バナー2005年4月号
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小矢部で日本国憲法を読む会がスタート

 憲法というと、堅苦しく近寄りにくいものとなりがちだが、改憲の動きが強まるなかで、そもそも憲法とは何かに関心が向いた

 そして近代憲法の目的は、「国の権力を制限して国民の権利・自由を守ること」だと知った。平たく言えば、「人々の側が政治を行う人に対して出した注文書」が憲法だと

 改憲を叫ぶ人たちは、これを「国民が命令され、国民が守るべきルール」へと変えようとする

 かつて、京都府知事蜷川虎三が「憲法を暮らしの中に生かそう」という垂れ幕を府庁に掲げて、地方自治と府民のくらしを守る先頭に立ったのは有名な話だ

 蜷川知事が退いて27年にもなるが、現実には憲法が生かされていないことが多い。9条の「戦力の不保持」は言うに及ばず、14条の「法の下の平等」、24条の「両性の平等」、25条の「生存権・国の社会保障的義務」など、蜷川知事のスローガンはまさに生きている。「憲法60歳定年説」を唱える人がいると聞くが、とんでもない

 昨年6月、井上ひさし、梅原 猛、大江健三郎、三木睦子など日本の知性と良心を代表する9氏が「あらためて憲法九条を激動する世界に輝かせるために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ「改憲」のくわだてを拒む」ことを呼びかけて「9条の会」をスタートさせた。この9条の会が『憲法9条、いまこそ旬』と掲げているのも肯ける

 自民党の新憲法起草委員会は4月4日、改憲試案に向けた要綱を決定し、9条2項に関わって「自衛軍保持」を明記した。これを許せば、国から国民に「国防の責務」という注文書が送りつけられ、お国のために国民の権利制限は必定となる

 「平和をめざした戦争」なんて許さじと、県内や市内でも学ぶ動き、行動が始まっている。昨年結成された「憲法9条ファンクラブ」、この3月スタートした「小矢部で日本国憲法を読む会」。さあ、憲法守れ・生かせの注文書をどしどし。

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