Cycling Page 3
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#07:スイカ
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河川敷に出ると強い風が吹いていた。向かい風であった。体力消耗しているところへきて、この向かい風はきつい。
時々砂利道にハンドルをとられてふらつく。頭もくらくらする。
河川敷には自動販売機が無いので、鞄の中にスポーツドリンクが2本入っている。 ずいぶん走ったような気がする。向こうに鉄橋が見えてきた。もう少しで総武線を越えるようだ。 はて、そういえばさっきも同じ事を考えていたような気がする。さっきのは違う橋だったかな? 道路だったか鉄道だったか・・・。車・・・?電車・・・?向かい風が汗を乾かしていく。あー涼しい。 郷に涼しいよなと同意を求めると、「ワシは暑い。じょた君、日射病じゃないかい。」 よし、ちょっと休憩。ペットボトルのスポーツドリンクを取り出すと一口ゴクリ。少し貧血気味だ。本当に日射病かもしれない。 これは早めに日陰に入って休んだ方がよさそうだ。 川面を見ると、強風で白波が立っている。その波間にスイカの群れが大量に流れていた。不思議な光景だ。 郷に伝えようとすると、「矢切のタワシ」などとくだらんギャグを飛ばしてきた。タワシが大量に流れてきたらこんな状況かなと思うと 急におかしくなって吹き出してしまった。なんか知らんが笑いがこみ上げてくる。ふふふ、くく、はははは・・・ スイカの群れはまだ流れて行く。川下から上流へ向かって・・・ |
江戸川河川敷 MGマリーンの船が並んでいます。水上スキーをやっている人もいました。
江戸川河川敷です。北総線の橋梁の方を見ています。
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江戸川河川敷に出る時はいつも、京成バスの一本松というバス停付近にある、MGマリーンという建物の横から入る事が多かったです。
取材のために久しぶりに訪れてみると、まだ4月だというのに水上スキーをしている人がいました。風が強くて寒いのに・・・。
サイクリングコースは見つけられませんでしたが、市川市健歩(健康ではない)マラソンコースの看板を発見しました。
どちらかというと、マラソンではなくて、ウオーキングコースではないのですかね。 川沿いをさかのぼって行くと、里見公園があります。体力のあるときには、立ち寄って行く事もありました。 最近では、病院の薬が出来るまでの待ち時間に来る程度です。40分待ちなど、いつもの事ですから。 この公園からは、樹木の間から江戸川が一望でき、まことに眺めのよいところであります。 歩き遠足に来ている子供達も見うけられます。花見の時期にはさぞかしにぎわう事でしょう。 2000年4月8日
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#08:河童
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河川の高水敷に、こんもりとした樹木がはえている場所があった。樹木の間からは、三角の旗が飛び出ていて風にはためいていた。
どうやらそこは、渡し舟の乗り場のようであった。樹木の下の小さな売店の周りには、舟を待つ人達がベンチに腰掛けたり、
うろうろと歩き回ったりしていた。しばらくすると、対岸から小舟が一艘近づいてきて、丸太で作られた桟橋に横付けされた。
観光客らしき人達が、きしむ桟橋をのそりのそりと歩いて渡ってくる。じょたは、ずいぶん静かな所だなと思った。
波が桟橋にちゃぷりちゃぷりとぶつかる音、遠くの車のクラクションの音、そしてささやくような耳障りな客達の声しか聞こえなかった。
やがて、船頭が現れて無言で船に乗るように合図をした。100Geld払うと船べりに腰掛ける。舟がいっぱいになると、ゆっくりと桟橋から離れて行った。
風が強いせいか、波が高い。ちゃぷん、波が舟にぶつかってはねた。ちゃぷん、ちゃぷん。何かが流れてきた。というよりさかのぼってきた。
スイカだった。さっきのスイカが何百と流れてきたのである。じょたが、そのスイカをじっと見ると、真っ赤な目が2つぎょろりと現れた。
ひび割れがばくっと開くと口になった。鼻は無かった。輪郭はほぼ真円で、顔?の周りにはひらひらしたヒレが付いていた。
水中から緑色の顔を出したそいつらは、始め背泳ぎの要領でぷかぷかと浮きながら、みんな空を見ていた。舟が通る事にも気づかない様子である。
そのうち、半月型の口がはぐぱく動き出した。そいつらは、自分たちは川の神様のお使いで、信仰心の無い者は引きずり込んでしまうぞ、と言っているらしかった。
乗客は、誰も気づかない様子で、ぽそぺそと何かささやきあっている。じょたと郷は、反対岸につくまでの5分間がやたら長く感じられた。
対岸に付くと、乗客が降りた後、船頭に先ほどの事について訪ねて見た。「お客さんも見たんですかい。ありゃあ河童ですわい。」
どうやら、舟には護符が貼ってあって、奴らからは見えないようになっているらしかった。乗客がささやくようにしゃべっていたのは、奴らに気づかれないようにするためだったのだと得心した。
「何言ってるんですかい、今日の客はあんたらだけだ。」!?でも、来るときはあんなに満員だったじゃないですか。 風がまた強くなった。風上の方の空を見上げると、真っ黒な雲がもくもくと湧き上がってきているようだった。 気がつくと渡し舟の乗り場には、じょた達3人しかいなかった。 |
矢切の渡し 矢切の渡しを河川敷から撮影
船に乗って、葛飾側に渡って撮影。渡し賃は100円です。
里見公園側の石碑
帝釈天です。
京成線柴又駅です。寅さんの銅像があります。
なぜか、見ザル言わザル聞かザルの石造がありました。
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まず、最初にことわっておきますが、今回のストーリーはフィクションであり、登場する人物名等は(使用した名称は)、
実在するいかなる個人、団体とも関係ありません。まぁ、毎回フィクションなんですけどね。一応念のため。
これで、お客さんが増えてくれたら面白いですけれどね。 さて、取材のため4月7日(土)に矢切の渡しへ行ってまいりました。(やっぱり風は強かったです。)市川大野−東松戸−矢切のコースです。 樹木の中に幟(のぼり)が立っているのを確認して、乗り場へと歩いて行きました。あの幟が出ていないときは、舟は出ていないのだそうです。 堤防から河川敷(高水敷)へ降り立つと、真っ白な小さな花が咲き乱れて、甘い良い匂いが漂っていました。 小さな梅の木もあって実に感じの良いところです。売店で森永ミルクキャラメルを買ってお金をくずすと、対岸から舟がやってくるのを待ちました。 木製の桟橋の入り口には石碑があって、細川たかしさんのお名前が彫ってありました。 舟がやってきて驚きました。なんと自転車も運んでくれるのです。始めて知りました。 もし、昔ここを自転車で訪れたときに知っていたら、柴又帝釈天まで自転車で行けたのです。まぁ、たいした距離ではないのですけれど。 自転車も100円なのでしょうかね?それから、渡し舟はここだけではなくて、他にも違うコースを通る舟があるようです。 詳しくは知りませんが、里見公園から下がってくる坂のすぐそばまでくる舟もあるようです。料金、運行日時等詳細は不明です。 帝釈天についた後は、お腹がすいたのでお昼ご飯です。見知らぬ土地に行って、いつも迷うのがご飯を食べる場所です。 大手のチェーン店ならば、大体標準的なものが食べられます。しかし、せっかくの観光地ですから地元の店にも入りたい。 でも、お金はそんなに持っていない。うーん、どうするか。結局その日は、上海軒という中華そば屋さんにしました。 無難な選択です。柴又の駅を出て、左側の踏切を超えたところにあるお店です。味噌ラーメンを頼んだら結構うまかった。 昼食後、里見公園まで歩こうと思ったけれど、河童が出ると怖いのでやめました(ジョークです)。たったこれだけ歩いただけで疲れていたんですよー。 柴又から久しぶりに京成線に乗ることにしました。駅前で寅さんにご挨拶し、小川の3ザルを拝見した後、高砂行きの電車に乗って、高砂から本八幡まわりで帰宅。 ところで、柴又に3ザルがいるのはなぜでしょう?私の記憶だとあれは日光だったような・・・間違えておりましたらごめんなさい。 それから、森永のキャラメルはうまいですね。なんというか、ただのミルク味ではないのですよ。昔から変わらない味なのです。 2000年4月8日
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