監視委員会・川村国夫委員、回答を拒否

16団体が抗議文と申入書を提出

(2000年7月7日掲載)


 辰巳の会をふくむ16団体は、石川県公共事業評価監視委員会の川村国夫委員(金沢工業大学教授)にたいして「『所見』の準備過程への関与に関する公開質問状」を提出しましたが、川村委員は回答を拒否しました。

 「公共事業の透明性の確保」を掲げる監視委員会の委員をつとめながら、市民グループの最小限の当然の疑問にさえ答えようとしない川村委員に、16団体は監視委事務局をつうじて抗議文を提出しました。
 また、監視委員会・丸山利輔委員長あてにこの問題についての申入書を提出しました。

 16団体を代表して、ナギの会・渡辺寛代表と辰巳の会・碇山洋事務局長が事務局(県土木部監理課)を訪ねてふたつの文書を提出し、応対した式部隆介監理課長らに趣旨などを説明しました。


公開質問状への回答拒否に対する抗議文

2000年7月7日

石川県公共事業評価監視委員会
川村国夫殿

石川県自然保護協会(会長・金津五雄)

市民オンブズマン石川(代表・塩梅修)

地球温暖化防止石川連絡会(代表・鶫謙一)

金沢自然観察会(代表・吉岡勇)

金沢の水と緑を守る会(代表・川上通子)

地球の友・金沢(代表・三国千秋)

アースデーこまつ(代表・中山美智子)

星空を守る会・北陸ネットワーク(代表・上村 彰)

ガイアクラブ(代表・高桑ひとみ)

兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会(会長・中井安治)

紅茶の時間(主宰・水野スウ)

辰巳の文化遺産と自然を守る会(代表・宮江伸一)

ナギの会(代表・渡辺寛)

白山の自然を考える会(事務局長・高橋外男)

森の都愛鳥会(会長・本間勝美)

豊かな自然と健康を考える会(代表・佐藤禮子)

 私たち16団体が提出した「『所見』の準備過程への関与に関する公開質問状」に対して、貴殿は、監視委員会事務局(県土木部監理課)を通じて、「回答しない」と伝えて来られました。今回の回答拒否に対して、私たちは以下のとおり抗議します。

(1)今回の「質問状」への回答拒否は、「公共事業の透明性の確保」を掲げる「第三者機関」の委員としての最低限の社会的責務を放棄するものであり、公共事業の透明性を求める市民としてつよく抗議します。

(2)県による市民グループにたいするだまし討ちにおいて重要な意味をもつ『所見』の準備過程に関与しながら、その問題に関する市民の当然・最小限の疑問にさえ答えることができなかったことにより、貴殿の関与が積極的なものであったと推測せざるをえません。

(3)関与が積極的であったか否かに関わりなく、今回の回答拒否は、県の背信行為や監視委員会委員長の「回答」(1998年12月16日)に反する自らの行為を黙認または当然視するものであり、貴殿は、県の公共事業再評価を監視するべき立場にある「第三者機関」の委員としての資質を著しく欠いています。

(4)回答を拒否するのであれば、以上の理由から、私たちは監視委員を辞任することを貴殿に対し厳しく要求します。


川村委員の回答拒否に関する厳正な対応を求める申し入れ

2000年7月7日

石川県公共事業評価監視委員会
委員長 丸山利輔様

石川県自然保護協会(会長・金津五雄)

市民オンブズマン石川(代表・塩梅修)

地球温暖化防止石川連絡会(代表・鶫謙一)

金沢自然観察会(代表・吉岡勇)

金沢の水と緑を守る会(代表・川上通子)

地球の友・金沢(代表・三国千秋)

アースデーこまつ(代表・中山美智子)

星空を守る会・北陸ネットワーク(代表・上村 彰)

ガイアクラブ(代表・高桑ひとみ)

兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会(会長・中井安治)

紅茶の時間(主宰・水野スウ)

辰巳の文化遺産と自然を守る会(代表・宮江伸一)

ナギの会(代表・渡辺寛)

白山の自然を考える会(事務局長・高橋外男)

森の都愛鳥会(会長・本間勝美)

豊かな自然と健康を考える会(代表・佐藤禮子)

 私たち16団体が川村国夫委員に提出した「『所見』の準備過程への関与に関する公開質問状」に対して、川村委員は、監視委員会事務局(県土木部監理課)を通じて、「回答しない」と伝えて来られました。
 「公共事業の透明性の確保」を掲げる「第三者機関」の委員が、県の市民グループに対するだまし討ちに関与したうえ、その問題に関する市民の当然・最小限の質問への回答を拒否したことは、きわめて重大な問題です。川村委員の回答拒否に関して、私たちは、石川県公共事業評価監視委員会にたいして、以下のとおり申し入れるものです。

(1)だまし討ちに関与した本人が説明を拒否している以上、この問題について調査・討議し、真相を県民の前に明らかにすることを、委員長および監視委員会に求めます。

(2)川村委員が回答を拒否しつづけ、真相を明らかにしないのであれば、委員辞任勧告などの厳しい措置をとることを、委員長および監視委員会に求めます。

(3)今回の川村委員の回答拒否は、「監視委員会の運営、辰巳ダム再評価に関する公開質問状」への回答を川島委員長(当時)が拒否したこととあわせ、公共事業再評価や監視委員会への県民の信頼を大きく損ね、ひいては県の行うあらゆる事業への信頼さえ揺るがしかねないものです。委員長および監視委員会の真摯な反省と対応を求めます。

(4)今後、このような問題の再発を防止し、県民からいささかの疑念ももたれることのないように公共事業再評価のプロセスを徹底的に公開して、県民の立場に立った再評価に尽力されるよう求めます。


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