呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


連発銃怖い

 なんか、鷹見氏のレビューばっかりやっている気がするのだが、気のせいだろうか。きっと気のせいなのだ。うむ。きっとそうだ。
 第一、佐藤大輔氏の『皇国の守護者』が3月25日に出るのである。これを心の支えにして生きていくのだ。そう。問題は例年ご存じの通り、3月末は地獄驀地(これで、まっしぐらと読むらしい。出典は『共同通信社ハンドブック辞書forATOK』初めて知った。世界は驚きに満ちている)で、しかも、人事異動で来る上司が、4月の頭はいないので、現上司の下、3月中に仕事完成するようにという指示が来ていることなのだが。去年は確か4月1日に全部ひっくり返ったのだぞ。今年はそういうことないのか。
 なんか関係ないことで時間を潰してしまった。失敗失敗。
 というわけで、新作。『ガンズ・ハート2 硝煙の女神』レビューである。レビューなんだが、レビューのはずだが。だああああああ! この表紙は何なのだ。一体この表紙は。いや、口絵も何なのだ。口絵も。これで金取っているのか。個人的には某富士見の『グラン・ダイバーズ』が一番酷いと思ったのだがそれを超える。見た瞬間あっけである。で、買ってから口絵開いて絶句。イラスト見て驚嘆。ここまで凄いのは珍しいというか、前作はまだまだマトモだったと思うのだが。こりゃなんじゃいである。ええと、絵描きさん、なんか嫌々書いてないであろうか。読者を舐めてはいけないと思うのだが。まあ、絵描きの人も大変なのかも知れない。ふう。
 で、ようやく本編。
 個人的に、あくまでも個人的になのだが、作者。田中芳樹症候群入ってきていないだろうか。お説教モードが触るのである。ざらざらしてしまう。面白くない訳じゃないのだが(をを、久しぶりの否定の連続)。あと、イイ女とかイイ性格の説明が、ここまで連続して読むからだろうが、諄い気がするのは気のせいだろうか。いや、2月に3冊も連続で読んでレビュー書いていてはそうなるのかも知れない。
 しかし、この作者、真面目に嫌いなのだな。無能な人間。というか責任を果たす前に権利を主張する人間。今回もこてんぱんである。ラングス氏、処分生ぬるくないか。やっぱりああいう上司は塗炭の苦しみにぶち込まねば。
 あと、典型的ダメ職人。ちゃんと生きているんだろうか。あいつがいなければほとんど無傷で籠城できたはずなのだが。その罪万死に値するが、ラングス氏と違って、そういう部下は使っちゃダメなのだ。プロジェクトが崩壊するのである。恐ろしい。結局ツケは使った上司に降りかかってくるのだから。こんな事言って、私自身がダメ人間という可能性は否定できないところが怖いかもしれない。
 ストーリーは簡単。襲い来るスタンピードから主人公は都市を守れるか。そんだけ。そんだけだがイラストや説教に関係なく物語は燃える。
 いやあ、『地面が三でエズオルが七』である。『地面が三でエズオルが七』。うわあ。不謹慎かも知れないが燃えるのだ。もう、グレンダランは沖縄か岐阜城か。という感じである。襲い来る肉の嵐。連発銃による点ではない面の制圧。
 現場からあがってくる情報による作戦の変更。『狙うは、リーダー』
 ベタだけど少年の思いの籠もったチャンバー。
 新市街の放棄作戦。火を吹く水冷自動連発銃。主人公とヒロインの見せ場である。
 わはははーい。なのだ。
 しかも、復権したまともな官僚。ソバーヌのもとで遂に国軍が動き出す。
 威力偵察の名目でグレンダラン救援に出撃する親衛隊。彼らを運ぶのは鋼鉄の龍。禁忌委。馬なしで走る馬車。蒸気機関車である。やっぱり作者。鉄だな。間違いない。読んでないが『時空のクロスロード 最終譚』のラストも蒸気機関車だったし。しかし、哀しいかなイラストは泣くほどしょぼい。
 そして、崩れる防壁、なだれ込むエズオル。駆けつける親衛隊。普通の作者ならそこからもう一冊。という所なのだが鷹見氏。『第七艦隊』も、そうだったが一番のスペクタクルシーンを省略するのである。わあ。
 まあ、結論わかってるでしょうから、脳内補完してね。ということなのだろうが。もったいないと思うのは私だけだろうか。それがこの作者の良いところでもあるのだが。
 スピンダートの撃退に成功した人類の手に連発銃が残された。そして、時間が動き出す。
 こういう引きはあざといぞ。作者。
 何か? 今度は大砲が怖いのか。(04,3,16)


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