◆タイトル ちょこっとループ
◆制作/サイト ちょこっとループ製作委員会
◆ジャンル バレンタインをテーマにしたギャルゲー
◆対象 全年齢
◆ツール NScripter
※ サイトが見つからないので、概要、URL共にDL先にさせて頂きました
年齢=彼女いない暦の主人公は、親からしかチョコをもらったことがない寂しい高校生
2月14日のバレンタインデー、彼は周囲の浮いた空気を恨めしく思いながら、下を向いて過ごしていた
『バレンタインデーなんてなくなればいいのに』
そんな彼が呟いたささやかな願いが、大きな異変を引き起こす引き金になる!?
〜DL先より概要引用
ジャンルの通りバレンタイン系のギャルゲーですが、主人公は凡庸で優柔不断、しかし何故かモテるという、よくあるギャルゲー特徴ではありません
異性への恐怖心や劣等感等を意識しつつも、何か行動をする訳でもなく、漠然とやり過ごしている少年
それがバレンタインのある事件〜同じように親以外からチョコを貰ったことがないまま死亡>今だ成仏できない幽霊にとりつかれた事がきっかけで変化を起こします
前半の「笑った顔がキモい」と引かれて7割対人(異性?)恐怖症気味な心境や、自覚しつつも動けないもどかしさは泣けてきました
後半、少しずつ積極性を持ち、自分やヒロインや周囲に対する思いやりを持って行動し成長していく変化も素直に応援心境になります
いっちゃえば(意味はともかく)最後にはちゃんとチョコを貰えます
それは主人公が勇気もって前進した正当なご褒美なので、誰もが素直に「貰えてよかったね」と共感できる形です
うん、ラスト周辺、おばちゃんホント感動したよ
〜と、感動した箇所を挙げた後で、少々気になった事が二つ
レビューするに辺り検索かけた先で、ずっと自分が見つけられないだけだと思っていたサブヒロイン達のルートは実は作られていないと初めて知りました
←この作品にはルートのあるメインヒロイン以外にかなり意味ありげに女生徒が二名程登場するのですが、「いるだけ」で話には絡んでこないんです
そういう理由なら…追加ルート予定は今のところないそうですから、話の流れとしても現行バージョンではこの子達は外しておいた方がいいと思います(選択支を無駄に迷う)
もう一つは…それを言っちゃ話は始まらないってのを踏まえ、あえて言うだけ言ってみますが
霊に取り付かれた時点〜後半の心境ではチョコを欲しい理由や主人公からヒロインへの気持ちがはっきりしてくるのでチョコ所望行動も理解できます
しかし…冒頭時点では何故そんなにまでチョコが欲しいのかが、ちと解りませんでした
思春期の誰かから貰ってみたい、思われてみたい憧れがあるにしても、彼の環境を見ると「親にしか…」という環境自体が(「偶には自分以外から貰ってきなさいよ」と、侮蔑を込めてからかう様な親ならいざ知らず)自分と同年代に惚れられるくらい可愛く魅力的な母親で、母子家庭という環境を除いても主人公本人、かなりマザコンで…マザコンがいけないという事ではありませんよ。(親思いなのは大切です)
ただこの時点で他者の入る隙間や必要性って、あるのかしら?もうコレで良くない?何が不満?
むしろ誰かがもしこの主人公を密かに思っていて、チョコを渡そうと赴いたとしても、この環境を知った時点で「私、お門違いでした。ごめんなさい」って踵を返して、泣きながら自分で食うしかないと思う
この親子の完璧なループを、生半かな片思い程度で崩せるとは思えない(笑)
いや、きっと男にはプライドとか女にはどーでもいいことが…イヤイヤ色々あるのよね
2009/12/4