そこは雪国...
【2/13-15/1999】 Chief Mtn. Highway, Avalanche Lake XC-Skiing
【2/13-15/1999】 Chief Mtn. Highway, Avalanche Lake XC-Skiing
冬の Glacier とは?
2月..... 日本と同じくアメリカ北部は冬真っ盛りのこの季節、 深い雪に閉ざされた Glacier National Park は、 当然ながらGTTSを含む園内主要道の多くは雪のため閉鎖されている。 もちろんこんな時期に遠方はるばる観光客が来るはずもなく、 地球の歩き方を含む日本語のトラベルガイドはおろか、 地元で手に入る英語ガイドにも冬の情報なぞほとんど載っていない。 園内の Visitor Center も週末の明るい時間帯に Apgar Village Visitor Center が開くだけだ。
しかし、 だ。 そう、 週末だけとは言え、 Apgar Visitor Center は開くのである。 何のために? 誰のために?
ま、 おそらく Visitor Center 周辺のクロカンスキー客のためにというのは容易に想像がつくのだが、 とにかく Glacier おたくを目指す者としては公園の冬景色も見てみたいではないか。 そんなこんなで冬の Glacier の情報を集めるためにも、 わざわざこんな時期に、 同僚からのスキー旅行の誘いを断ってまでやって来たのだった (但しこのスキー旅行は人数が集まらずに中止になったと後で聞いた)。
天気はあいにく二日(初日は移動のみなので二日目と三日目)とも曇だったため、 期待した「白い雪山と抜けるような冬の青空とのコントラスト」 は残念ながらお目にかかれなかったが、 冬の Glacier を垣間見ることができた有意義な旅であった。
ガチンコ凍ったビーバーダムは (2/14)
Apgar Visitor Center の情報によると、 St.Mary側の GTTSは Rising Sun まで除雪されて通行可とのことだったが、 残念ながら強風による雪ずれで、 僕の車ではゲート付近から先へは進めなかった。 仕方なく記念写真を取っている時、 一台のRV(SUV)が路上の雪をもろともせずお尻を振り振り僕の傍らを豪快に通り過ぎていった。 いいなぁ。
St.Mary Lake 周辺の雪原地帯では、 シカ類やキツネ、 コヨーテ等の足跡を多数確認できる。 そして地雷のように点在するシカの糞。 この静かな雪原を、 遠く Mule Deerの母子が横断する。
St.Mary から南北に伸びるUS-89や、 Chief Mtn. Hwy(MT-17)沿いは、 Creek や Pond が多数点在しており、 ビーバーロッジやダムを多数見ることができるが、 流れや池の水は完全に厚い氷に覆われていたので、 小枝のダムでせき止められたビーバーポンドの上を歩いてみる。 傍らに大きなビーバーロッジ。 きっと連中はこの中で春までぐっすりなのだろうと思いつつ、 氷の上で冷めたコーヒーをすする。
- 【注】あとから調べたところによると、 どうもビーバーは冬眠しない動物のようです。 確かに氷上に出入りに使っていると思われる穴が点在していましたが、 その穴すらも凍っていました。 どうしてんだろ?。
GTTSをクロカン! (2/15)
Lake McDonald の奥、 McDonald Creek の流れ込みの所(Upper Lake McDonald と云う)まで、 GTTSは年中開通しているらしい。 そこに週末は数台の車が止まり、 雪のGTTSをクロカンするわけだ。 最もポピュラーなコースは、 その地点から Avalanche Creek Campground まで、 McDonald Creek の流れの音を聴きながらの往復8マイルのコース。 ほとんど直線かつ平坦なので初心者にも安心であるが、 ちょっと物足りない。 片道4マイルなんて、 クロカンスキーなら一時間もあれば着いちゃうしね。 途上、 幾度となく追い抜いたりすれ違ったりするパーティと軽い会話を交わしながらも、 案の定、 わりとあっけなく Avalanche Creek Campground には着いてしまったため、 軽い気持ちで Avalanche Lake Trail に挑戦。
このトレイル自体は、 夏場、 静かな森の中を GTTSから Avalanche Lake まで小一時間歩く超(?)初心者向けトレイルなのだが、 これが冬、 クロカンスキーとなると話は別。 深い雪に閉ざされた森の中の、 アップダウンのある狭いトレイルで難儀する。 随所に Snowshoe Hare (野うさぎ)の足跡。 誰かがクロカン板で、 またはスノーシューでトレイルを歩いた跡は残っているものの、 その日、このトレイル上では誰とも、そして何(なに)とも出逢わなかった。
音もなく静かに降る小雪の中、 ただの白い雪原と化した Avalanche Lake と、 その背後にそびえる全面白くてどこが glacier だかわからない Sperry Glacier を眺めながら食べたサンドイッチは本当に美味かった。 そういやこんな真冬でも、 Avalanche Creek はしっかり流れていたな。
春の息吹まで、 あと2ヶ月.....