富士登山 その3 2日目 と感想など
2日目は4時半ころ起床。山小屋の兄さんが起こしてくれる。
今日の予定は午前中に山頂へ向かい、午後に下山だ。
昨日は約1,000m、東京タワー3つ分登った。今日は残り500m登る。
登山は登りと下りでワンセット。登って終わりではないので計画のときに気をつけよう。
今日も一日、がんばろう!


これがご来光!
(7月22日午前5時ころ)
運良く見ることができた。
天候に感謝!
しかし、寒い。気温はわずか1度。
朝食をとって6時ころ出発。
本8合
山頂までの最後の山小屋を通過。
ここから山頂がわずかに見える。
エンドレスつづら折り登山道。
ここからがもっともきついと思う。
すぐ息切れして酸素が薄いのを実感する。
子供の心肺能力の高さには脱帽。
スプレー式酸素缶の効果のほどは
定かではない。
  

雪もまだ残っていた。
持ってきたウイダーインゼリーが
疲れた体にとてもおいしい。
チョコレートもなかなかグー。
個人的に好きなだけだったりして。
ついに山頂到着。
ここまで2時間と少しくらいかかった。
河口湖口山頂浅間大社奥宮だ。
山頂の感激も冷めやらぬうちに
お鉢巡りに挑戦だ!
真の頂上を目指す。

  

これが富士山の火口。
お鉢巡りは両側が崖なので
天候によっては行くべきではないだろう。
特に風があったらちょっと怖いかも。
1周の所要時間は1時間ちょっとくらい。
ここが日本最高所 富士山剣が峰だ!
(7月22日午前9時ころ到着)
すぐ脇に富士山測候所がある。
レーダードームは今は撤去されている。
ついにここまで来た。
達成感に包まれる時間を過ごす。
しばらく休憩の後、再び歩き出して
山頂郵便局から家に手紙を出した。
山頂山小屋群はみやげ物屋のようでちょっと興ざめ。
それにしても物価が高い。
富士山の物価は標高に比例する。

 

下山の最後は馬に乗った。
ちょっと高いが距離を考えると納得。
それにしても下山道は長すぎる。
下山後、吉田うどんを食べて帰宅。


帰宅してからもしばらくの間、興奮冷めやらぬといった状態が続いた。
これだけの達成感を感じることは日常生活の上ではあまりないので、感激もひとしお。
東京からわずか100km、がんばれば日帰りも可能な場所に
このような非日常の世界があるとは!

今回、非常にラッキーだったのは、天候に恵まれたという点に尽きるでしょう。
行きも帰りも高速では雨に降られ、下界は雨だったにもかかわらず
雲上界はずっとピーカンだったのだ。
このような事態は予測していなかったので日焼け止めを忘れ、結構日焼けしてしまった。
山頂まで行けただけでも良しとすべきところ、
ご来光、お鉢巡りに剣が峰とフルコースこなせたのは望外の喜びだった。

当時6歳10ヶ月の息子にとって、富士登山は高いハードルだったかもしれない。
それだけに、この経験は自信となったのではないかと思う。
本人もきっとそう感じてくれていることでしょう。
先日もTVで槍ヶ岳が出ていたら登ってみたいと言っていた。
おいおい、そっちのほうが高さ以外は大変なんだよ・・・
次の目標設定はなんにしようかな〜
(実はひそかにホノルルマラソンなど検討中)

我が家の今年の最大イベントのひとつになったことは間違いない。
焼印を並べた金剛杖もとてもいい思い出になる。
富士山はすべての人にお勧め。
頂上を目的にしなくても、登頂できなくてもいいじゃないか!
目標を掲げてクリアするということで、何か新しい自分に
脱皮できたかのような錯覚にとらわれる(多分気のせいだけど)。
こういった現象を比較的安全に気軽に味わえるのだ。


これから富士山にチャレンジしようという方へ

富士登山は歩きそのものはハイキングの延長で考えて差し支えない。
歩行時間も登り約6時間、下り3時間ほど。(休憩時間除く)
それ以外、道はよくても富士登山はれっきとした「登山」です。
最も気をつけなければいけないのは高山病にならないこと。
頂上付近の気圧は地上の3分の2、酸素も3分の2しかありません。
5合目で時間をとり、ペースを下げて歩くこと。この2点は重要。
下山は意外とキツいです。足にこないよう注意して歩きましょう。
また、一般に気温は100mで0.6度下がるといわれていますから
単純計算でも地上より20度以上低いことになります。
東京の真冬並の服装が必要です。
歩いている間は運動していますからそんなに寒くないですけどね。

体力的には日常生活を普通にこなせている人なら大丈夫。
特別なトレーニングは必要ない。
自信のない人は事前に少しトレーニングしたほうが筋肉痛などにならないで済むかも。
登山のコツは高度を歩数で稼ぐこと。足を大きく上げるとすぐ疲れます。

私が思うに、最も重要なアイテムは靴とリュックサックです。
これは事前によく選び、できるだけいいものを揃えた方が
疲労が少なくて済むでしょう。特に靴は慣らしも忘れずに。
荷物は少しでも軽量化したほうがラク。
山小屋の物価はふざけた値段だが、担いで登ることを考えたら
水などは上で買ったほうがいいかもしれない。
といっても
必要なものは絶対に省いてはいけない。
先にちょこっと記述したが、雨具や非常食などは必携である。
私は今回使わなかったが、下山に砂走りがある場合はスパッツが必要でしょう。

あとはよく下調べはしたほうがいいと思います。
自分の経験上のことならお話できますので何かあったらメールでお知らせください。

                          2003年10月10日作成
                          2012年 8月17日更新


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