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[Calendar/When/Exe/暦説明/本編/東南アジア/タイ暦/中国タイ族の暦] (前:タイ暦|次:バリ暦) (English)

中国タイ族の暦

whenhv.exe で +thai$ により計算する(Tai)暦は中国領内に住む「(Tai)族」の太陰太陽暦で [40],[50]、Caitra月を六月とします。標準的なタイ暦ではAD1985年に閏月がある [21],[45]のに、(Tai)暦ではAD1986年に閏月がある[40],[50]など 具体的な暦日には微妙な差があります。

文献[40],[50]の最近の部分の閏年の配置をチェックすると、前述した標準的 な置閏法ではなく19年7閏法(1月29.5305832日)を採用している模様です(例えばAD2024年 の大ソンクラーンは Vaisakha月白分8日になり、前記の原則からは有り得ないことです)。 逆に文献[40]の古い部分は、標準的な置閏法により近いものです。 これは単純に計算をしただけなのかもしれません(文献[40]には日月食の場合の補正 について言及があるが詳細不明)。

文献[40]と比較したところ、本データの有効範囲はAD1936年6月20日からAD2023 年6月17日までです。ただし、実際はAD1962年7月2日が八月大の晦であるのに計算 ではAD1963年6月21日が八月大の晦になるため、この間は1日のずれを生じます。 文献[50]では何れも八月大ではなく八月大の年がまるまる1回分不足します。誤 記とも考えられますが何らかの不連続があるのかもしれません。

また太陽暦年初は、インド暦(サウラ学派のスールヤシッダーンタ)によく一致し、 set TZ=-5.5 でインド時間にした上で、

 whenhv +surya 日付 s

として求めることができるようです。つまり(Tai)暦の恒星年は単に長さが一致す るだけでなく、暦元(カリユガ暦元ユリウス暦3102BC2月18日夜半)もインド暦と 一致していると考えられます。最初の年(タイ小暦の 0年である AD638年)を除いて きわどい年も文献[40]と一致します(例えば、AD1981年は 4月16日の 0:00:37、 AD1467年は 3月29日の 23:59:26で、ちゃんと日付まで合います。これに対し、タ イ暦では前者がずれます)。