【その12】
ジュニア・レンジャーを目指そう!
ジュニア・レンジャーを目指そう!
今回の話は、 小学生程度のお子さんをお持ちの方対象の園内アクティヴィティについて。 お子さん連れで訪園するご家族で、 時間に若干の余裕がある方は、 お子さんと一緒にぜひ今から紹介する「ジュニア・レンジャー」 に挑戦してみては如何?
ジュニア・レンジャーとは何ぞや?
園内のヴィジターセンターに立ち寄ると、 "Junior Ranger Newspaper" なるものが置いてある。 その冒頭の "Junior Ranger Pledge(誓約)" によれば、
つまりは、自発的に自然環境に学び親しみ、 保護してゆくという自覚を持つ子供になる、ということ。 ジュニア・レンジャーに認定されるには、 この Newspaper にある7つのアクティヴィティのうち5つを完了させれば良いのだが、 まぁ上のようなおカタい大義名分は抜きにしても、 お子さんと一緒にアクティヴィティを消化しながら園内を巡り、 Glacierの自然を学ぶ、 というのはなかなか有意義で楽しいのではと思う。
対象年齢は6歳〜12歳、 とはなっているものの、 おそらくあまり厳密なものでもない(※注) (所詮遊びなんだから)ので、 お子さんがこの年齢外でも、 始める前にレンジャーさんに一言訊いてみれば、 まずダメとは言わないだろうと思う。
ジュニアレンジャー認定を目指して
Newspaperに記されたアクティヴィティの内容は至ってシンプル。 Glacier 園内の代表的なHabitat(野生生物の生息域)を4つ(+1)に分け、 そこで見たり調べたりしたことを指示に沿って埋めていけばいいだけ。 お子さん主導で巡るのが理想的だろうが、 もちろん、 必要ならお父さんお母さん、 お兄ちゃんお姉ちゃんの助けを借りてもよいことになっている (ちゃんとそう明記されてるけど、 大体仮に「助けを借りてはいけない」と明記されてても、 誰がどうやってチェックするんだって話で^^;)。
内容自体は決して難しいことはないが、 Newspaperは 当然のことながら英語で書かれている。 親の威信の是非が問われる重要な関門なのだ。(^^;) 子供向けなので難しい表現はほとんどないものの、 野生動植物や自然環境に関係する英単語が沢山出てくるので、 慣れない方には辞書なしでは「?」となる場合もあるかも知れない。 ここは一つ、 動植物ガイド片手に子供と一緒に頑張ってみることにしてみては。 解答の書き込みは、 当然ながら英語が理想だと思われるが、 それは日本人のお子さんにはちょっとツラいかも。 別に日本語で埋めても文句は言われないだろうと思うので、 あとでレンジャーさんには大人が説明してあげよう。
さて、 アクティヴィティをする Habitat は次の五つ。
- Home is your Habitat (activity #1 & #2)
- Forest Habitat (activity #3 & #4)
- Subalpine Habitat (activity #5)
- Grassland Habitat (activity #6)
- Aquatic Habitat (activity #7)
1.は、 まず園内を巡る前に自分の生活圏(Habitat)を表現してみよう、 そして Newspaper の公園マップをざっと見て、 どんな Habitat があるか考えようというもので、 前準備的なもの。
2.は、 その名の通り、 森の動植物についてのアクティヴィティ。 Newspaper のマップを参照すると、 いくつか "Self Guided Nature Trail" (所要時間各30分〜1時間程度、 トレイル沿いに説明板があったり、 トレイル入り口に小冊子(50セント?)が置いてある) があるので、 そこを巡りながら質問を埋める。
3.はお待ちかねの亜高山帯の Habitat。
これはとにかく Logan Pass に行くべし。
アクティヴィティは、
Logan Pass Trail (Hidden Lake Nature Trail)
を歩いて気に入ったものの絵を書こうというもの。
そして一つ簡単な質問:「冬場の亜高山帯は厳しく、
ほとんどの動物は冬眠したり、低山帯に降りてきます。
しかし幾つかの動物や鳥はその厳しい亜高山帯で冬も生活します。
それは誰でしょう?」。
答えは Logan Pass Visitor Center 内の展示パネルにて。(^^)
4.草原地帯について。 実は Glacier園内にアクセスが比較的楽な草原地帯はそんなにはないが、 GTTS沿いなら St. Mary から Rising Sun にかけての東側、 他にも North Fork(誰も行かんて)や Many Glacier 手前などにもある。 とりあえず GTTSを東に抜けつつ、 Two Dog Flatsあたりに寄るのが楽ちんだろう。 ここでのアクティヴィティは "Grassland Puzzle" なる穴埋めパズルを埋めること。 これだけここで特別に紹介してしまおうと思う。
Grassland Puzzle
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3G | ||||||||
R | 1W | ||||||||
2P | R | A | I | R | I | E | |||
S | L | ||||||||
6S | E | E | D | S | |||||
F | |||||||||
5B | U | F | F | A | L | O | |||
A | O | ||||||||
D | W | ||||||||
G | E | ||||||||
7E | D | G | E | 8R | A | I | N | ||
R | L | S | |||||||
K |
5.は、 水辺のHabitat。 つまり、 水鳥やBeaver、 水草や魚、 場合によっては氷河や氷塊、 水の流れそのもののことだっていいかも。 とにかく園内の湖や滝、 Creek、 Stream等々を眺めて、 何か質問を考えるというのがここでのお題。 3つ質問を思いついたらレンジャーさんを捕まえて質問しよう、 とある。 お子さんが英語を使えない場合、 ここはお父さんお母さんが親の威信に賭けて、 お子さんの質問を通訳してあげよう。
貰ったらお子さんのシャツか帽子につけて園内観光しましょう〜。 ちなみに実際のレンジャーさんの付けているバッジは、 これとほぼ同じデザインですが金属製です。 あ、"JUNIOR"とは書いてませんが。
そんなこんなで7つのアクティヴィティのうち5つをこなせたら、 最後にヴィジターセンターに寄ってレンジャーさんに報告すると、 レンジャーさんがその場でNewpaperに認定のサインをしてくれ、
パチパチパチ〜。
天候などにもよるかも知れないが、 車で園内を回っているのなら、 全てのアクティヴィティをこなすのに一日もかからないと思うので、 ぜひ日程に余裕のある方は、 お子さんのジュニア・レンジャー認定に一日を費やしてみては如何? 楽しい思い出になることうけあいだ。
【余談】
ジュニア・レンジャーに認定されると今後入園料がタダになるとか、
バッジ以外に何かいいもの貰えるとか、
なんか特典を期待してしまいそうですが、
残念ながら特に何かあるわけでもないようです。
【※注】
対象年齢についてだが、
だいたい、 ボクまで Junior Ranger に認定されてしまった。
最近、今まで撮った動植物の写真を持って、
ヴィジターセンターでレンジャーさんに動植物の話を色々質問していたら、
最後にいきなりレンジャーさんが Newspaper
と認定バッジを持ってきてくれたのだった。 (^^;)
「キミは既にかなり色々 Glacier の自然環境を自力で学んでいるようだから、
ジュニアレンジャーに認定しよう。」
...って、対象年齢を 2倍に広げても入らんのですけど。
「私から見たら、 孫のようなもんだ。」と。
日本に帰国する前の、いい思い出となったとさ。