雑記08:海外旅行のこと<前編>(1998.09.23)
こう見えても私は過去に1度だけ
海外旅行をしたことがある。どう見えるかは聞かないで欲しい。これはその時の話しだ。
私の海外旅行初体験は、ご多聞に漏れず
”アメリカ西海岸”だった。
そこでのエピソードも多々あるが、それは今度の機会にまとめて報告しよう。これから書く話しは
行き帰りの飛行機の中での出来事についてだ。
私が
”アメリカに行こう”と思ったのは
11月の初めだった。で、いつ行きたいのかというと
”正月休み”だ。
今考えるとなぜこんな
無謀なことを思ったか分からないが、
最も混む時期の一つである正月休みに海外旅行するのに、たった
1月半前に”行こう”と思ったのである。
私が”行こう”と思った
正月休みの1月半前なんかには、当然旅行会社のツアーが空いているわけもなく、もちろん航空券だけという手を使っても
日本→アメリカ(LAX)間の便が空いてるわけもなかった。
そこで、
「日本ではだめだな」と思って
”のしし”の売り上げ協力しながら方々手を尽くした結果、某国の旅行会社で
日本→***→ロスというチケットを押さえることに成功した。
この時の私の
”のしし”への協力は表彰状もんである。後で請求がきた時は、
目ん玉が飛び出し、あごが地面まで落ちてしまった。だって、日本語で30秒あったら伝わるものが、英語の苦手な私の日本人英語では10分以上かかってしまうのだから。
話しを戻そう。そうこうして手に入れた航空券は
日本→***→ロスという経路なので、
○×航空のものだったのだ。
○×航空と聞いて当時私が思い浮かべたのは
”奇麗なスチュワーデスさん”(のししのCMのような人ばかりと思っていた)と
”撃墜事件”だ。実際、スチュワーデスさん達は
本当に奇麗な人ばかりだった。ところが、見た目はOKのこのスチュワーデス達、
中身がNGだったのだ。どうNGだったかは後述する。
私が座った席は
3人掛けの一番窓側だった。隣は○×航空
地元の夫婦で、
周りも全てそうだった(新婚旅行の団体さんか?)。
私の乗った機には見るからに欧米人という人達も多数乗っていたのだが、須らく一個所にかたまって座っていた。どうやら地元の人と外国人とを分けているようだ。
私以外の日本人(数名いた)ももちろん欧米人と同じエリアに座っている。
しかし、
私だけ地元の人達の真っ只中にいるのだ。
おそらくキャンセルした地元の人の席に潜り込めたためだろう。まさか顔が○国人に似てるからってことはないはずだ(言っときますけど似てませんから)。
飛行機は無事○ン○空港から離陸した。しばらくすると
”fasten seat belts”のサインが消えた。
事件はここから始まった。
時刻は日本時間で午後6時ごろだった。まだ寝るには早い。そこで私は鞄から1冊の本を取り出し読み始めた。
するといきなり
何か大きな力が私の髪の毛を引っ張った。
「いてぇ〜っ!」
後ろの席の奴だった。立ち上がる時に前席シートに手をかけて
”グググイ〜ッ”っと引っ張りながら自分の体を起こして立ち上がるのだ。
「なんという奴だっ」と思ったが、小心者の私はそのまま読書に戻った。それから5分ぐらいたったであろうか。またしても
大きな力で読書を邪魔された。そう、さっきの馬鹿が戻ってきたのだ。
私は考えた。ここで一発
ドスの効いた声で脅してやろうか
?
でも小心者の私はやっぱりそのまま読書に戻ったのだった。
日本人であることがバレて(って、別に隠してるわけじゃないけど)周り全てを敵に回す度胸はなかったのだ。
しばらく再開した読書を楽しんでいた。と、隣の夫婦が何やら歓談しながら席を立とうとした。その時
私は見た!この夫婦が前席のシートのヘッドレスト部をを
”ムンギュッ”と掴んで立ち上がるのを
!
「なんなんだ、こいつら!」
その後、注意深く周りを観察してみると、
例外なく○×航空地元の人達は立ち上がる時に
前席シートを掴んでいた。しかも、夜も更けてきて例の外国人枠の人達が安らかな眠りにつき、私も読書をやめ心地よい眠りに就こうという段になってもそうするのだ。わざわざ後ろの席の奴に
「これから寝るからシートをちょっと倒しても良いですか?」と
10分ぐらいかけて説明したのにだ。
さらに彼らは、人が寝るって言ってるのに
「○△■×?◎◇$#%▽▲・・・・・!」と何言ってるかわからん彼らの母国語で
わめき散らしているのだ。
マナーという言葉を知らないのだろうか?
私は
爆発寸前だったのだが、
四面楚歌の状態ではやはり手も足も声すら出せず、耳を塞いで頭を窓にくっつけヘッドレストからなるべく離れて寝たのだった。
そんなこんなで十分な睡眠はとれなかったのだが、空も明るくなってきたので起きることにした。
明るくなったからなのか(って夜行性じゃあるまいし)、騒ぎ疲れたからなのか知らないが、例の馬鹿どもはおとなしくなっていた。
しばらくして、朝食(?)の時間がやってきた。
奇麗なスチュワーデスが機内食の入ったワゴンを押してやってきた(そういえば今まで全然スチュワーデスを見かけなかったなぁ)。後ろの方から順に機内食を配っていて、ついに私の席までやってきたのだ。
後編に続く.....