自作楽器の作り方〜エッセー(11)歴史のあるニカワ

 

●(11)歴史のあるニカワ


ニカワの便利な点だが、湿度と熱をくわえると溶けるところである。化学的なボンドは一度つけると二度と溶けないのだが。そのために、ニカワは後年、作りなおそうとか、リペアしようという時にたいへんに都合がいい。

最近の楽器は知らないが、一昔以前からの歴史的な楽器はぜんぶニカワでくっつけてある。世界の名器はみんなニカワを使ってるわけで、あたりまえだが、強度的には化学ボンドには劣らない。

私も先日、ニカワの恩恵にあづかった。1930年代ころの少しもレアじゃないウケリンのジャンクをリペアしたのだが、ちゃんと水を塗ってドライヤーをかけたら、ぱかっと開けられた。実によくできているものである。

自作楽器で、ニカワまで使う人はあまりいないだろうが、実用性というより、フェチ的におもしろいので使ってみるとよろしい。

●もくじ


(1)永遠のループ

(2)自作楽器の問題点

(3)どうやって木を曲げるか

(4)ベンディングアイロンの自作

(5)私のベンディングアイロンの自作

(6)スティームアイロンで木は曲がるだろうか

(7)別な発想で曲線を作る

(8)さらに別な発想で曲線を作る

(9)タイトボンドの使い方

(10)ニカワの使い方

(11)歴史のあるニカワ

(12)曲線の内側

(13)太鼓の皮を求めて

(14)ドラムヘッドの素材を調べて買う

(15)ドラムヘッドの素材のポリエステルフィルムを買う

(16)20mも買ったのに使えない!

(17)ドラムヘッドをジャンベに張るとどうなるか

(18)ハープのチューニングピン

(19)安すぎて怖いギターのフレットワイヤー

(20)ギターのフレットワイヤーの代わりのもの

●リンク


自作楽器博物館 - Homemade Instruments Museum
いろいろな自作楽器動画の紹介。

自作楽器写真集
私が作った自作楽器。

Homemade Instruments
I made homemade instruments. Some strange instruments.

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