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2014年06月
2014年05月

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■ ノベル系作品02 カテゴリ:女性・女性一般向 投稿日:06月16日(月) 03:26


ノベル系作品02

[ノベル作品女性一般向・乙女向]

・ふたりの距離
・現実少女と百年伯爵
・泡雪のguignol
・桜哉フリー版
・クラシックプレイ




ふたりの距離
愚図で鈍間な亀ですから。

◆タイトル ふたりの距離
◆ジャンル 少女向け一本道ノベル
◆対象 全年齢
◆ツール 吉里吉里2/KAG3
→男性可?



わたしには幼なじみがいる。


とても仲がよくて、でも、思春期を過ぎて、いつの間にか喋らなくなった。


けれど、ある晩、偶然出会ったことをきっかけに、また話すようになって――

〜サイト内ストーリー紹介文引用


創作世界の「幼馴染」といえば、何時までも仲良く友達以上恋人未満の関係であるか、お互い思いあっているものの、何かがきっかけで避けているかが多いのですが、この作品の二人は成長過程で普通に疎遠になっている所にふとしたことから再び交差する所から始まります
今現在交流があるわけでもないので呼び名一つにも迷うし、何か気まずいし〜かといって全く知らない人ではないので、必要以上に邪険にするわけにもにもいかない
過去に共有していた時間(が輝いているだけに)と離れていた時間のギャップ、男女になってしまった変化…常にバランスのとれない二人の距離が楽しかった

ツンデレ気味でなかなか懐かず、素直じゃない彼女の態度にイラつく方もいるかもしれませんが、女性目線から見ると主人公が模試会場で思わず避けちゃう気持ちや、男性に対する「こいつ何様や」的イラつき等、理解できる場面が沢山あります
←もう少し大人になると内心イラついても表面には出さないように、小ズルくなれるんですが(笑)
青春やのう

サラサラ喉越しのよいお茶漬けのように文章が流れていくので見落としがちですが、彼女の一寸した一言や行動に色々な感情が込められているので、常に心に一拍起きながら読み進める事をお薦めします

こちらの作品は女性向にしては糖度あっさりめなので、男性でも恋愛要素有りの一般向けが読める方なら大丈夫かと思います。
個人的には女性向けでもこれくらいの糖度の方が好きです(笑)

ふたりの距離


◇他にプレイにした いちやさんの作品
◆Schwarzwald-黒い森-
◆アンラッキー★
別記
◆First Step
別記




100年伯爵

◆タイトル 現実少女と百年伯爵
◆制作 市川あづま
◆ジャンル エセ謎解き洋風乙女ゲーム
◆対象 全年齢
◆ツール LiveMaker


“不老不死の伯爵が治める町”の新聞記事を偶然見つけた主人公。

非現実的なことが信じられない彼女は、長期休暇を利用して

実際に町に行って調べることに。

そこで出会う人々、不思議な出来事、そして、

200年の間歳を取っていないと言われている伯爵。

この謎は現実なのか。


優しい謎を知る一カ月が始まる。

〜サイト内ストーリー紹介文引用


読み始めはなんでもかんでも「白日の下、真実を暴いてやる!」と息巻いている現実主義主人公が凄すぎて〜「他人には下らないことでも、本人に大切なものなら、それと同等の物を与えられない場合(+本人が受け取ることを納得した場合)理屈や正義でも取り上げる権利はそうそうない」基本思考の私は
←勿論FGMや誘拐レイプ婚みたいな悪習は何がなんでもサッサと潰れろ、とは思いますが
少々苦手よりだったんですが〜彼女が伯爵に絆されていく過程で柔らかくなっていく毎に、私も彼女が可愛くなっていきました
いい子なんだよね。真っ直ぐで
やさしい嘘程、本人も深く傷つくことを知りながら懸命に守っていることをまだ知らないだけで

伯爵の秘密は中盤で(聡い人はかなり序盤で)からくりが読めてしまいますが、肝心なのは秘密そのものではなく「何故その秘密を守っていたか」〜必死で己の役割を全うせんとする伯爵(虚弱なのに! 笑)が痛々しく写りました
そしてラスト、当初苦手よりだった主人公の強引な強さがここで生きてくるのかーと、納得…どうもオバちゃんになると、事なかれ主義になって駄目ね。避けられる争いは事前に避けてしまう(笑)

なにかな、ずっと守ってきた習慣やしきたりってそれが例え悪習であると解っていても「自分の時代で崩れること」を異様に畏れるものですよね
ましてや、この話の秘密のような、切なく優しい内容ではね…うう、伯爵、虚弱なのに!(←この設定、気にいってるらしい 笑)
伯爵本人だけでなく、秘密を守ってきた周囲や関係した人々も本当に優しい
この優しさに主人公の強さが加わった時に、初めて未来ある現実が紡がれる…ふう、よかったよかった
百年生きてたかいがあった(笑)

システムが擬似探索ADVのように進む箇所がありますが、ノベルゲームです
←探索系は好きだけれど解けた試しがないので、進行出来なくなるかと一瞬焦りました(笑)
主人公が探索している様子(行動)をただ文章にするのではなく、こういった見せ方があるのか〜と楽しめました




泡雪のguignol

◆タイトル 泡雪のguignol
◆制作 Favorite Garden
◆ジャンル 中世風百合寄りADV
◆対象 15禁(15歳未満・中学生不可)
◆ツール 吉里吉里 (吉里吉里2/KAG3)
→男性可?

※ この作品は正しくはADVなのですが、文章構成がどちらかというとノベルの形式に近いかな?と感じた為、こちらにカテゴリーしました


雪の降る朝、教会の外に捨てられた少女、エルクレーヌ
「いい子にしててね」と言い残し、去っていった母親

母を捨てた父

見ているだけの、役立たずな神様
哀れみながら、嘲る人の目

降り積もる泡雪が、少女の心を凍らせる

「あら、はじめまして。わたし、ロニセラって言うの」

少女の氷を溶かした人形劇

それから数年……
美しく成長した乙女たちに訪れる、無常な現実

純粋な愛の形は泡雪のように
幼い「人形劇(ギニョール)」が無残に語る

〜サイト内ストーリー紹介文引用


コンセプトが「続かない幸せ」の物語とあるように、辛い過去から今は幸せに暮らしているエルクレーヌに降りかかる無情な現実が痛すぎて…素晴らしい(笑)
エルクレーヌが過去に味わった絶望も、ただ冷めてる訳でも拗ねている訳でもなく、今、更なる悲惨な深淵に堕ちていく様も、単に信じていた者に裏切られ壊れてしまっただけではなく…うーん、彼女は最初からどこか壊れた人形の様な子ですが、ロニセラがそんなことも気にせず操る限り、幸せな舞台に立てていたのでしょうか

EDはどれも(ある意味これで良かったのかな?と思えるものも一つありますが)救いがないです
最も悲惨だったのは彼女を救った筈のロニセラが吐く、残酷な一言の果てのED…五感を抉られるような感覚のままタイトルに戻りました
正に泡沫の幸せな人形劇の終演

いやあ、いいですね〜この女子向けの清廉な場所からドロリと堕ちていく百合は!(笑)

男性もBLに思うのかもしれませんが(いや、百合を読む女子程、男性はBL読まないか?←かくゆう私もBLは殆ど読まないので、今のBLは様変わりしているのかもしれない)男性向けの百合物は大概、性的な要素を含めて「男性向け男女物の亜製精神」に見えて琴線に触れないことが多いのですが(個人的嗜好ですので、否定している訳ではありません)女子向けの百合は混沌の泥の中から咲き誇る蓮のように…むしろその泥に根本がある所が好きです


15禁表記ですが、性犯罪表現や残酷表現等、倫理的な所からの判断かと思います
←エルクレーヌとロニセラが性的関係にある訳ではありません
ストーリー的にも確かに中学生以下には…どうかな?人にもよるだろうけど、やはり不可で正しそうですね


◇他にプレイにした Favorite Gardenさんの作品
◆お猫様の縁結び
◆インモラル(配布終了)
◆父が家出したから、我が家は大変です!(シェア)
◆薄紅桜と少年と(うすべにざくらとしょうねんと)(シェア)




桜哉

◆タイトル 桜哉フリー版
◆サイト/制作  TetraScope
◆ジャンル 女性向け恋愛アドベンチャーゲーム
◆対象 15禁
※ シェア版ED6種の内、フリー版は2種を読むことが出来ます(シェア版は18禁です
◆ツール NScripter

※ この作品は正しくはADVなのですが、文章構成等がどちらかというとノベルの形式に近いかな?と感じ為、こちらにカテゴリーしました


桜哉は大切な家族で、桜哉は桜哉で、桜哉は――?



西暦2XXX年。
生活の機械化が進み、人間とロボットが日常で当たり前のように共存するようになった頃の日本。

今は亡き父の研究のもとに生み出された桜哉(さくや)は、自我と感情を持つ限りなく人間に近いアンドロイドだった。

10年以上共に生活をし、桜哉との間に"家族"以外の関係性を疑うことなど無かったある日。
久しぶりに再会をした幼馴染みの上村榛から、桜哉についての取引きを持ちかけられる。
その日から少しずつ、桜哉との関係に変化が現れ始めて――。

人間とロボット。
それぞれの感情と記憶が交差する、ショートラブロマンス。

〜サイト内ストーリー紹介文引用


まず、シェア版抜粋フリー版なので、グラフィック等は立ち絵は元より、システムグラフィック一つ取っても素晴らしく、一見の価値有りです
性的表現が有り15禁(シェア版は18禁)ですが、女性向ですのでストーリー上必要要素の域は出ません
シェア版はプレイしていませんが、フリー版文章を読んだ印象では、シェア版も男性向き18禁表現等は、まずないと思います(サンプルのスチルはなかなかエロくて綺麗ですが)

さて「機械に心は宿るか(存在するか)。人権を与えるべきか」は昔から語られるテーマの一つですが、オタ婆の歴史を紐解くと最近その内容が少し変わってきたような気がします
昔はその「心」は限りなく人間の延長、あるいはそれに付随した擬人化の形を取った定義でしたが、最近は人間に模した形を取っていても機械(という、一種族)そのものの独自の心として扱う定義が見られるようになりました
私は20代後半くらいから後者より…機械に限らず動物等もその定義で見ている方です
←30代からは男性も同定義で見ています(笑)
某リメイクアニメ作品でも言っていましたが、大体人間自体の「心」の有無も確固たる定義なんてない訳で、その辺の人も人間らしく振舞っている別の存在かもしれない
人間同士でも違いが困難に成る事もあれば、なまじ似ているが故の困難もある
桜哉の存在はAIという身体の問題だけでなく、故オリジナルの存在(主人公・茜を含む周囲)が絡まって「桜哉本人」でいることすら善悪が解らない立場に置かれているので、人間からみるとやはりある種「切なく」も見えますね

茜と桜哉二人においては金銭の問題はありますが(笑)
二人だけでいる分には、ほのぼの思いあっていて(多少依存的にも見えるけれど)人間同士か否かなんてどうでも良いことに思えます
←榛はちと可哀想だけれど
桜哉は優しく誠実だし、例えそれが紛い物(プログラム)だとしても、何かしてあげたい衝動に駆られる対象になるなら得がたい「物」であるには違いなく、人間であることと人間らしいことは別と思っているもので(あの己の素直な残酷さだけでを小さな茜を傷つけるオリジナルこそ人間らしいといえばそうだけど)茜に桜哉は自信を持ってお薦めできる対象です(笑)




クラシックプレイ
えむす

◆タイトル クラシックプレイ
◆ジャンル 女性向け恋愛ノベル
◆対象 全年齢
◆ツール NScripter
→男性可?



夜のこと。

召使いの名々子は外回りの当番のため、男の霊が出るという離れの池へと向かうことになる。
そこで出会ったのは噂の幽霊……ではなく、一人息子の統一朗だった。
ある病のために、彼は隔離されているのだという。

『統一朗の目は名々子を映したことがない。
それはきっと、これからも変わらないのだ』

その病は次第に、名々子の心をも蝕んでいく……

〜サイト内ストーリー紹介文引用


「本命の代わりにする」「理想を押し付け、対等に見ない(要求をこなして当然、評価を下回ると蔑む)」は女子にしてはいけない10の事に入ると思いますが、このお話のお坊ちゃまはそれ以前に「認識しない(想い人としてしか写らない)」のですから、名々子の心理的苦痛は端から見ていても何時限界がくるのだろうと、ハラハラしっぱなしでした

もしのさんの描く男性は何時も行動に難有りの時でも、ばあや気分で暖かく見守っていけるのですが…今回の坊ちゃまは(彼の状況からは無理ないことかもしれないし、性格自体は優しい方ですけれど)所々で野郎特有の「優しいのだけど、思いやりがない」もので(しかも悪気無し 笑)
古代の乙女だった私まで抉られました…あでで、古傷が!(笑)

こう感じるのはきっと描写が上手いからですね
キャラクターの台詞一つにしても「現在、この(心理を含む)状態にいるんだな」と読者に説明せずに読み取らせる作りって難しい
←私も漫画を描く時によく悩みますけれど、自分は話の全部を知ってる故に、出来る限り客観的に推敲かつ簡潔に+一味も忘れずに〜って、やってるつもりでもなかなか…
もしのさんは何時もこの辺、淡々とした幻想的な語りの内にスルリと盛り込んでくるなあ、と感嘆しています
あまり掻き混ぜ過ぎず、でもちゃんと混ざってるオムレツ液みたいな?

終盤の名々子がキレて坊ちゃまを責める場面は男性側からするとキツイでしょうが、女子目線で見ると追い詰められた思いが切ない…
男性は現状維持しているとこれで上手く行ってる、このまま続けていけると思うらしいですが、その間も女子は心の内で悶々とマグマ溜め状態>>限界点>>噴火に向かっています
噴火しないで休火山のまま死火山〜パターンも多く(男性にとっては相当驚くと同時に嫌なことらしいですが)キレるのは相手に気持ちが残っている証拠
その先はもう何も言わなくなり「諦めてもうどうでもよくなる=捨てる」ここまでいくともう終りです
ホント、坊ちゃまは間に合って良かったよ(気分はゴン蔵 笑)

…しかし、自分だったらどんなに惹かれても、こんな切ない片恋は冒頭付近で「見逃し」ますね
←そもそも名々子のようには踏み込んでいけないか…
勿論物語として読む分、書く分には大好きですけれど!(笑)


◇他にプレイにした もしのさんの作品
◆タンタルカの戦士 15禁
主人公の身の上や世界設定、キャラクター紹介画面から何か裏がありそう感をヒシヒシと感じましたが、予想以上の恐怖でした
…自分なら迫害され続ける苦しみ以前に、必要とされない孤独に絶えられそうにありません
アイデンティティを保つことも無理そう
かといって、周りの概念にも入れないだろうし、狂気に逃げてしまいそうです
それだけにこれからも簡単に明るい展望はないかもしれなくとも「二人」で旅立つED(猫の子のシーンも泣いた…)は印象的でした
◆ケンちゃんを探せ!
グリが可愛い!…ではなく(笑)
二人の思い出と妄想を旅する夢道中、ケンちゃんと千夏の微妙なズレ加減に仲人心が刺激されまくりでした
ケンちゃん、空回りしている所はヘタレっぽけど、結構S…(笑)まあ、二人が幸せならそれでいいか
◆夜のまもの
別記
◆猫ノ目/さようならの朝/カスタード・マスタード
別記
◆冷たい熱/愛と誠/けもの道/逆転シンデレラ/靴
別記

2013/07/19



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