呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
第二次小白滝迎撃戦
再び、小白滝が来札した。前回から非常に早い再会であった。
今回、外国人弟子の「ポテ太」くんはお留守番である。
「まったく、上杉のおかげで「ポテ太」の奴、間違った北海道観を身につけてしまって、困ったたらありゃしないのだ」
どういうことだ?
「いやな、北海道の人間はみんな優しくて、行ったら必ず凄いご馳走をしてくれる。そう思っているのだ」
うーむ、前回の豪遊は私だってやったことがないくらいの豪遊だたからな。私だって生まれてこの方あんな豪遊したことない。
「そうだろ、誤った知識はあいつのためにならないのだ」
うーむ・・・。それはともかく、どこへ行く?
「久しぶりの北海道だ、『ジンギスカン』が喰いたいのだ」
ジンギスカン・・・。うーむ・・・。
確かにジンギスカンは北海道が誇る郷土料理ではある。あれを肴に生ビールをがんがん呷る。これぞ北海道人のあるべき姿なのだが・・・。困ったことに飲み会の組み立てが完璧に崩壊するではないか。
だいたい、肉と野菜とビール山ほど腹に入れて、シングルモルトのショットバーでもあるまい・・・。ま、いいか。あてはないわけでもなし・・・。
結局サッポロビール園のジンギスカン食べ放題へと向かう。しかし・・・焼けるそばから口に放り込んでいくと全く会話というものが成立しない。困った話である。
ハイペースでジンギスカンを腹に収めると、歩いてすすきのへ向かうことにする。
途中、古本屋へ寄って中古ゲームを漁る。
「いやあ、あっちにあんまりこういう店がないのだ。お、『ダンバイン』」
性格全く変わっていないな・・・貴様・・・。
「ところで・・・。上杉、貴様、美少女ゲームというのには詳しいのか?」
わああああああああ!
私は小白滝の口を押さえると左右を見回した。危ない、危ない・・・このあたりでそんなことを言うとな・・・武田暗がでるのだぞ。
「ともかく、全く知らないのだ。あんまり退屈なときに少しやってみようと思うのだ・・・。いいのがあったら教えてくれ」
うーむ。しかし、知らないのならそのまま知らないままが幸せだと思うぞ・・・知ってしまうと後戻りは出来ないぞ。
「そんな大仰なものなのか?」
そういうものなのだ・・・。ま、後日、いくつか見繕ってやるが・・・。
そんなこんなですすきのに到着。早速めあての『P』さんへと向かたのだが・・・。
『定休日変わりました。火曜日です』
はないと思うぞ。A江さん・・・。
しかたなくサントリーの500円バーを探すが代替わり・・・。
「昔、よくいった『B』はどうなのだ?」
ああ、チャージがなくて朝までやってて、料理の名前がおもしろかった『B』さん。そんなとこ、とうの昔にこじゃれた高めのお店になってしまっている。
「うーむ・・・。駅ビルが消滅していたときにもびっくりしたが・・・それ以上に店の移り変わりは激しいのだな」
そうなのだ。しかし・・・。どこいこう・・・。
「前回行ったショットバーはどうなのだ?」
これだけ満腹でシングルモルトの味がわかるのか? 貴様は?
「うーむ、確かに・・・」
結局、『ぽてとさーかす』で飲み放題つけて、甘ったるいカクテルやジントニックを飲みながら最近のRPGや日本のテーブルトークRPGを駄目にしたあるグループとその首魁の悪口などを言いながらその夜は更けていったのだった・・・。
しかし・・・。ジンギスカンと居酒屋。なんか昔とちとも変わってないなあ。パターンが・・・。
「増えたのは貴様の体重だけだな」
五月蠅いのである。(01,9,5)