デンマークの歩き方

乗物編
 
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写真1
空港を中心としたゾーン表。

写真2
パンチする数の計算表

写真3
割引切符とパンチする機械。

写真4
Farumの駅前バス乗り場

写真5
電車内部。

 コペンハーゲン近郊のバス・電車・地下鉄には、共通の割引切符(クリップカードというらしい)がある。ところがこれの仕組みがややこしい。覚えてしまえばそれなりに良くできていると思えるし、何より安くつくのだが。
  2〜6ゾーン、オールゾーンとあり、それぞれ10回分の回数券のようなもの。複数人で使っても構わないし、1〜1.5時間以内は乗り降り自由。パンチ機に入れると日時がスタンプされ、左側に印刷された1〜10の数字が一つずつ切り取られる。
 駅の券売機、数は多くない。コインしか使えないものもあるし。クレジットカードで買えるようだが、私のカードでは上手く反応しなかった。わからなければ指定券売り場の横に有人の窓口があるので、そこで買えばよい。キオスクなどでも売っているが、バスの車内では買えないのでご注意を。

 さて、割引券の仕組みを、コペンハーゲンとファルムに限って説明しよう。まずコペンハーゲンから見てファラムは6ゾーンの場所にある。通常の切符なら片道45kr.(クローネ)だが、二人で往復するなら3ゾーンの割引切符、130kr.を買う。一人2回パンチすると3ゾーン×2で6ゾーン分、それが2人分で片道4回、往復で8回パンチ。残りは次に使ってもいいしバスに使ってもいい。もっともファルム駅から競技場までのバスは、2ゾーン券1パンチで2人乗れたが。

 改札口は無くホームに駅員も居ないのでズルをしよう、などと思ってはいけない。検札に来た時正しくパンチがなされていないと罰金が待っている。私たちは仕組みがわからずパンチの数が足りなかったのだが、この場合はパスポートの提示を求められ、不正でなく外国人ゆえの理解不足からとわかると、その場でスタンプ代わりの書き込みと切り込みを入れてくれる。余談だが、きちんとパンチしたときに限って検札は来ない。

 ファルムまでの乗車時間は、各駅停車にあたるH線が約40分、準急にあたるH+線が30分。交互に運行されていて合わせると1時間に6本、コペンハーゲン中央駅9・10番ホームより出ている。ただしH+線は曜日・時間によっては運行されないので現地で時刻表を入手しよう。無料の小冊子が駅にある。ファルムからコペンハーゲンへの終電は0時28分、平日夜の試合後でも楽勝で戻れる。車両は禁煙・喫煙に別れていて、自転車でも乗れるから、脚力に自信があって寒さに強い方ならば、レンタル自転車もいいかもしれない。

 ファルム駅からノアシェランがホームにする競技場までの333番バスは、これまた変わっている。8の字型に運行されていて、駅を出ていったん東を回り、また駅に戻った後改めて競技場のある西方向へ行く。したがって乗り遅れても、もう一度バスを捕まえるチャンスはあるのだが、到着時間は変わらない。最大30分近く乗っていることになる。
  ちょっとした工場や牧場の横などを通り、どこまで行くの?と心配になった頃、Farum Park Sports and Conference CentreのあるIdaetsvaenget(aeは二つがくっついたデンマークの文字)停留所に着く。元々歩けるような距離なので戻りはあっという間なのだが。
 因みに全てのバス停は33個、競技場駅は往きが26個目、帰りのファルム駅までは7個。さっさと歩けば15分くらいかな?

 コペンハーゲン市内だけなら、美術館・博物館も入れるコペンハーゲンカードというものがあるそうだ。24時間カードもあるが、どちらも使ってないのでどのくらい得なのか、感覚的にはわからない。いちいち慣れないコインを数えて窓口に立つことを考えれば、そういったものを買うのが楽かも知れない。
 地下鉄は出来たばかりでまだ短い区間のみ、今回は乗らなかった。繁華な場所は限られていて、徒歩でも十分だからだ。市内のバスは沢山のルートがあり、初めての観光客にはちょっと難しい。路線図を頼りに乗ろうとしたが、運転手さんに「ここへいくか?」と聞くと「それは○番のバスだ」と言われてしまって断念。今度行くときは自由に乗りこなせるようになりたいものだ。

 いずれにせよ、割引切符なら短時間内の乗り降り自由、多少間違っても乗り換えればいい。せっかく異国に行くのだから、そこに暮らす人々と同じ方法での移動にチャレンジしてみよう。貸し切りバスで運んでもらうのは楽でいいけれど、自分で地図や路線図を見て町を把握し、乗り合わせた人を観察して少しでも空気を感じた方が、よりデンマークを理解できるのではないだろうか。


 

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