=== ZAPPING 1979 & 1994 === 51min00sec
状況 :舞台上は、マユミの家。舞台右上はチカの部屋タイムマシンが置いてある
見城母:どうぞ トシオ :こちらです
状況 :マユミの母に続いて、白地に黒の 状況 :トシオとリカが入ってくる
水玉のパジャマを着たミキと、 調査員 :失礼します
ネグリジェのミキの母が現れる 状況 :タイムマシンの調査員が
見城母:はい、ここが寝室 2人、トシオに案内されて
ミキ :うわーひろーい 入ってくる。こちらの照明が
状況 :部屋を眺めながら言うミキ 暗くなる。調査員はなにか
榊原母:いいんですか、寝室まで? テスターのようなモノを
この子だけで3部屋も タイムマシンの表面に当てて
見城母:いいんですよ、うちは。あ、今 調べている
布団敷きますからね
状況 :下手の方に歩きながら言う
マユミの母
ミキ :あ、自分でやります
状況 :下手に駆け出すミキ。ミキの母は
座って、顔に乳液を塗っている
見城母:いいのよ今日ぐらい。明日から
自分でやって
ミキ :は〜い
榊原母:じゃあミキは、かあさんの布団
しいてちょうだい
ミキ :なに、一緒に寝るのぉ?
状況 :露骨に嫌な表情をするミキ
ミキ :あっちに用意してもらった
じゃない、寝室ぅ!
状況 :怒りながら言うミキ
榊原母:いいじゃない、今日ぐらい
たまにはさあ
見城母:そうします?
榊原母:ええ
ミキ :あ、やります
見城母:じゃ、あそこ
状況 :下手を指さすマユミの母。布団を
運びながら
ミキ :いいけど、なにも、東京に
来た日にさぁ...
状況 :ぶつぶつと文句を言うミキ
ここで、照明が暗くなる 状況 :照明がともり
マユミの母とミキは、布団を敷く トシオ :どうでしょう?
作業を続ける 調査員A:...使いましたね、これは
リカ :やっぱり
調査員A:やっぱりじゃありませんよ!
状況 :イヤミっぽく言う調査員A
調査員A:15年前に行ってます
状況 :無言のリカとトシオ
調査員A:なんて、馬鹿なことを
あれほど使うのだけは
やめて下さいとテレビでも
訴えてるのに!
トシオ :すみませんでした
状況 :平謝りのトシオ
調査員A:身の程知らずもいいとこだ
あきれてモノも言えない
トシオ :ですが...お言葉をかえす
ようですけどこのタイムマシン
使わなければただのでかい
つぼではないでしょうか?
状況 :呆然とした表情でトシオを見る
調査員A
状況 :布団にシーツをかけるミキと 調査員A:ばか言っちゃいけない...
マユミの母 つぼで時間旅行ができますか
トシオ :ですから、使わなかったらです
状況 :調査員B、見下したように
調査員B:そういうのを貧乏性と
いうんですよ
リカ :どうせすぐ戻ってくるでしょ
状況 :気楽に言うリカ
トシオ、口をとがらせて
トシオ :どうやってですかぁ?
リカ :どうやってって
状況 :リカの後ろにあるつぼを指さし
その手を大きく回して、前に
持っていきながら
リカ :タイムマシンで行ったんだから
状況 :逆の動作で、つぼを指さし
ながら
リカ :タイムマシーンで
状況 :トシオ、つぼを指さして
状況 :ミキの母の布団を用意し終えた トシオ :タイムマシンはここに
マユミの母。照明がともる あるんですよ?
見城母:それじゃ、ゆっくり 状況 :調査員の顔を見るリカ
状況 :部屋を出ていくマユミの母
見城母:おやすみなさい
ミキ :おやすみなさ〜い
榊原母:おやすみなさい 状況 :怒った口調で
状況 :再び、照明が暗くなる リカ :どういう事よぉ
ミキは、自分の布団にシーツを 調査員B:中身だけいっちゃうんですよ
かけている 状況 :当然のように言う調査員B
調査員A:だから、使わないでくれと
ことわってるんです!
トシオ :だったら、ハッキリとそう
告知すればいいでしょう!!
状況 :怒って、詰め寄るトシオ
調査員A:そんなことをしたら
売れなくなっちゃいますよぉ
リカ :ちょっとあたし行って来るわ
状況 :タイムマシンに乗り込もうと
するリカ
トシオ :かあさんが行って
どうするんですか?僕が
行きます
状況 :2人で争って乗り込もうと
している
リカ :あなたには研究が
あるでしょう!
トシオ :研究がなんですか
リカ :中泉教授に悪い
トシオ :いいんです。あの人耳から
毛が生えてるんです
状況 :あきれた感じで見ている
調査員。見かねたように
調査員B:もう使えませんよぉ
状況 :動きを止める2人
調査員A:1台につき1回なんです
状況 :険しい表情で調査員を
見ながら
状況 :自分の布団の用意ができ トシオ :使い捨て!?
布団の上に座り リカ :そんなこと書いてなかった
”CISCO”の袋から じゃない!!!
雑誌とウォークマンの 状況 :激怒するリカ
ヘッドホンを取り出す 調査員A:必要ないんですよ
ミキに背を向けて布団に 使っちゃいけないんですから!
入って、丸まっている 状況 :悪いのは使った奴だと
ミキの母 言いたげな感じの調査員A
ウォークマンを聴きながら トシオ :そんなぁ...
雑誌を読むミキ。音楽に 状況 :履いていたスリッパを手に持ち
あわせて、ヘッドバンキング 調査員Aの頭をはたくリカ
調査員A:何すんですかぁ!!!
状況 :驚いて叫ぶ調査員A
リカ、睨みながら
リカ :頭にきたのよ、悪い?
調査員A:...お気持ちはお察ししま
状況 :再び、頭をはたくリカ
トシオ :かあさん!
状況 :あわてて、スリッパを奪う
リカ :だってぇ...やじゃん!
状況 :すねたような、ふてくされた
ような感じのリカ
調査員B、リカを睨みながら
調査員B:あなたねぇ、それ以上やったら
警察呼びま
状況 :いきなり、トシオが後ろから
調査員Bの頭をスリッパで
はたく。調査員B、振り返って
トシオを睨みながら
調査員B:本当に
状況 :トシオ、睨みながら頭をはたく
調査員B:大人のや
状況 :トシオ、睨みながら頭をはたく
ムッとした態度で、無言のまま
部屋を出ていく調査員B
それを見ながら、スリッパを
脱ぎ、手にとって、上にかざす
調査員A。後ろを振り向くと
トシオはスリッパ、リカは手を
振りかざしている。あわてて
逃げる調査員A。追いかけて
部屋を出ていくトシオとリカ
榊原母:ごめんね、ミキ
状況 :横になり、ミキに背を向けたまま話し始めるミキの母
榊原母:でもね、悪いのはおとうさんなのよ。あんな女にだまされて
状況 :聞いちゃいないミキ
榊原母:......あの女ね、かあさん整形だと思う。...目の当たりが
なんか、不自然なのよ。皮がね、皮の感じが。...人のこと
悪く言う訳じゃないんだけど。...年取ったら一気にくると思う
ああいうのは、そうなのよ。バカよ、とうさん.........
もう忘れようね。くよくよしないで。かあさんも必死に稼ぐからね
明日から...2人で、力を合わせてがんばろうね!
状況 :起きあがって、ミキの方を向き、微笑んで
榊原母:ね!
状況 :聞いちゃいないミキ。ムッとした表情で立ち上がり、
パチッと電気を消すミキの母
ミキ :あ〜ん、読んでんのに〜!
状況 :上を向いて、怒鳴るミキ
榊原母:大きいよ
ミキ :え!?
榊原母:声が
状況 :ミキの頭から、ヘッドホンを外しながら
榊原母:ニューウェーブもいいかげんにしなさい。明日から学校なのよ
状況 :ちょっとムッとしてるミキ。ミキの母、ヘッドホンをつけてみて
榊原母:うわ!何これ!これでも音楽ぅ!!
状況 :顔をしかめるミキの母。めんどくさそうな口調で
ミキ :キャバレー・ヴォルテール
状況 :ヘッドホンを外し
榊原母:何?
ミキ :なんでもない
状況 :怒りながらヘッドホンをひったくるように取り返して、袋にしまうミキ
榊原母:寝なさい
ミキ :ラジャー
榊原母:ラジャーってなに?バンド?
ミキ :おやすみなさーい
状況 :無視して、布団をかぶるミキ
榊原母:おやすみ
状況 :寂しそうにそう言って、ミキの母も、布団に入る
突如、ドラム音が響く。驚いて、布団をはねのけて上体を起こすミキ
音楽にのって、ニューウェイバーが4人、現れる
=== ミキの夢 === 55min30sec
状況 :サングラスをかけた男女が2人づつ。リズムを取りながら
ミキに近寄ってくる。おびえたようにキョロキョロするミキ
ミキから見て左後ろに男A、左前方に女B、右前方に女A、右後方に男B
音楽のボリュームが下がって
ミキ :ちょっとあなたたち誰!?
男A :名前なんて無意味さ。ただの記号だよ
女B :お、ニューウェイブな発言
女A :なにくすぶってんの君?とっとと出かけましょうよ
ミキ :出かけるって?...
女B :東京の素顔は夜にあるのよ
男B :昼間は漢字の「東京」
状況 :男B、右手を上から下に動かしながら、そして左から右に動かしながら
男B :夜はカタカナの「トーキョー」
状況 :女B、ミキの前を歩きながら
女B :ハイウェイは延びる、サブウェイは走る、繁栄と消費の帝都
ヒステリックシティ
男女B:トーキョー!
状況 :男Bと女B同時に、ミキの方に身を乗り出しながら言う
女B :さ、行こ?
状況 :男B、ミキの後ろを通って、反対側に歩いていく
ミキ、布団を足の所だけかけて、ひざを抱いて、うつむきかげんで
ミキ :でも、明日朝早いし...
女B :寝ずに行きゃいいじゃん
ミキ :見つかったら、怒られるし
女A :なぁにかわいこぶってんの
状況 :女Aを睨んで、怒りながら
ミキ :別に、かわいこぶっちゃいないわよ!
状況 :男B、ミキの顔をのぞき込んで、笑いながら
男B :あぁ、怒った
女B :せっかく東京に来たのにもったいないじゃない
オーイェイ、カモンプリーズよ
状況 :右手をミキの方に出して、開いた指を小指から順に閉じて
手招きする女B。ミキ、うつむきかげんで、ちょっとはにかみながら
ミキ :日曜日に、マユミちゃんに東京見物に連れてってもらう約束してるから
女A :東京見物なんて、もろかっぺ!
状況 :ミキ、ムッとした表情で立ち上がり
ミキ :気にくわないなぁあんた、人が下手に出てりゃぁ!
状況 :男B、笑いながら
男B :やぁい、怒ってる
状況 :振り返って、男Bをにらみつけるミキ。男B、たじろぐ
状況 :女B、ミキの回りを時計回りに歩きながら
女B :こんなはずじゃなかったと思ってるんでしょう。東京って、もっと
テクノで、サイバーで、プラスティックで、キメキメのはずなのにさぁ
街歩いてるのは、サーファーとプレッピーとツッパリばっかりで
愕然としてたんでしょう
状況 :笑いながら言う女Bを目で追うミキ。女Bを指さして、うなずきながら
ミキ :まさに...
男B :あのマユミって子、ゴダイゴのファンなんだよ、どうすんの?
ミキ :どうすんのって...
男A :臭いをかぎわけないとね
女B :いるにはいるのよ。どこ行きたい?
ミキ :え?
女B :行きたいとこあんでしょう?
ミキ :あるけど...
女B :どこ?
状況 :笑顔でたずねる女B。ミキ、照れたようにニッコリして、指を折りながら
ミキ :...ラフォーレと、キティランドと、文化屋雑貨店と、屋根裏
状況 :ちょっと考えるミキ
ミキ :...と、原宿プラザと、パイドパイパーハウスと、アスターロボットと
状況 :あきれてる4人。男B右手を左右に振りながら
男B :そんな行けない、そんな行けない
男A :とりあえず、TSUBAKIでも行こうか
状況 :ミキ、男Aの方を向いて指さして、興奮しながら
ミキ :TSUBAKI!?TSUBAKIってTSUBAKI HOUSE!?
女A :そうか、今日ロンナイだ
状況 :ミキ、振り返って、女Bを指さしながら
ミキ :ロンナイって、London Night!?行く行く!早く行こう!
状況 :嬉しそうな笑顔で言うミキ
男B :ノリよくなってきたね。いいぞ、行こう!
女B :OK!
状況 :舞台下手前方に走り出す5人
ミキ :あ!ちょっと待って!
状況 :急いで、布団の所に戻り、CISCOの袋からコンパクトカメラを取り出す
ミキ :行こ!
状況 :カメラを両手に持っているミキ。舞台下手から、上手の方へ走っていく5人
上手でジャンプしながら左に180度回転して、正面を向く
ミキ、自分の姿を見ながら、感動して
ミキ :あ〜、パジャマでも全然違和感な〜い!
女B :踊ろう!
ミキ :うん!
状況 :音楽がかかり、ミキ、カメラを首にかけながら舞台中央へ
リズムをとって踊り始める5人。音楽が次々に変わる
2曲目がブロンディーの「ハートオブグラス」で、3曲目が
バグルズの「ラジオスターの悲劇」。音楽が止まり、動きを止める5人
男B :あ〜疲れた
状況 :この間9秒
女A :もう4時か
男A :渋谷行こうか
ミキ :行こう!
状況 :下手に走っていく5人。ジャンプして180度回転
男女AB:渋谷だ!
状況 :上を向いてキョロキョロして、感動しながら
ミキ :あぁ、渋谷って本当にあったんだぁ。すごいよすごいよ
雑誌で見た通りだよぉ!
状況 :視線は上ぬ向けたまま、女Aの腕をつかみながら言うミキ
ミキ、上手の方に歩いていく。女A、あきれた声で
女A :ちょっとあんた声大きいよ。あたしたちまでおのぼりさんだと思われ...
状況 :虚ろな表情で見上げながら
ミキ :パルコだぁ!......
状況 :感動して、顔をふるふると震わせるミキ
呆気にとられてミキを見つめる4人
ミキ :パルコだぁ!......
状況 :感動して、顔をふるふると震わせるミキ
呆気にとられてミキを見つめる4人
ミキ :パルコだぁ!......
状況 :首にかけてたコンパクトカメラを女2に渡しながら
ミキ :撮って撮って!
状況 :走ってパルコ前に行くミキ。パルコ前でセクシーなポーズをきめるミキ
女B :パチ、パチ
状況 :写真を撮る女B。男A、下手の方に歩きながら
男A :パルコも幸せだよなぁ。あんなに喜んで貰って
状況 :女B、カメラをひっくり返して見ながら
女B :あ、フィルム終っちゃったよ
ミキ :しまったぁ、パルコだけで終ってしまった
状況 :残念そうな表情のミキ。右腕を見て
ミキ :8時!学校行かなきゃ
状況 :あわてるミキ。右手をあげて、ミキの方に歩いてきながら
女A :それじゃあ先生と一緒に行きましょう
ミキ :先生だったのぉ?
女A :担任のよもだ先生よ。だから「ミルク」って呼んで
状況 :顔だけよもだ先生の方に向けて
ミキ :ミルク
状況 :ニッコリしながら、ミキの方に顔を向け
よもだ:呼んだぁ?
状況 :すぐに顔を正面に向け
よもだ:それじゃグッバーイ
状況 :右手を振るよもだ
男&女B:グッバーイ
状況 :右手を振って去って行く3人。2人で歩く動作をしながら
ミキ :ミルクぅ
状況 :ニッコリしながら、ミキの方に顔を向け
よもだ:呼んだぁ?
状況 :すぐに顔を正面にもどす
ミキ :あたしパジャマなんだけどぉ
よもだ:平気平気。はい、つきました!
状況 :右足で、ドンと床を蹴るようにして止まるよもだ。両手を広げながら
よもだ:ごらんなさい!
状況 :突然、音楽が流れ出す。イントロにのって、派手なカッコをした
生徒が10人分の椅子を持って舞台両袖から出てくる
全員、椅子に座る。ミキは舞台前列の一番後ろの席に座る
いつのまにかマイクを持っているよもだ。並びは、以下のような感じ
女子4 女子 男子 女子3 男子1
ミキ 男子3 女子 男子2 女子1 よもだ
> GOOD <
よもだ:How do you do?
女子1:How do you do?
よもだ:How are you?
女子2:I'm fine.
よもだ:What do you doing?
男子1:I'm thinking!
よもだ:What did you do today?
男子2:I did something!
状況 :最初は不安な表情のミキ。だんだん、ウキウキした表情になる
よもだ:Nice to meet you.
生徒 :Nice to meet you.
よもだ:Nice to meet you.
生徒 :Nice to meet you.
よもだ:See you again.
生徒 :See you again.
よもだ:See you again.
生徒 :See you again.
よもだ:Nice to meet you.
生徒 :Nice to meet you.
よもだ:Nice to meet you.
生徒 :Nice to meet you.
よもだ:See you again.
生徒 :See you again.
よもだ:See you again.
生徒 :See you again!
状況 :女子1、女子4の所に身を乗り出し、2グループになって歌う生徒
楽しそうに見ているミキ
間奏では、みんな、舞台上手を向いて座り、
(右肩上げ、右肩戻し、顔だけ右向き、顔を戻す)×7回繰り返し
よもだは、ミキの後ろで頭を舞台下手に向け、右脇腹を下にして
横になる。音楽に合わせ、エアロビのように左足を上げたり下げたり
男子3が右手にマイクを持ち、前方に突き出す。そのまま、上半身を
ひねって、腕を伸ばしたまま後ろに。ミキ、マイクを受け取り
立ち上がってリズムを取る
よもだ:Have a nice day.
ミキ :Same to you.
よもだ:What time baby?
女子3:9 o'clock.
よもだ:Gonna have a good time.
ミキ :I miss you.
状況 :ミキ、女子4にマイクを渡す
よもだ:How do you think about it?
女子4:I don't know.
状況 :ミキ、椅子の上に立ち、女子4が持ったマイクに身を乗り出しながら歌う
よもだ:I'm happy.
生徒 :I'm happy.
よもだ:I'm happy.
生徒 :I'm happy.
よもだ:How I love you!
生徒 :How I love you!
よもだ:How I love you!
生徒 :How I love you!
よもだ:I'm happy.
生徒 :I'm happy.
よもだ:I'm happy.
生徒 :I'm happy.
よもだ:How I love you!
生徒 :How I love you!
よもだ:How I love you!
生徒 :How I love you!
状況 :ミキ、右手をあげて椅子から飛び降りる。音楽にバイオリンが加わる
ミキと生徒は椅子を抱えて、それぞれ舞台の袖に歩いていく
よもだも舞台袖にはける
ずっと後ろで布団にくるまっていて、すっかりその存在を
忘れ去られていたミキの母が起きあがり、踊りながらバイオリンを
弾き始める。音楽はフェードアウトしていくがその後も
すごい形相で、バイオリンを一心不乱に弾き続ける |