雨霞

 

静かに霞む雨の向こう
置いてきたものは何だったのか

誰よりも
何よりも

――――

この雨が止んだら
あの雲を辿っていこう
忘れてしまった
たいせつなもののために

 

序章

……そして、雨から始まる。

雨つ風 ―トラップ―

……ちいさなちいさなこいのうた。

傘を捨てよ、町へ出よう ―マリーナ―

……この傘を、わたしはずっと、放り出したかった。

午後、虹 ―クレイ―

……宝物を、一番に見せたいと願ったひとに。

終章〜晴レルヤ ―パステル―〜

……いつしか雨が止むように。

 

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