Star Trek the Next Generation 6th season


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ホロデッキ・イン・ザ・ウエスト
Fistful of Datas

第6シーズン 第134話
宇宙暦:46271.5

ウォーフとアレキサンダーはホロデッキで西部劇の冒険を楽しんでいた。そんな彼らにデイタそっくりの顔を持つ無法者が襲いかかる。

ホロデッキ・イン・ザ・ウェスト-あらすじ-


スタートレック版「荒野の用心棒」。ウォーフ、アレキサンダー親子はホロデッキで「大昔の」西部劇を楽しむ(予定だった)。だがデイタ+ジョーディ・コンビがうっかりコンピューターを故障させてしまった。

BLOOPER
デイタがコンピューターに接続されるシーンがある。よく見ると、金色のメーキャップ(デイタの皮膚は金色という設定)と素肌の境界がわかる。

監督:Patrick Stewart
Cast
アレキサンダー:Brian Bonsall
イライ・ホランダー: John Pyber-Ferguson
Bandito: Jorge Cervera Jr.
アニー:Joy Garret



ホロデッキ・イン・ザ・ウェスト


エンタープライズはダイゴニカスVII号星の到着したが、ランデブーする予定の輸送船ビコがまだ現れない。乗員たちは余った時間を利用して思い思いのことを過ごしていた。タカーンの笛を吹いているピカードは、なかなかうまく演奏することができず、少しいらついている様子。そこへデイタとジョーディがやってきた。二人はデイタを非常用コンピューターとして利用できるか実験するために、しばらく機関部のコンピューターを切る許可をもらえないかとピカードに頼む。ピカードは面倒くさげに肯き、二人を追い出した。すると今度はビバリーが入ってきて劇の話を始める。彼女はピカードに役を押し付け、出ていった。そしてウォーフ。ウォーフが「余った時間を利用して訓練やら計器の調整やらをやりたいのだが」というと、ピカードは「少しは余暇を楽しめ」と命じる。ウォーフが出ていった後、ピカードはため息をつき、笛の練習を再開した。

ウォーフが部屋に戻ると、アレキサンダーが「父さん!どうだった?」とわくわくした顔で尋ねる。ウォーフはため息をつきながら椅子に座り、ピカードに言われた事を息子に話す。アレキサンダーは「じゃあ、行けるんだね」と大喜び。そして「西部に出発!!」と叫び、黒い帽子(いわゆるテン・ガロン・ハット)をウォーフにかぶせた。

西部劇の世界が再現されていたホロデッキに、ガンマンの服に着替えたウォーフ親子がやってきた。この街はデッド・ウッドという名前で、ウォーフが保安官で、アレキサンダーは副保安官だ。

そのころ機関部では、ジョーディがデイタの頭部にエンタープライズのコンピューターを接続しようとしていた。デイタの頭にケーブルがつながれ、実験が始まった。
ウォーフがふと通りの建物に目をやると、売春婦が手招きしていた。アレキサンダーによれば、この舞台を作り出すのにバークレーも協力したという。ウォーフが「あとでバークレーに言っておかなければ」とため息をついた。突然、向うから銃声が聞こえてきた。保安官たちは音のした方へ駆け出した。
酒場の中ではイライ・ホランダーという無法者が自分の手配書に向け、銃を発砲していた。そこへウォーフたちがやってきた。アレキサンダーはイライが何人も殺している早撃ちの名手だと説明する。ウォーフはイライに近寄り、「お前を逮捕する」と告げた。イライが「やる気か?」と言いながら立ち上がり銃に手を掛けると、ウォーフは彼を殴り倒してしまった。アレキサンダーは「だめだよー」と言い、ホロデッキ・プログラムを停止させる。そしてウォーフに「もっと闘ったりしなくちゃ」と言い、難易度を上げ、酒場に入る所から再開した。

ウォーフたちが酒場に入っていくと、客たちは外へ逃げ出してしまう。先ほどとは違い、緊張感がみなぎっている。ウォーフがイライに「逮捕する」と告げると、ガンベルトをいじっていたイライは「本気で捕まえられると思っているのか」といいながら立ち上がり、カウンターの酒を一杯呑んだ。「もう一人くらい余計に殺してもなんともないね」と言うイライ。メキシコ風の仲間の男はライフルをウォーフに向けた。二人に気をとられている隙に別の仲間がウォーフの後ろに回り込んでいた。「保安官、後ろ!」とアレキサンダーが注意するが、ウォーフはその男に椅子で殴られてしまう。ウォーフは振り向きざまにその男を殴り倒し、ライフルの男も叩きのめした。ウォーフは「なかなか遣り甲斐があるじゃないか」と嬉しそうにアレキサンダーに声を掛ける。「ご機嫌だな」とイライはウォーフに銃を突きつけた。三人に囲まれたウォーフにはなす術が無い。だが、突然何者かがイライの帽子を撃ち抜いた。入り口にはライフルを構えたディアナが立っていた。「西部劇が好きだっていうから誘っておいたんだ」とアレキサンダー。イライたちは諦めて銃をしまった。

エンタープライズ。デイタは頭部につながれたインターフェイスを通じ、艦の様々な機能の制御を試していた。実験は順調に進んでいたが、重力コントロールシステムにアクセスした時、デイタの動きが一瞬止まってしまう。なんらかの原因で彼の神経回路に電圧変動が発生したようだ。念のため、デイタは艦との接続を切った。「インターフェイスと艦のコンピューターのチェックをしておいたほうがいいな」とジョーディに言われたデイタは、近くにあったトリコーダーを銃のようにくるくると回し、腰のホルダーに入れた。

イライたちは牢につながれた。これから裁判が開かれる予定になっている。イライは「俺の親父が助けてくれるさ」とふてぶてしい。「お前の相手なんか怖くないさ」とウォーフが言うと、ディアナは手におえる相手ではないと言い出した。彼女はここではデュランゴと名乗っているようだ。ウォーフは彼女を臨時保安官にやとった。彼女はすっかり役になりきり、大喜びだ。酒場の女がやってきた。アニーと言うその女はいきなりウォーフにキスし、彼を夕食に誘う。「今夜は囚人を見張らないと」と彼が答えると、アニーは「他に女がいるんだろ」と怒り出し、ウォーフに平手打ちをし、出ていってしまった。イライはしみじみと「あんた、女の扱いがなってないな」と言った。

ピカードは紅茶を飲みながら録音した演奏を再生、だが突然別の音楽に変わってしまう。また別の部屋ではビバリーたちが劇の練習をしていた。ライカーはパッドに表示されたセリフの読みはじめた。「フィリスカタス、それがお前の学名....」。ビバリーはあわててライカーをとめる。パッドにはなぜかデイタが以前に作った詩「スポットに捧げる」が表示されていた。台本は消え、なぜかすべて詩に入れ替わっていた。
機関部。コンピューターに不調が生じているようだ。ビバリーの報告を聞き、ジョーディとデイタは調査を開始した。

ディアナを雇うための金を銀行からおろしたアレキサンダーは、にこにこしながら保管間事務所に戻る途中だった。だがイライの仲間に捕まり、炭坑のような場所にさらわれてしまう。炭坑の中にはイライの父親が待っていた。彼はなぜかデイタそっくりの顔をしていた。アレキサンダーは「誘拐されるなんて予定にないよ」と叫び、プログラムを停止しようとした。だが止まらない。イライの父親はアレキサンダーを殺そうと主張する部下を制止し、「生かしておいた方が使い道がある」と冷たく言い放った。
デイタは自室でスポットに餌を与えようとするが、食べてもらえない。仕方なく机に向かい、仕事を始めたデイタだが、スポットが何度も机の上に登り、邪魔をする。デイタは「どけって言ってるんだよ」とべらんめい調でスポットを叱った。

酒場にウォーフがやってきた。アニーはまだ怒っている様子だ。ウォーフはアレキサンダーを見なかったかと尋ねるが、彼女は知らなかった。そこへイライの父親と部下たちが入ってきた。ウォーフは「少佐、あなたもですか」と思わず言ってしまう。父親の名前はフランク・ホーランダーと名乗り、彼の息子と引き換えに取り引きを持ち掛けてきた。アレキサンダーがフランクに捕らえられたと知されたウォーフだが、取り引きを断った。ウォーフが酒場から出て行こうとすると、フランクがウォーフの肩をつかんだ。ウォーフは顔をしかめ「手加減して下さいよ」とフランクに小声で言うが、彼は「冗談に付き合っている暇はない」と言い返す。ウォーフはやっと何かがおかしいことに気がついた。彼はコンピューターにプログラム停止を命じるが、ホログラムは消えない。フランクたちがウォーフを取り囲む。彼らが銃を抜こうとするのを見たウォーフは扉にむかってジャンプした。

保安官事務所でディアナが早撃ちの練習をしているとウォーフが息をきらしながら戻ってきた。彼は撃たれ、腕に怪我をしていた。そしてホロデッキは安全システムが停止し、外部から完全に隔離されていた。傷の手当てを受けながらウォーフは「フランクがデイタの顔をしていた」とディアナに話していると、牢の方からデイタの声がする。振り向くと、イライもデイタそっくりになっていた。
ウォーフはイライの胸倉を掴み、アレキサンダーのことを尋ねるが、なにもしらないようだ。外見はデイタそっくりになっているが、中身はもとのプログラムどおりのようだ。ディアナは「ストーリーが終わればプログラムも終わる筈だ」とウォーフをなだめる。

エンタープライズ。コンピューター異常の原因が判明した。ジョーディたちの実験中、なにかの拍子にプログラムのサブルーチンの一部を書き換えてしまったため、ライブラリ機能がやられたらしい。影響がでているのはレプリケーターやレクリエーション関係、そしてホロデッキだった。修理にかかる時間を聞かれたデイタは「俺のにらんだところじゃ、二時間くらいでおわるでしょう」と変な口調で答える。思わずピカードが聞き返すと、今度はいつもの口調に戻っていた。「俺」という言葉を使っていたとライカーに指摘されると、「そっちの間違いじゃねえか」とデイタは言い返す。ピカードはジョーディにデイタの精密検査を命じた。デイタは鉢植えに痰をはき、蟹股で歩きながら部屋から出ていった。

ディアナは不安そうに通りを眺めていた。トントンという音に気がつき牢を見るとデイタの顔をしたイライが凄い勢いでトランプをきっている。やがて聞き込みに出掛けていたウォーフが戻ってきた。ディアナはイライたちの能力がおそらくデイタと同じになっている筈だとウォーフに警告する。何者かがドアをノックした。入ってきたのはフランクだ。彼はウォーフに銃を渡し、イライの牢に近寄った。息子と少し話したフランクはウォーフに取り引きに応じる気はないのかと尋ねた。ウォーフは取り引きに応じ、2時間後に人質が交換されることになった。フランクはディアナを連れて来るなと警告し、出ていった。

ディアナは「西部劇では悪者はかならず約束を破るから、私もついて行く」とウォーフに言う。ウォーフが「男と男の約束だ」と断ると、ディアナは相手がアンドロイドと同じ能力を持っていると指摘した。
ライカーがデイタの様子を見るために機関部にやってきた。デイタは「よぅ、副長さん」と相変わらずだ。デイタのメモリの一部が艦のレクリエーションプログラムの一部と入れ替わってしまった、とジョーディは説明する。デイタのメモリ、そして艦のコンピューターもあと数時間で復旧しそうだ。
ウォーフとディアナが作戦を練っていると、アニーがやってきた。彼女はウォーフのために頼まれたものをもってきたのだ。それを利用してウォーフは何かの装置を作りあげた。

約束の時間になり、ウォーフはイライとともに保安官事務所を出た。通りに面した店はトラブルをさけるようにカーテンをしめる。ウォーフたちが指定された場所に到着すると、アレキサンダーを連れたフランクがちょうど現れた。人質が歩き出した。いままで隠れていたデイタの顔をしたフランクの部下が物陰から現れた。フランクが「フランク、ふせていろ」と叫ぶ。そして銃を抜き、発砲しはじめた。ウォーフもアレキサンダーを隠れさせ、例の装置を作動させた。フランクの弾はみなウォーフの目の前で弾き飛ばされてしまい、やがてフランクの銃はからになった。部下の一人がアレキサンダーに銃を向けると、荷車に隠れていたディアナが現れ、ライフルを向けた。建物の屋根にいた部下の一人がフランクに銃を投げる。フランクは銃を受け取り、ウォーフに向けた。だがそれよりも早く銃を抜いたウォーフはフランクの銃を撃ち飛ばした。フランクは負けを認め、「撃てよ」といいながら両手を広げた。ウォーフは銃を向け直したが、アレキサンダーをちらっと見て銃を降ろす。そして「二度とこの町に現れるな」と告げた。

ディアナと隠れていたアレキサンダーがウォーフに駆け寄ってきた。ウォーフはプログラム停止を命じるが、ホログラムは消えない。三人が不思議がっていると、酒場の二階から「保安官」と言う声がした。この主はデイタそっくりになったアニーだった。アニーは「もうメロメロ」といいながらウォーフに抱き付く。ウォーフが天を仰いだ瞬間、ホロ映像は消え、彼は安堵のため息をついた。
エンタープライズのコンピューターは回復、輸送船ビコとランデブーした。ウォーフの部屋ではベッドでアレキサンダーが横になっている。彼は「もう西部劇いやになっちゃった?」とすまなそうに尋ねる。ウォーフは「もしデッドウッドに危機が迫った時は保安官の出番だ。副保安官もな」と答える。そして部屋の奥に行き、鏡の前に立つと帽子をかぶり、早撃ちの真似をし、ニヤリと笑った。




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