積雪 40cm!?
【10/01-02/1999】 Avalanche Lake Trail, Grantie Park Trail
【10/01-02/1999】 Avalanche Lake Trail, Grantie Park Trail
前回、 秋も堪能できたしもうこれで今シーズンは締めと考えていたが、 神戸からプロジェクトメンバーが大挙して出張に来た今週。 うち後輩一人が、 ぜひお薦めのGlacier National Park を案内して下さいというので、 ほいほいと連れていくことになった。
せっかくだからまだ歩いていないトレイルを一つ二つ踏破しようか、 などと候補に挙げてみたのが、 まず Hidden Lake Trail を Logan Pass からスタートし、 湖に沿って南下し、 Floral Park へ至るルートを探索してみようというもの。 そして次の日には Logan Pass の東にそびえる Going-To-The-Sun Mtn. をぐるり周回する Syieh & Piegan Pass Trail Loop。 両者けっこう登り下りがキツい(はずだ)が、 距離を考えると 1日ハイクとしてはどちらもそこそこであるはず。 だが彼はのっけから、
「くっ熊が出るんすかー、 やーばいっすー」
森林地帯も秋たけなわ。がっ...(10/1)
前回、 2週間前はサブアルパイン付近から上がまさに秋色クライマックス! であったものの森林地帯のアスペンの葉はまだまだあおかった。 そして今回、 黄葉は里まで下りてきており、 West Glacier 〜 McDonald Valley をはじめ、 森林地帯が見事なまでにアスペンの黄色に染まっていた。 GTTSなんてね、 黄色のトンネルですよ、 ホントに。
これは期待が持てる、 と思いきやまたも Logan Pass 付近にはどよ〜んと雲がかかっており、 Reynolds も Clements も見えなそう。 しかしめげずに Logan Pass まで車で登ってみると、 何と積雪40cm!!。 標高6000ft.(=1800m)以上は秋を通り越して既に冬景色と化していた。 GTTS自身はまだ除雪をして開通しているものの、 もう既に Hidden Lake Trail は雪の中にすっかり消え失せて、 Logan Pass はファミリーゲレンデ状態。 実際、 雲の中ではパラパラ雪が降っていた...
というわけで、 初日の Floral Park 探検はとてもじゃないけど無理。 中止。 ま、 雪がなくても雲の中だったので全然だめだったんだけど。 それでも Logan Pass から西側はまあまあ晴れていて、 Heaven's Peak も Mt.Cannon も Mt.Oberlin も顔を出していてくれたため、 お客さんは「こーりゃすーごいっすー」「雄大っすー」を連発。 よしよし。 「××っすー」という語尾が気になるがここはまぁ許そう。
さてと、 すっかり時間を持て余してしまった。 こういう時に役に立つのが Avalanche Lake Trail。 標高が低い場所にあるため Logan Pass 付近が雲で見えなくてもここは大抵その美しい景色がちゃんと見えるし、 黄緑色に透き通った湖の色もキレイだし、 何といっても片道2.2マイル(45分〜1時間程度)のさほど高低差のない楽ちんトレイル。 もちろん彼も繊細かつ雄大な Avalanche Lake の風景に大満足。 またもこのトレイルに助けられてしまった。
しかしなぁ、 このくらいのトレイルで息が上がるのはちょっと情けないぞ、 そこの若いモン。 ていうかおメー体育会系(卓球)で、 七大戦とか出てたんちゃうんか。
アルパインは銀世界 (10/2)
次の日、 Kalispell はあいにくの曇だったが、 珍しくApgarから Logan Pass までは雲がかかってはいるものの良好な天気。 だが予定していた Siyeh Pass Loop Trail は Logan Pass の東側で、 がっちり雲の中。 レンジャーさんの話ではヒザまで埋まる深さの雪でトレイルが消えてしまい、 注意しないと迷うとのこと。 ちょっとヤバそうである。 天気も悪いし結局こちらもあきらめる。
晴れている西側で、 片道2時間程度でアルパインエリアに出られそうなトレイルを考えた末、 前回歩いた、 The Loop から Highline Trail に通じる Grantie Park Trail を歩くことにした。
森の中では至る所でシマリス(Chipmunk)が食事をしている。 まだ夏色のライチョウ(Ptarmigan)も見た。 サブアルパインの紅葉・黄葉はもう時期が過ぎているが、 そのあたりから段々と雪がトレイルのまわりを覆ってくる。 Grantie Park へ近くなってくると、 僕らより先客らしい馬の足跡だけが頼りとなる、 完全な雪道と化した。 測ってみれば、 積雪40cmは優に超えているようだ。 はぁ〜っと吐くと息が白い。 まるで、 真冬の晴れの日にハイキングしているような錯覚。 そう、 ここは標高2000mの高地。 馬で登ってきていた家族に、 「この雪道を自力で歩いてくるとは驚いた」 とか言われるし。 そこまで大袈裟でもなかったけど。
Grantie Park Chalet から Garden Wall 沿いにのびる Highline Trail、 たった2週間前に歩いたはずのそのルートは完全に新雪の下に埋没しており、 だれ〜の足跡もない。 そりゃそうか。 断崖から足滑らせたら終わりだよな。
下界からこの高山帯を見上げれば、 既に冬色の山々をバックにアスペンの鮮やかな黄が映える美しい季節。 しかし、 今シーズンはこれにて打ち止めだなこりゃ。 次来る時はクロカン板が必要でしょう。
以上。
あ、くまさん(Black Bear)は Rising Sun 付近で遠目ですが車から目撃しました。