ウォーフたちがポーカーをしている。最近伸ばしはじめたジョーディの髭もだいぶ伸びたようだ。「髭面の男は信用できないわ」とビバリー。ライカーもウォーフもジョーディも髭を生やしている。ビバリーは「もしこの勝負に勝てば髭をそって」と言い出す。ライカーは「もし負けたら髪を染めてもらいますよ」と交換条件を出し、勝負が始められた。どうも男性陣のカードはよくないようだ。その時、ブリッジのピカードから出頭命令が伝える通信が入った。ライカーたちはいそいそとテーブルを立ち、出ていった。ビバリーはくやしがる。
エンタープライズはタイラスA-VII号星に到着した。ここで素粒子ビーマーを使った鉱山採掘のようすを視察することになっている。ジョーディが基地に送られたが、計画は思い通りに進んでいないようだ。ジョーディは「とりあえず機械を完成させてくれ」とリーダー格のファラロン博士に頼む。彼女は「見せたいものがある」とジョーディに言う。突然基地に衝撃が走った。パワーグリッドが故障したようだ。ジョーディはビームを止めるよう進言するが、彼女は「修理すればいい」と言い出す。そしてエクソコンプという小型の機械を取り出し、故障箇所に通じる細いコンジット(細い通路のようなもの)の中に置いた。博士がリモコンを操作するとエクソコンプはコンジットの中に進んでいった。「もし失敗してもビームを止める時間はあるわ」と博士が言い終わらないうちに基地のパワーが回復した。エンタープライズから状況を尋ねられたジョーディは「俺にも何が起こったのかわからないんだ」と答え、エクソコンプを見つめた。
ファラロン博士がエンタープライズに招かれた。博士はアンドロイドのデイタにとても関心を持っているようだ。機関部にエクソコンプを持ち込まれ、博士はデイタとジョーディにその仕組みを説明する。この機械には小型のレプリケーターが組み込まれ、必要な道具だけでなく、自らの回路も新たに作ることが出来るように設定されていた。いわば「進化し続ける機械」なのだ。
作戦室。博士はエンタープライズの出発を遅らせてくれとピカードに頼む。あと48時間あればエクソコンプを利用して素粒子ビーマーをベストの状態にすることが出来るという。ピカードはあと48時間だけ待つと約束した。
基地に戻った博士とデイタはエクソコンプを利用して計器の調整を行っている。だがコンジットに置かれたエクソコンプは命令どおりに動かず、すぐにコンジットから出てきてしまう。改めて命令をだそうとパッドを操作する博士だったが、なぜかパッドから放電が起こり、博士はパッドを放り出した。二人が不思議に思っていると、先程エクソコンプが出てきたコンジットで爆発が起こった。
故障したエクソコンプはエンタープライズに持ち込まれた。分析の結果、エクソコンプのインターフェイスが焼き切れていた。またエクソコンプは勝手に自分の回路を作り出し、それが原因で動作を停止したと思われた。「回路を減らしさえすれば、また正常に動作するだろう」とデイタが述べると、博士は首を振り、「プログラムを消去してロードし直すしかない。前にも起ったことだ」と言った。あと残っているエクソコンプは二台しかない。これでは作業が遅れてしまう。博士はかなりナーバスになっていた。博士が基地に戻った後、ジョーディが「故障したおかげでこいつは助かったんだな」と言うと、デイタが「では危険を予知したせいで自分から故障したと言いたいのか?」と言い出す。ジョーディは笑って否定するが、デイタはそれがもしかしたら正しいのかもしれないと考えはじめていた。
デイタは自室に戻り、エクソコンプの分析を再開した。インターフェイスはエクソコンプ自身が修理していた。デイタは首をかしげる。
ジョーディがテンフォワードへ行くと、博士が休んでいた。ジョーディは彼女を慰める。ここ数年、素粒子ビーマーの開発だけを行ってきた博士の決意は固い。
医療室。ビバリーが腫れ上がった腕を冷やしている。ウォーフからバトラフの扱いを習おうとして怪我をしたのだ。デイタがやってきた。彼は彼女に生命の定義を尋ねた。彼女は一通りの説明をし、「まだ結論は出ていない。でも考える過程が大事なのよ」と付け加えた。
基地。博士がエクソコンプを起動させようとするとデイタが現れ、エクソコンプの利用を止めるよう頼んだ。博士が理由を尋ねると、デイタは「エクソコンプは生きています」と答えた。
関節ラウンジではエクソコンプが生命体といえるのかどうか話し合われていた。「博士は時間が無いのに」と怒っている。デイタは結論に至った理由を説明する。「あなたはエクソコンプを擬人化しているのよ。あれはただの機械よ」と博士は言う。ピカードはさらに調査を行うよう命じた。ジョーディはもう一度危険な状況におかれたエクソコンプの反応をみてみようと提案した。
ジェフリー・チューブの中に爆発が起こった時の状態が再現された。皆が見守る中、エクソコンプはチューブの奥に進んで行く。だがエクソコンプは戻ってこなかった。
機関部、デイタが一人で実験を繰り返していた。ビバリーがやってきた。デイタは「結果はみな同じだった」とデイタは報告する。そして「エクソコンプを生命体だと思った時、仲間をみつけたように感じたのです」と話しているとエクソコンプがチューブの奥から戻ってきた。これがシミュレーションだと気付いたエクソコンプは故障箇所と修理した上で危険箇所も修理していた。デイタの実験がエクソコンプに見透かされていたのだった。
ピカードは自ら基地を訪れ、視察を行った。まだ完成には至っていないが、あともう一歩のところまできている。「最善を尽くします」と博士が話していると、基地の照明が落ちた。素粒子ストリームが故障し、漏れはじめたようだ。ピカードたちはエンタープライズに避難するよう命じた。一人の作業員が放電に巻き込まれた。様子を見に行ったジョーディとピカードは基地に取り残されてしまった。あと半時間たらずで基地内に放射能が充満してしまう。だが素粒子の影響で転送装置はすでに使用不可能になってしまった。
基地のジョーディとピカードは防御フィールドを張った。だが安定しない。そして素粒子ビーマーを止める方法を探りはじめた。
エンタープライズ。二人を救助できるようなプランは無いようだ。いくつかの案が提案されたが、いずれも時間的に間に合いそうもない。博士は「エクソコンプに素粒子ビーマーの中心部にある物質を破壊させればうまくいくはずだ」と提案する。デイタは博士の案に反対する。ライカーはデイタをたしなめるが、デイタは「もしエクソコンプが生命体であるなら命令には従わないだろう」と食い下がる。博士は「それなら命令系統を遮断しまえばよい」と言い、ライカーは実行を命じた。
転送台に三台のエクソコンプが置かれ、転送が開始されようとしていた。だが、転送機が作動しない。デイタが転送機をロックしてしまったのだ。
観察ラウンジ。デイタの決意は固く、ライカーの説得に応じない。「自分には直感というものはないが、機械に対する洞察力がある。そしてエクソコンプが生命体だと信じている」とデイタは語る。そしてエクソコンプの代わりに自分が基地へ行くと言い出した。ライカーが「お前もすぐに機能停止してしまうぞ。そんなことはできない」と断ると、デイタは「自分の意志でいくのです。エクソコンプには選択権がない」と答えた。ライカーは「それならエクソコンプに聞いてみろ」と提案すると、デイタはやっとおれた。
転送室。エクソコンプの命令系が再びつながれ、命令を送れた。エクソコンプは機能し続け、そればかりか、送られた命令を再プログラムし直しているようだ。別の解決策をみつけたのだろう。そしてエクソコンプの方から転送機に転送座標を指定してきた。ライカーはエクソコンプの転送を命じた。
転送されたエクソコンプはピカードたちの前で作業を始めた。コアからエネルギーを吸収し、素粒子ストリームの周波数を変動させようとしているようだ。そうすればピカードたちはエンタープライズに戻ることができる。作業は成功した。そしてピカードたちはエンタープライズに帰還することが出来た。デイタはエクソコンプも転送するよう命じる。だが回収されたのは二台だけで、一台は信号をロックすることが出来なかった。その一台は仲間を救うため、自らを犠牲にしたのだった。
作戦室。博士はデイタに協力してもらった礼をいい、結論が出るまでエクソコンプを生命体として扱うと約束した。博士が出ていった後、デイタはピカードに「自分が生命体かどうか問題になった時、ピカードが自分のために闘ってくれた。同じように自分が守らなければエクソコンプは壊されていた。だから放っておけなかったのだ」と打ち明けた。ピカードは肯き、「君は人間的な決断を下したのだ」とデイタにいった。