呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


人妻・・・

 いやあ、まさかね。こんなものが出ているとは・・・。
 実は、昨年春だったか夏だったかに話は聞いていたのである。
 その後話を聞かなかったのでぽしゃったのかな。そう思っていたのだ。
 しかし、『アミテージ3』の続編である。『ARMITAGE DUAL MATRIX』を発見してしまったら、これは買わないわけにはいかないのである。
 あの、蓮っ葉娘のナオミ・アミテージ嬢が7年後?(でいいんだよな。娘のヨーコ嬢が六つの誕生日なのだから)である。信じがたいことだが・・・きちんと母親やっているのだ。
 お誕生日には手作りケーキだあ。私だってやってもらったことはないぞ。莫迦野郎。
 うーむ。どうすればいいのだ。アムロ君が9年後に腑抜けになっていたよりもショックはでかいのである。
 なんだか、15年前につき合っていたお姉さんに15年振りに会ったら、子供がいたりしたような感じなのだ。
 なんてったってアミテージは『ま、しかし、アミテージだったら嫁さんにしてもいいかなあ・・・。』という娘さんだったのだ。
 しかし、ああ、立派にお母さんである。
 たとえ、我が身が壊れようとも、娘のために命を張る。立派な母親になってしまったのだ。

 冒頭、娘の誕生日の準備中に、サードの虐殺事件の断末魔を転送されたナオミ嬢はその夜、またまた抜け駆けを決意する。
 この辺りの性格がまったく変わっていないのはもう、微笑ましくなってしまうのだ。
 ところで、ロス君、そこで目を覚ましてますが果たして、認識していたのか。たぶん認識していまい。ああ、まったくどうしようもなく鈍ってるなあ。まったく。どうしようもないではないか。男というのは家庭持っちゃうともう、鈍りまくるのだろうな。ああ、そうなのだろう。まったくもって。
 しかしだ、ナオミ嬢が人妻になったからといって、何も悲しむことはないのである。
 なぜならば、われわれにはヨーコたんがいるのだ。
 うーむ、ロスの血が入っているところで一寸不安だが、しかしおかっぱ頭の6才の少女である。
 これを神の福音と言わずしてなにを言うのだ。
 ママのナオミさんの右肩がえぐれてセラミックの内骨格が見えているところの怯え。
 その後の戸惑い。
 そして、それでも娘を守ろうとするナオミを見ての『お母さん!』である。ああいい子や。

 更に結構シナリオもいい。
 サードの受胎プログラムを得ようとする黒幕に一言。
 「莫迦な男 女のどこに子供を宿す力が宿っているか知らないのかい」
 「なにぃ」
 「心だよ、身体だけで子供なんか出来るか!
 人を愛し 守る そういう気持ちを未来に受け継ぐために子供は出来るんだよ
 あんたには一生解らないでしょうね」
 「ソフトウェアだったということか」
  いいなあ。このあたりのシナリオ。
 精神の問題だと喝破しているサードのナオミに対してあくまでもソフトウェアとしか認識しない人間の黒幕。いやあ、これはもうわざとやっているとしか思えないがいいのである。

 しかしだ、今回の作品で一番美味しいのはジャンク屋のマウス氏である。深入りしすぎたナオミ嬢を助け、自分の鬱憤とナオミ嬢の依頼から黒幕を引きずりだし、更にコピーのサードを入手する。
 ラストのあの性格設定。
 「マイ スィート ハニー」
 「はい、ご主人様」
 趣味だな。貴様、趣味だな。
 しかし、個人的にはやっぱり蓮っ葉ナオミ嬢の方がいいのだが。言うこと聞いてくれるコピーなら。私は3日で飽きそうだ。

 さあ、ここまで来たら第三作である。もう、ヨーコ嬢はサードと人間のハーフと言うことで肉体的には普通の子供と変わらないが、頭脳的には一瞬見たものは全部暗記という凄まじい能力を付加されている。
 さあ、このヨーコ嬢を中心とした第三作である。
 ハイスクールの同級生が巻き込まれヒーローである。
 取り乱すロス君。達観するナオミ嬢。うう、なんかありきたりだが見てみたいなあ。
 ま、『軽井沢シンドローム』も復活し7月に単行本が出ると言うし、そういうのもありではないのだろうか。(02,6,1)


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