雑記01:高校野球を見て思うこと(1998.9.7)


暑い暑い夏も終わりを迎えようとしてる。私は夏は嫌いだ。だって暑いから。
寒いのは服を重ね着すればどうにかなるが、暑いのはそうはいかない。全部脱いでも暑いし、直射日光が当たって余計暑い。
おまけに日に焼けてヒリヒリするわ皮がベロベロに剥けるわで、みっともなくて半袖のシャツも着られなくなり、これまた余計に暑くなる。
それに”汗”をかいて気持ち悪くなるし。
あ〜、早く冬が来ないかな。秋でも良いけど。でも春はいやっ。だって花粉症だからさ。

脱線、いや、いきなり違う路線に乗り入れてしまった。この路線は後々のためにとって置こう。

さて、”夏”と言えば”高校野球”である。反論のお便りは送ってくれなくても結構。とにかく高校野球だ(そうしないとこの先が書けないというのが理由)。
今年は横浜高校が優勝し、エースの松坂君が話題を独占してその幕を下ろした。と書くと「なんだ、松坂君の話しか」と思われるかもしれないが、ちょっと違う
実は毎年見ていて思うことがあり、その話しをチョロッとしようという前振りである。


ここからが本題。私が毎年高校野球を見ていて「ねんでやねん!」と思うことがある。
それは、バッターランナー(という言い方でいいのかな?)が内野ゴロなんかで生きるか死ぬかのきわどい時や、負けチームの最後のバッターが全然きわどくないけど内野ゴロを打った時なんかに

”1塁ベースへヘッドスライディング”する

ことだ。
まぁ、後者の場合は明らかに”慣用表現”で、一生懸命さと悔しさを現すには、直接多くの観衆の視覚に訴えるなかなか良い方法であり、

「っくしょ〜っ!オレで終わってたまるか〜っ!」

という高校生の”本音”がヒシヒシと伝わってくる(そうじゃない場合もたまにある)のでこれ以上言及しない。

問題は前者の方である。
なぜ彼らはヘッドスライディングをするのか?

”別に足からスライディングする選手がいても良いではないか。”ということを言いたいわけではない。
”なぜ走り抜けないのか?”ということが言いたいのである。

どう考えてもスライディングするより走り抜けた方が早いはずなのに、なぜ?と思うのだ。
だってそうでしょ?えっ?スライディングの方が早いって?じゃあ説明しよう。

スライディングするということは、それまで仮に10のスピード(って、どんな表現だ?)で走っていた選手が1塁ベース上で0(ゼロ)のスピードになるということだ。
つまりバッターボックスから1塁までの約27mの間に10→0とスピードが変化する=平均速度は絶対に10より小さい
逆に走り抜けた場合は、1塁ベースを踏むまで10のスピードを保つから平均速度は10のままだ。
”打った瞬間に10のスピードにはならんからそれは間違いだ!”などという揚げ足取りは”両者とも10のスピードに至る過程は同じだ”攻撃で撃退してあげよう。

さて、お分かりいただけたであろうか。実に簡単な算数だ。高校生なら誰でもできて当然。なぜなら中学で習うことだからだ。
それに、もしスライディングの方が早いなら、オリンピックやT○T○スーパー陸上(一応伏せ字)などの100m競技のゴールシーンには肘や胸や膝小僧を火傷したスーパーアスリート救急隊員が付き物になってしまうではないか。
だが現実は1人の例外も無く走り抜けている。こういう実例からしても走りぬけた方がはやいことが分かるってもんだ。

それから、”1塁へヘッドスライディングする”ことにはもう一つ問題がある。

1塁というのは実に特殊なところで、1塁以外のベースでは大抵の場合野手とランナーとは向かい合っている1塁は向かい合ってない(大抵の場合と書いたのは、三遊間方向のゴロで2塁上でホースプレーになる場合の2塁ベース上では野手とランナーが向かい合っていないなどの例外もあるということ)。
つまり、1塁手はランナーが見えないのだ。そこへ頭から滑り込む、う〜ん、考えただけでもちびりそうになるくらい恐ろしい

そう、もう一つの問題とは”危険”ということだ。

野球の選手が履いているスパイクシューズを見たことがあるだろうか?あれはどう見ても凶器である。まぁ、陸上選手のシューズに比べたらかわいいもんであるが。
1塁へのヘッドスライディングとは、そんな凶器のすぐ近くに何の対抗手段も施してない”素手”を差し出す行為なのだ。
あ、ちびってしまった。(嘘)

ということで、合理的でもなく安全でもない”1塁へのヘッドスライディング”は”野球規則”で禁止してもよいぐらいのことなのに、なぜ毎年毎年無謀な挑戦者が出現するのだろうか?
今これを読んでいる高校野球関係者の方々にちょっと考えて欲しいものだ。


でも、怪我をする子を見たこと無いなぁ。”ヘッドスライディング虎の穴”ってのがあって、日夜安全なヘッドスライディングを目指して特訓でもしてるんだろうか?
それとも↑なこと心配する必要無いほど簡単なのかな。>ヘッドスライディング