の女性を指すとか。英語圏ではもっと略するようだ。カナダのプリンスエドワード島に旅行したが、トロントに戻ると知人から「PEIどうだった?」と感想を尋ねられた。
 いま日本でもアルファベットの頭文字がやたら目につく。FTA、EPA、TPP。これにまごついていると、菅首相は「平成の開国だ」、「バスに乗り遅れるな」と一気にまくし立てる。ちょうど「龍馬伝」の後だから、何となくその気にさせられる。
 小矢部市農業青年協議会のTPP学習会で、韓国出身の富大教授の話を聞いた。参加者から「マスコミはまるでTPP賛成一色だが、どうして」との質問が。講師は「たしかに変。日本人がおとなしいからか」と。
 この学習会で、韓国はアメリカ、EUと結んだ自由貿易協定(FTA)で、関税ゼロの対象からコメを除外したことを初めて知った。NHK日曜討論で、カナダが「乳製品の自由化を認めない」と条件を出したら、TPP交渉で門前払いを食らったことも初耳だった。TPPは原則例外を認めない。
 共産党志位委員長が国会質問で「米国政府と議会の要求丸のみになる」と追及。対日要求の項目に「農産物に殺虫剤・除草剤の残留を認めよ」「公共事業にアメリカ企業も。そのため仕様書も英語で」など。
 幕末の開国で結んだ不平等条約の改正に明治政府は苦労したはず。慌ててその愚を繰り返してはならない。
 しっかりと学ばねば。いまでは国民がこの国の主権者なのだから。



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